ページトップ

[本文へジャンプ]

職員発信!★地域の魅力紹介★ > ★地域の魅力紹介★家島

★地域の魅力紹介★家島印刷用ページ

時期 平成22年11月
エリア 家島諸島(姫路市家島町)

 兵庫県の南西部、「播州地方」では、毎年10月から11月にかけて秋祭りが盛んです。その中から、「家島の秋祭り」で行われた「家島船方太鼓」を紹介したいと思います。
画像
家島観光案内図
◆幻の太鼓が「家島船方太鼓」として復活 ◆

 
 家島の秋祭りは、毎年、11月2日・3日に家島本島の真浦神社と宮浦神社で、3日・4日に坊勢島の恵美酒神社で行われます。屋台や子供みこしの練り出しなど、盛大に行われています。
 そのうち、「家島船方太鼓」は、2日に真浦神社で、3日に宮浦神社で披露されています。私は、3日(祝日)の宮浦神社を訪ねました。
 地元の人から聴いたことや、姫路市の学校園HPで調べてみたところ、現在では伝承者がおらず、「幻の太鼓」として言い伝えだけが残る「家島太鼓」は、江戸時代ごろに家島から、現在の香川県東かがわ市白鳥神社の「松原太鼓」に伝承されたといわれています。当時、香川の漁師が家島に来た際に「太鼓をたたいて歓待した」ことに感激を受け、それを地元に持ち帰り受け継いできたようです。
 このことが今から4年ほど前に当時の家島中学校の校長先生によって分かり、「家島太鼓」から「松原太鼓」に伝承された基礎基本リズムを習い、再び家島の地に「家島船方太鼓」として復活させようとした試みが家島中学校生により実現し、以来、同中学の1年生が秋祭りなどで披露しているとのことです。
家島中学1年生による「家島船方太鼓」の披露
家島中学1年生による「家島船方太鼓」の披露
家島船方太鼓
 そろいの青い法被をまとい、白いはちまきをきりりとしめた家島中学1年生44名が、大太鼓、平太鼓、締太鼓などをそれぞれ担当して、掛け合いを行うように力強いバチ裁きで「家島船方太鼓」「13人の鼓手」「家島太鼓の競演」などの曲目を交代して見事に演奏。観衆からは大きな拍手が送られ、祭りの雰囲気が大いに盛り上がりました。
 生徒達の真剣なまなざしがとても印象的で、胸に太鼓の音がずんずんと響いてきて、私の中の懐かしい記憶がよみがえり、心温まる思いがしました。
「子どもみこし」
「子どもみこし」
◆ 真浦神社では「子供みこし」の出迎えを受ける ◆

 ここで、祭りの他の行事についてもちょっとレポートします。朝、旅客船で家島本島に到着した後、「真浦神社」に向かいました。すると、「御花」と書かれた四角形のお札で一杯に飾られた「子供みこし」の行列と遭遇。かけ声とともに街中を練り歩いていて、お祭りの雰囲気にいきなり引き込まれました。
 昼宮祭の神事のあと、大人がかつぐ二つの屋台の練り出しが行われました。青年団など若者が神社の前で「ヨーイヤ・セー」のかけ声とともに何度も屋台を高く掲げる姿に、観衆から大きな拍手が送られていました。
真浦神社
「ヨーイヤ・セー」のかけ声とともに
「ヨーイヤ・セー」のかけ声とともに
何度も屋台を高く掲げる姿に、大きな拍手
◆「今年の巫女さんは、よーもた、よーもた(よう舞った、よう舞った)」◆

 宮浦神社でも昼から屋台の練り出しが行われるとともに、神事が執り行われました。神事が終わったあと、突然、境内に青年団のTシャツを着た若者が出てきて円陣を組んだと思ったら「今年の巫女さんは、よーもた、よーもた(よう舞った、よう舞った)」と迫力満点に何度もぐるぐると回りはじめました。すると、巫女さんがあらかじめ鍋で沸かしたお湯(熱湯)を笹の葉のほうきで散らすように青年団にかけはじめました。青年団は「ワーワー」と叫んでいたものの、その表情は笑っていました。中には、自らお湯をかけてもらいに行く青年もいて、むちゃくちゃ・・・いや、勇壮な祭りだなあと感じました。
屋台の練り出し
屋台の練り出し
 歴史と文化と人の交流を背景とした「家島船方太鼓」にふれ、また、勇壮な屋台の練り出しも見せていただくことができ、秋祭りはやっぱりいいものだなあと思いました。
 みなさんも、来年の秋には家島諸島の秋祭りを見に来ませんか?(投稿者 須磨休さん)
※ 祭りにあわせて島内の散策も行いましたが、それは別の機会にします。
◆ 解説編=家島諸島 ◆

■家島諸島
兵庫県南西部、姫路港から南に約20km離れた播磨灘の中央に位置する大小40の島々の総称で、その中の、家島本島、坊勢(ぼうぜ)島、男鹿(たんが)島、西島に現在、約7,000人が住んでいます。
■アクセス
JR・山陽姫路駅から神姫バス94系統「姫路港行」で「姫路港」下車(約25分)。
姫路の海の玄関口「姫路港」より、旅客船で約30分。
 ■家島の名前の由来
神武天皇が西国から大和をめざす航海の途中、風波をさけて島の港に入ったとき、穏やかな入り江で「まるで家の中にいるようだ」といわれたことから、「いえしま」と呼ばれるようになったとのことです。

職員発信!★地域の魅力紹介★

PDFファイルをご覧いただくにはAdobe Reader(無償)が必要です。
ダウンロードした後インストールしてください。

Get Adobe Reader

Adobe Readerダウンロードページへのリンク