最近の主な取組について(事務局) ●近畿運輸局 第24回スルッとKANSAI電車&バスまつりでバリアフリー教室を開催 令和6年6月9日(日)京都市下京区にある梅小路公園において、バスまつり来場者(主に小学生の親子連れ)を対象に、京都京阪バス株式会社様の宇治茶バスを使用して、バリアフリー教室を開催しました。 バリアフリー教室では、バスのバリアフリーの工夫を聞いたり、本教室に協力いただいた障害当事者講師(車椅子使用者)の六條さんと京都京阪バス株式会社様によるバスの乗降実演や六條さんとの交流を行いました。また、視覚障害の擬似・介助体験も行い、お手伝いの必要性や障害への理解を深めました。 参加者からは、「体験をして、気持ちを知ることが出来ました」「こまっている人がいたりしたらたすけてあげたいです」など様々な感想が寄せられました! 令和6年6月9日(日)12:15〜13:00 【内容】 挨拶 ノンステップバスの説明  車椅子のバス乗降・固定見学 バスのバリアフリーの工夫紹介                     心のバリアフリーについてのお話  六條さんへの質問 視覚障害疑似体験及び介助体験 記念撮影    車椅子のバス乗降等見学 バス乗車→車椅子固定→降車の様子を見学。バスのバリアフリーの工夫等も学びました。 (写真)六條さんが車椅子でバスに乗る様子 六條さんへの質問 様々な質問があり、実体験を基にした貴重なお話を聞くことができました。 (写真)バス車内での質疑応答の様子 電動車椅子を押してみよう 六條さんが使用している100kg超えの電動車椅子。実際に押してみて重さを実感。「押しても引いても全然動かないよ〜」 (写真)参加者(子供)が六條さんが乗る電動車椅子を動かそうとする様子 視覚障害疑似体験・介助体験 アイマスクと白杖を使い、介助役の手引きで、バス乗車→椅子に座る→降車ボタンを押す→降車を体験 「声かけが大事!」 (写真)視覚障害疑似体験の参加者が介助役の手引きでバスに乗る様子          バリアフリー教室による「心のバリアフリー」の推進 令和5年度 開催実績 15件(内訳:大阪2、京都3、兵庫2、奈良4、滋賀2、和歌山1) ・兵庫県 神戸市  神戸市交通局 西神車庫(バスまつり)  6月11日  イベント来場者(お子様連れファミリー)21名 ・大阪府 藤井寺市  大阪府立 藤井寺工科高等学校(定時制)  7月20日  高校生(定時制)14名  先生9名 ・滋賀県 守山市  ピエリ守山(バスの日まつり)  9月2日  イベント来場者 ・大阪府 高槻市  高槻市立 芝谷中学校  @9月20日,A1月上旬,B2月9日  中学生30名程度  先生2名 ・滋賀県 竜王町  滋賀県交通安全フェア  10月7日  イベント来場者 ・和歌山県 和歌山市  和歌山市立 加太中学校  10月17日  中学生49名 ・滋賀県 甲賀市  甲賀市立 甲南第三小学校  10月19日  小学生8名  先生3名 ・京都府 宇治市  京都文教大学  @10月19日,A10月26日,B11月2日  大学生25名 ・奈良県 香芝市  香芝市立 関屋小学校  10月31日  小学生69名 ・奈良県 奈良市  奈良市立 帯解小学校  11月2日  小学生16名  先生4名 ・京都府 相楽郡精華町  精華町立 精北小学校  11月10日  小学生61名 ・兵庫県 姫路市  姫路市立 中寺小学校  11月30日  小学生55名  先生6名 ・奈良県 大和郡山市  大和郡山市立 片桐西小学校  1月18日  小学生80名  先生8名 ・京都府 長岡京市  長岡京市立 長岡第四小学校  1月30日  小学生70名 ・奈良県 大和郡山市  大和郡山市立 矢田小学校  2月20日  小学生76名  先生4〜5名 【参加者感想】 ・障害がある人が、とても大変なことに気付いた  困っている人がいたら、声をかけようと思った ・自分たちにできることはやりたい ・教室でただ聞くだけの学習ではなく、実際 に体験することができて、相手の気持ち を考えたり、接し方を学んだりすることができ良かった 【啓発活動の輪を広げるための取組】 ・できる限り多くの先生に参加を働きかけ、体験補助等にも積極的に先生が参加 ・自治体にバリアフリー教室の資料を提供し、自治体主催でバリアフリー教室を 実施 ・学校の先生方が多数集まる会議でバリアフリー教室に関する資料を配付 ・バリアフリー教室の保護者参観を実施 新しいユニバーサルデザインタクシーの認定 国土交通省は、平成24年3月より標準仕様ユニバーサルデザインタクシーの認定を行っていますが、 移動等円滑化実績における直近のユニバーサルデザインタクシーの導入状況における地域格差を是正し、 主に地方部での需要に緊急的に対応するため、令和6年4月1日付で当該認定要領を改正し、 新たに認定レベル準1を追加しました。 