−運輸政策審議会答申第18号−
「東京圏における高速鉄道に関する基本計画について」
参考資料(PDF形式)
[東京圏鉄道網図] [18号答申 別紙1] [18号答申 別紙2]
背 景
@東京圏の鉄道整備は、1985年の運輸政策審議会第7号答申による計画(2000年を目標年次)に基づき推進。 (参考)第7号答申の整備計画路線(567km)のうち約44%が営業開始、約31%が整備中。
A現行計画の目標年次到来を踏まえ、新しい基本計画策定を、1998年11月に運輸政策審議会に諮問。
鉄道整備計画策定の前提条件
@目標年次:2015年(平成27年)
A対象地域:東京都心部から概ね半径50Kmの範囲。
B対象交通機関:高速鉄道を中心とした、モノレール、新交通システム、路面電車を含む鉄道。
2015年の人口及び鉄道輸送需要の予測
@2015年の東京圏の夜間人口は、現在より微増。(1995年3407万人 → 2015年3535万人(4%増)) 高齢化が急速に進展(2015年には4人に1人は高齢者)
A2015年東京圏の鉄道流動は、現在より微増。(1995年2334万人/1日 → 2015年2369万人/1日(2%増))
1. 基本的な考え方
@混雑の緩和 ・混雑緩和対策は、かねてより都市鉄道対策の最重要課題であり、現在のピーク時混雑率183%を2015年に150%にすることを目指す。
*既設路線の改良等の主な例
・JR池袋駅付近の立体交差化、信号保安施設改良等(埼京線の混雑緩和)
・営団東西線の九段下折返し線改良(東西線の混雑緩和)
・その他*新設路線の主な例・京葉線の東京から中央線三鷹方面への延伸(中央線の混雑緩和)
・中央線の三鷹〜立川の複々線化(中央線の混雑緩和)
・京葉線及び総武線を接続する路線(総武線の混雑緩和)
・相鉄二俣川と東急東横線大倉山を短縮する路線(東海道線の混雑緩和)
・その他
A速達性の向上 ・時間価値の高まり等に対し、郊外部から東京中心部のみならず、都心、副都心、業務核都市間を結ぶ高速広域鉄道ネットワークを整備する。
*既存路線の改良等の主な例
・大崎における臨海副都心線と埼京線の相互直通運転化
・渋谷における東京13号線と東急東横線の相互直通運転化
・その他
*新設路線の主な例
・東北線、高崎線及び常磐線の東京乗り入れ(東海道線と相互直通運転)
・京葉線の東京から中央線三鷹方面への延伸(中央線と相互直通運転)
・東京7号線(南北線・埼玉高速鉄道)の岩槻、蓮田方面への延伸
・その他
B都市機能の向上> ・A速達性の向上と相俟って、今後の東京圏における分散型ネットワーク構造の形成等に対応し、各拠点間の連携・交流を支える鉄道を整備する。
*新設路線の主な例(Aの速達性の向上の例を除く)
・横浜市の元町、中山、日吉、鶴見等を連絡する環状路線
・川崎市を新百合ヶ丘から川崎を縦貫する路線
・臨海副都心部のゆりかもめの延伸
・その他
C空港、新幹線等へのアクセス機能の強化 ・空港、新幹線等の輸送需要は今後とも順調に増加すること等を踏まえ、成田空港、羽田空港、東京駅、品川新駅、新横浜駅へのアクセスに係る所要時間、乗換回数等の改善を図る。
*既存路線の改良等の例
・京急蒲田駅改良等による駅取付け部分の複線化及び横浜方面との直通運転化(羽田アクセス)
・東京モノレール浜松町駅移設等による駅取付け部分の複線化及びJRとの乗継ぎ円滑化(羽田アクセス)
・その他
*新設路線の主な例
・北総・公団線と成田空港を結ぶ路線(成田アクセス)
・都営浅草線の東京駅接着(成田、羽田アクセス)
・東急目蒲線と京急空港線を短絡する路線(羽田アクセス)
・東北線、高崎線及び常磐線の東京乗入れ(東京駅)
・相鉄二俣川と東急東横線大倉山を短絡する路線(新横浜駅)
・その他
D交通サービスのバリアフリー化、シームレス化等の推進 ・高齢化社会の急速な進展等を踏まえ、鉄道駅等のバリアフリー化を積極的に推進する。 ・鉄道相互間及び鉄道とバス等との乗継ぎ円滑化を図るためのシームレス化を積極的に推進する。
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