ページトップ

[本文へジャンプ]

近畿運輸局 > 表彰 > 交通関係環境保全優良事業者等表彰 > 令和6年度近畿運輸局交通関係環境保全優良事業者等表彰受賞者一覧表

令和6年度近畿運輸局交通関係環境保全優良事業者等表彰受賞者一覧表印刷用ページ

2023年12月1日 更新

令和6年度受賞事業の概要

受賞者 主な受賞事由
西日本旅客鉄道株式会社
「交通系ICカード「ICOCA」とスマートフォンで使用する移動生活ナビアプリ「WESTER」を組み合わせることにより、消費者の公共交通利用促進への行動変容を促すデジタルスタンプラリーを実施し、地域・社会の脱炭素化推進に貢献。」
 同社が運用している交通系ICカード乗車券「ICOCA」と自社及びグループ会社のナビアプリ「WESTER」を連携することによりデジタルスタンプラリー「電車de脱炭素ポイントスタンプラリー」を実施したものであり、既に実装されている仕組みを繋ぐことにより有効活用したユニークで注目すべき取り組みと言える。鉄道の環境優位性を動画によりわかりやすくアピールすること、デジタルスタンプラリーというわかりやすい手法により、一般の方々がメリットを容易に理解できる、無理なく楽しく参画できるように工夫されている。
 アンケート調査結果から、参加者の約7%が自家用自動車から鉄道へシフトしていると推計され、温室効果ガス削減を実証していること、鉄道による移動の継続・利用の拡大など利用者の持続的な行動変容を確認している点で高く評価できる。
 この取り組みは、2022年〜24年度の大阪府脱炭素ポイントプラットフォームの実証事業として交通事業者で唯一採択され、また23年開設の環境省による「脱炭素で豊かな暮らしのためのG7プラットフォーム」に好事例として選定され広く紹介されるなど、国の内外で認知されている。
伊根町地域公共交通会議 「電気自動車を使用した自家用自動車有償デマンドタクシーを運行、太陽光発電による充電拠点を町役場に設け、CO2排出量削減を実施」
 本取り組みは、総人口が1,914人(2024年1月現在)である伊根町において、地域住民の生活交通を担うデマンドタクシーとして電気自動車を使用し、その電源として新たに整備された太陽光発電設備(町役場隣接)で作られた電気を利用することによって、CO2排出量の削減を図ったものである。伊根町では、従来は定時・定路線型のコミュニティバスが運行されていたが、町内では集落が点在し利用が低迷していたことがあったが、事前予約による時間・場所を指定するデマンドタクシー(いねタク、3台)を新たに導入したことにより、従来のコミュニティバスに比べて車両の回送距離が少なくなり使用する電気量が抑えられ、また住民による昼間の日常利用が拡大し、夕方の観光利用もみられるようになり、利用者数・運賃収入が大幅に増加するなど大きな成果を上げている。EVの使用と太陽光発電による電気の利用に加え、当該車両に電気をためることにより非常時の電力を確保できること、地域の再生可能エネルギーへの理解度が促進されること、などの効果が得られている。
 ドアツードア輸送の利便性を含む地域公共交通サービスの維持と脱炭素化を同時に達成している好事例であり高く評価できる。再生可能エネルギーを活用し、小さな町に適合できる住民の移動サービスを発案し、持続可能性を検討している点でも優れた取り組みである。自動車を含む運輸部門からのCO2排出量を減らしていく必要がある中で、このような取り組みが水平展開されていくことを期待したい。


■問い合わせ先:近畿運輸局 交通政策部 環境・物流課
TEL:06-6949-6410  FAX:06-6949-6169