令和6年4月、トヨタ自動車株式会社よりシエンタ、同年5月、同社よりノア・ヴォクシーを 新しいユニバーサルデザインタクシーとして認定しました。 写真 トヨタ自動車株式会社製 シエンタ ウェルキャブ仕様 タイプ1             ノア 車いす仕様 タイプ1(車いす1名仕様) 「標準仕様ユニバーサルデザインタクシー認定制度」における認定レベル準1の 認定を受けた車両における表示 ・ ノア 車いす仕様 タイプ1(車いす1 名仕様) ・ ヴォクシー 車いす仕様 タイプ1(車いす1 名仕様)  ※いずれも、助手席側ユニバーサルステップ(メーカーオプション)装着車が対象 ・ 認定レベルによって、スロープの耐荷重等仕様が異なりますので、ステッカーを  ご確認の上、ご利用ください。 国土交通省ホームページ 令和6年4月 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000424.html 令和6年5月 https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha03_hh_000428.html ※令和6年4月 シエンタ、同年5月 ノア・ヴォクシー 二次元コードを掲載 ●近畿地方整備局 バリアフリー教室の実施 実際に身をもって体験することにより交通バリアフリーに対する理解を一層深め、 道路空間の利便性・安全性のより一層の向上に努めていく事が重要と考え、 近畿技術事務所構内に車いす体験、白杖・アイマスク体験ができる実物大の 「交通バリアフリー比較体験コース」を構築しています。 令和5年度は8回実施し(府市5、大学・小学校3)、延べ293名が体験。 令和6年度も5月末現在、大阪府や大阪市職員、大学生、中学生等延べ107名が体験。 写真 車いす体験と白状・アイマスク体験している様子 ●近畿分科会の取組(関西国際空港リノベBF検討会) 経緯 ★ 第1旅客ターミナルビルリノベーションの経緯    国際線1,200万人、国内線1,300万人    (1994年9月開港当初の計画取扱能力)    国際線2,060万人、国内線400万人(2018年度) 計画と実態のギャップ解消が必要 ★ 検討会の実施時期 : 令和4年12月     ・ フェーズ2        (検討会 1回) <以後、各フェーズごとに現地確認会を実施> ★ 参加者 : 近畿分科会委員          + (状況に応じて)委員外の学識者・障害当事者 画像 検討会のメンバー一覧 概要 ★ 設計の基本コンセプト ( https://www.youtube.com/watch?v=81tDFjAlQFA )    ・ 国際線キャパシティー拡大 : 国際線南北一体運用可能なレイアウトに                     (面積25%アップ、国際線使用可能スポット増加)    ・ エアサイドエリアの充実 : 出発までの快適な時間をより多く    ・ 旅客体験の向上    : より魅力的でワクワクする空港体験を提供 ★ 整備スケジュール    ・ 2020年度   フェーズ0(設計)    ・ 2021年度 〜 2022年度   フェーズ1                        (新・国内線エリア増築・改修、                         国際線到着動線の増築、税関レイアウト変更)    ・ 2022年度 〜 2023年度   フェーズ2                        (ランドサイド商業エリア、国際エアサイドエリア(中央)、出国審査場の新設)    ・ 2023年度 〜 2024年度   フェーズ3                        (国際ラウンジエリア、新・入国審査場の新設、保安検査場エリア増築) 大阪・関西万博    ・ 2025年度 〜 2026年度    フェーズ4(国際商業エリア(南・北)新設) 現地見学会(令和5年11月10日・13日実施) 【見学箇所】 ・国際線出国審査場 ・国際線出発エリア 3階国際線出国審査場 ※写真撮影不可 → 3階カームダウンクールダウン → 3階トイレ → 移動 → 2階免税店エリア ※原写真撮影不可、一部写真撮影可 見学箇所の見どころ トイレ ・トイレの機能分散対応 ・一般トイレに手動車椅子で利用できる個室の設置 ・一般トイレに車椅子対応の洗面台の設置 ・個室および洗面にフラッシュライトの設置 ・トイレ扉の色を変えて、使用中かどうか分かりやすく工夫 ・トイレ入り口に音声案内の設置 ・一般トイレ洗面ハンドドライヤー設置高さを車椅子利用者にも使いやすい高さに改善 ・バリアフリートイレ荷物掛けフックの位置を改善 ・バリアフリートイレピクトサインの色を改善 エレベーター・エスカレーター ・主要動線のエレベーターは、構造上15人乗り又は水圧式エレベーター(11人乗り最大)となるため2台設置 ・エレベーター内に二次元バーコードによる聴覚障害者向けの緊急対応システム、体制を構築 ・エスカレーターの音声案内を設置 ・主要動線上に1台しか設置できない箇所は26人乗りエレベーターを設置(フェーズ2で1台設置) カームダウンクールダウン ・出国審査後に設置(1か所) ・付き添いの方もお入りいただけるサイズ ・2名がけのソファーを設置(突っ伏せるような肘掛けつき) ・車いすの方も通れるよう入口幅を確保 ※ブースはphase1と同様の物を採用 サイン ・見やすいコントラスト、大きさ ・ユニバーサルデザインフォントを採用 ・飛行機の乗降の誘導と施設案内を色分け(誘導:黄色、施設案内:青色) 出国審査場 ・温かみのある木目の内装デザインを採用 ・動線を意識づける天井デザインを採用 自動運転モビリティ ・国際線ゲートラウンジエリアで2台運転 フェーズ2工事の実施状況を見学することで、新たな課題がないか、確認を行う。 画像 見学会の行程表、エリアマップ等 ●神戸運輸監理部 神戸運輸監理部では、「真の共生社会の実現」に向け、バリアフリーへの理解を深めるとともに、 誰もが高齢者や障害者に対して「お手伝いしましょうか」と自然に声をかけ、サポートできる 「心のバリアフリー」の推進を目的に、兵庫県内の小中学校やイベント、旅客船の乗組員研修において、 車いす自走・介助体験、視覚障害疑似・介助体験、等を行うバリアフリー教室に取り組んでいます。 また、職員対象バリアフリー研修については、聴覚障害当事者を講師とし、当事者視点からの講演と コミュニケーションの取り方についての体験学習を行い、当事者参画の必要性について理解を深めるなど、 日常業務ですぐに活用できる研修に取り組んでいます。 なお、マスタープラン・基本構想作成促進の取り組みは、近畿運輸局が兵庫県内自治体に働きかける際、 連携して取り組むこととしています。 バリアフリー教室の開催(小・中学校 一般) 写真 学校で講義、車いすで旅客船への乗船体験を行っている様子 <令和5年度 神戸運輸監理部バリアフリー教室実施状況> 2校1施設で実施 ◇姫路市立 神南中学校    日時:令和5年 5月22日(座学)     令和5年 6月 5日(体験)  人数: 59名  内容:車いす使用体験・同介助体験      視覚障害体験      バス乗降体験 他 ◇姫路市立 坊勢中学校  日時:令和5年 9月22日(座学・体験)  人数: 17名  内容:車いす使用体験・同介助体験      聴覚障害者による講話      旅客船乗降体験 他 ◇しあわせの村(一般)  日時:令和5年10月 1日(体験)  人数:160名  内容:車いす使用体験・視覚障害体験 職員対象バリアフリー研修(障害当事者視点からの講演等) ◇神戸運輸監理部職員対象研修   日時:令和5年10月16日(第1回)    令和5年11月 6日(第2回)   人数:第1回 9名、第2回 17名   <概 要>   車いす体験や聴覚障害疑似体験等、毎年テーマを変えて実施。   今年度は兵庫盲導犬協会の協力を得て、視覚障害者への理解と対応をテーマに研修を実施した。     講義概要   ・盲導犬について(講演)   ・盲導犬訓練デモンストレーション   ・盲導犬との歩行体験(アイマスク)   ・視覚障害(弱視)疑似体験     視野狭窄、白濁状態での読書、書き     取り、歩行体験 など   ・質疑、意見交換 旅客船事業者への教育訓練 ◇運航管理者及び乗組員研修   日時:令和5年11月29日(座学) 人数:50名    <概 要>    旅客船事業者の安全管理体制及び運航管理体制を充実させるための研修会において、   高齢者及び障害を持った旅客への応接方法等について講演を行った  ◇旅客船における緊急時の非常退船訓練   日時:令和5年12月11日   場所:レストランシップ「ルミナス神戸2」  <概 要>    年末年始安全輸送総点検に併せ、神戸港発着のレストランクルーズ船において、   緊急時を想定した非常退船訓練を実施した。訓練では、一般旅客の他、   車いす利用者(当事者)や視覚・聴覚障害者(疑似)の誘導訓練も併せて実施した。    訓練後には、当事者をはじめアドバイザーの方と従業員との間で意見交換を行い、   当事者目線でのよりよいサポート体制への助言をいただいた。