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第222号 (令和2年1月6日発行)

2020年 局長「年頭の辞」
北海道運輸局長 大 豪太

 新年明けましておめでとうございます。2020年の新春を迎えるにあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 本年は訪日外国人旅行者数に関する節目の年となっております。政府は2020年に訪日外国人旅行者数を4,000万人にするという目標を掲げております。2019年は1月から10月までの推計値で2,691万人となっており、2018年の3,119万人を超えることが見込まれます。この水準をさらに押し上げ、目標の4,000万人の達成に貢献するためにも、ウポポイ(民族共生象徴空間)の開設やオリンピック・パラリンピックの開催等の好機を活かし、引き続き北海道の魅力あふれる観光資源を磨き上げ、発信してまいりたいと思います。
 特に、昨年の10月に倶知安町において開催されたG20観光大臣会合で「北海道倶知安宣言」が採択されましたが、この中で掲げられた@観光を通じた経済のけん引、A持続可能な観光の推進、Bイノベーション等を通じた観光産業の生産性向上、等を意識して取り組んでまいりたいと思います。
 また、アドベンチャートラベル(AT)は北海道の観光を新たなステージに押し上げる分野として、引き続き注力してまいります。ATとは、自然のなかでのアクティビティや異文化体験を通じて、自分の内面が変わっていくような旅のスタイルのことを言い、欧米を中心に約72兆円の巨大なマーケットがあります。
 北海道は、豊かな自然の下での多彩なアクティビティが可能で、アイヌ・縄文を含む文化も豊富にあります。また、インフラも整っており、一年中アクセスが可能で、安全という点で、世界的なATのデスティネーションとなる可能性を秘めていると考えております。
 本年は世界のAT関係者に信頼されてビジネスができる体制をしっかりと整えるとともに、引き続き長い日数を深く楽しめるような行程を作っていくことにより、北海道のATの更なるブランド化を確立してまいりたいと思います。

 次に、地域公共交通については、JR北海道が2019年4月に中期経営計画、アクションプランの策定・公表を行い、インバウンドの収益拡大、観光列車の取組みなどの増収策や、資材調達コストの削減、保線工事の効率化などのコスト削減策に向けて、地域の関係者と協力して計画に盛り込まれた取り組みを行っています。
 これを契機として、地域における公共交通の確保に対する関心が以前に増して高まっており、JR北海道の維持困難線区だけでなく、それぞれの地域の特性や実情に最適となる公共交通ネットワークの再編、構築を図っていくことが必要です。北海道運輸局としては、こうした取組に対し支援を行ってまいります。

 最後に、輸送の安全・安心の確保にも引き続き努めてまいります。輸送の安全・安心の確保は、利用者に信頼される輸送サービスの根幹を成すものです。北海道運輸局としては、鉄道、トラック、バス、タクシー、フェリー、物流、自動車整備等それぞれの事業に対する指導・監督業務や、運輸事業者の安全マネジメント体制の構築等の組織的な安全管理の定着に向けた取組を強化するなど、安全・安心な北海道の交通・物流の実現に向けて関係政策を展開してまいります。

 北海道運輸局はこれらを重要課題と位置づけ、その取組を加速化してまいる所存です。本年も引き続き運輸観光行政に対し、皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げて、年頭の辞といたします。

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