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○長谷川 強(はせがわ・つよし):新潟県東蒲原郡阿賀町


つがわ狐の嫁入り行列推進委員長
津川商工会副会長

選定理由


 新潟県東蒲原郡阿賀町において、平成4年の第3回から奇祭「つがわ狐の嫁入り行列」の推進委員長として裏方をまとめる等運営に大変な尽力をされると同時に、地域の中心人物として観光振興に貢献をされています。
 長谷川氏の同祭への参画は第3回からでありますが、津川町(現 阿賀町)で毎年お盆に開催されていた「商工祭」を手掛けてきた経験を生かして、地元若手商店主の皆さんが中心となって運営を行っている中「頼れる兄貴分」として若いメンバーのまとめ役をされることとなり現在に至っております。
 また、平成16年の「7.13豪雨」により、狐火や「結婚の議」の会場となる常浪川河川敷の大半が崩壊した際には平成17年の開催が危ぶまれましたが、「常浪川とは切っても切り離せない祭であり、あの会場でないと意味がない。」と行政側に強く復旧工事の早期終了等を働きかけ、阿賀町としての初開催の実現に大きく尽力され、現在も「狐の嫁入り行列」を単なるイベントではなく、地域の伝統文化にするべく尽力されています。
 なお、「つがわ狐の嫁入り行列」の運営に携わる傍ら、津川商工会副会長としても地域振興等に活躍されています。

具体的な取り組みの内容


狐の嫁入り行列 全体風景

 「つがわ狐の嫁入り行列」は、過疎化の問題にさらされていた津川町(現 阿賀町)で始まった地域おこし・まちおこしの理想的なケースでありまして、町のシンボル的存在である「麒麟山」にまつわる狐火伝説と、その昔、この地域では婚礼の嫁入りを夜に行っていたことから、「嫁入りの提灯行列の明かり」と「狐火」が同一視され、「狐の嫁入り行列」という民間伝承が生まれました。
 このお祭りは伝統的文化の再生として位置づけられ、津川の自然・文化・歴史・生活をさらに素晴らしいものに再生し、将来へ継承していくものとして、民間運動のレベルで実践に向けたイベントとして、当時の津川町商工会青年部が企画し、現代風にアレンジして始めたものが「つがわ狐の嫁入り行列」です。


結婚式風景

 その年に実際に結婚する男女を主役に据えたイベントであり、江戸時代の嫁入り風俗そのままに、町中の明かりを消し、松明や提灯で幻想的な雰囲気を作り出し、狐のメイクをした花婿花嫁を中心に108人の狐が町内を練り歩き、「結婚の議」の後、舟で対岸に渡り、狐火を伴い対岸の麒麟山にある「お稲荷様」へ嫁いでいくという、街道と山と川の自然を舞台とした、美しく幻想的なイベントであります。


狐の嫁入り行列 花嫁風景 その1

 毎年5月3日に開催されるこの「つがわ狐の嫁入り行列」は、平成2年から始まり、今年で第16回を数えますが、初年の観客数は約5千人であり、その後多くの方々と共に支えながら推進し、平成8年には観客数が約2万5千人となり、平成17年には約4万5千人が堪能する、新潟県を代表する一大イベントに成長いたしました。


狐の嫁入り行列 花嫁風景 その2

 街道と山と川などの自然を舞台とした美しく幻想的な絵物語を見るようであり、主役の花嫁花婿は、実際にその年に結婚する男女を町内外から募集し、その中から選ばれますが、それ以外の行列参加者は全て住民でありまして、会場作りや場内整備、炊き出し、メイク係などを、津川商工会青年部を中心に、町役場の職員や町内会、婦人部の代表が実行委員を組織して企画運営等に携わるほか、数多くの住民のボランティアが協力して行われています。


狐の嫁入り行列 花嫁風景 その3

 行列の当日にはメイク体験コーナーが設置され、一般住民や子供達、観光客や、さらには見物人の整理を行うお巡りさんまでが狐の扮装をし、町全体で雰囲気を盛り上げています。
 その独創性は県内はもとより全国から高い評価を得ており、以下のイベント賞を受賞しています。

 (財)地域活性化センター 「優良賞」(平成3年度)
 新潟県異業種交流センター 地域活性化大賞「優秀賞」(平成5年度)
 (財)サントリー文化財団 「サントリー地域文化賞」(平成7年度)
 新潟日報社 「新潟日報文化賞」(平成14年度)
 (財)地域活性化センター 第8回ふるさとイベント大賞「優秀賞」(平成15年度)


狐の嫁入り行列 夜の花嫁風景

 手作りの風合いと幻想的な美しさが評判を呼び、「つがわ狐の嫁入り行列」は今や約4万5千人の観客を集めるようになりましたが、これにともない、「町民参加による美しく潤いのある景観づくり条約」を制定しようと取り組み、行列の背景としての重要な役割を果たす街道や町並み、自然を美しく保つための様々な活動が進められています。また、平成8年には「狐の嫁入り屋敷」を中心とする観光交流拠点「阿賀物語村」を作り、狐の嫁入りを取り入れた商品開発も行われており、「つがわ狐の嫁入り行列」は官民挙げての町づくりの核となっています。

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