令和7年度 移動等円滑化評価会議 近畿分科会 議事録 日時:令和7年7月11日(金)13:15~15:40 場所:大手前合同庁舎 12階 大阪航空局 C会議室 ○大前 皆様、お待たせいたしました。開催時刻となりましたので、ただいまより令和7年度移動等円滑化評価会議近畿分科会を開催いたします。  本日は、お忙しい中ご出席いただきまして、ありがとうございます。  本会議の事務局は、近畿運輸局、近畿地方整備局、神戸運輸監理部、大阪航空局の国土交通省4官署で構成しております。  私は、事務局、近畿運輸局の大前と申します。よろしくお願いします。  開会に当たりまして、近畿運輸局交通政策部次長、松尾よりご挨拶を申し上げます。 ○松尾 こんにちは。近畿運輸局交通政策部の松尾です。よろしくお願いします。  本日は、大変お忙しい中、令和7年度移動等円滑化評価会議近畿分科会にご出席いただきまして、誠にありがとうございます。  この分科会は、ご承知のとおり、バリアフリー法に基づき、高齢者や障害者など当事者の皆様にご参画いただきまして、近畿圏におけるバリアフリー化の進展状況について評価をいただくことを目的としまして令和元年に設置されたもので、今回が7回目の開催でございます。  今年度は、令和8年度から令和12年度末までの新たな整備目標を検討する時期でもあり、一層のバリアフリー化の進展が求められている中、近畿地方のバリアフリー化をより推進する上で、近畿分科会の活動もますます重要となってまいります。また、ソフト面における心のバリアフリーを理解、体現していくために、工夫を凝らした取組や継続的な取組が必要不可欠です。  バリアフリーにつきましては、持続的な取組、不断の改善が必要でございます。皆様の声を丁寧に伺いながら、より一層高い水準のバリアフリー化を展開してまいりたいと考えておりますので、本日の分科会におきましても活発なご意見を賜りますよう、よろしくお願い申し上げまして、私の挨拶とさせていただきます。  本日は、どうぞよろしくお願いいたします。 ○大前 ありがとうございました。  それでは、本会議の注意点についてご説明します。会議は、議事概要をホームページで後日公開いたしますので、討議内容を録音いたします。   配付資料は、議事次第に記載のとおりです。  本日ご出席いただきました皆様のご紹介につきましては、時間の都合上、お手元の出席者名簿に代えさせていただきます。  なお、本年度より、社会福祉法人大阪市手をつなぐ育成会の小尾委員の後任としまして、社会福祉法人大阪市手をつなぐ育成会業務執行理事の上宮俊一様に委員を引き受けていただくことになりました。上宮委員は、奈良県庁にご在職の24年間を福祉関連施設で勤務された後、令和4年6月より社会福祉法人大阪市手をつなぐ育成会で業務執行理事をされております。  では、上宮委員より一言ご挨拶をお願いいたします。上宮委員、お願いいたします。 ○上宮 ご紹介いただきました大阪市手をつなぐ育成会の上宮と申します。前任の小尾委員同様、手をつなぐ育成会からご選任いただけたことに感謝申し上げます。  私ども手をつなぐ育成会という団体は、知的障害のある子を持つ親の集まりで、昭和27年に東京で結成され、昭和30年には大阪府内でも多くの市町村で結成され、現在は全国的な組織になっています。団体の性格上、政府への要望活動も毎年積極的に行っています。これまで、養護教育、現在の特別支援教育ですね、養護教育の義務化や、障害者総合支援法における各種サービスの実現も私ども団体の運動の成果であると自負しております。  私個人につきましては、33年間奈良県職員として、福祉部局を中心に働いてまいりました。当然、バリアフリーについてもこれまで何度か携わってきた分野でございます。とりわけ20年以上前になりますが、関西文化学術研究都市推進機構という財団法人に派遣されていたときに、ハートビル法、それから交通バリアフリー法の担当者をしておりました。当時は財団に都市計画部会というのがあり、顧問役として大阪市立大学の土井幸平先生の指導を受けながら計画を進めてまいりました。そのときは、鉄道事業者さんにエレベーター設置のお願いなど、そういったことをしておりました。この20年の間にバリアフリーに関しては著しい発展をしてきたと改めて思っております。本会議におきまして、微力ではございますが、お役に立てればと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。 ○大前 ありがとうございました。  それでは、議事に入らせていただきます。議事進行は、内田分科会長にお願いいたします。 ○内田 内田でございます。皆様、よろしくお願いいたします。  本日も内容盛りだくさんでございますので、早速議事のほうに入らせていただきたいと思います。  お手元の議事次第をご覧いただきまして、(1)本省の委員会等の報告ということでございます。ご報告いただきますのは、新田委員と石塚委員という順番でお願いしたいと思います。  では、まず新田先生の資料1に基づいて新田先生、お願いいたします。 ○新田 大阪大学の新田です。  ご紹介いただきましたが、お話しさせていただきたいと思います。  今日、2つありまして、移動等円滑化評価会議第13回の報告と、その次のページに出しています主要課題の対応方針及びバリアフリー法に基づく基本方針における第4次整備目標関連についてお話ししたいと思っております。  まず最初に、資料1の最初のページ、移動等円滑化の進展状況、2のところですけれども、資料2-1を見ていただきたいんですが、ちょっと時間がないのでページ数を順に追っていくのは省略したいと思いますから、後で詳しく見ていただきたいと思います。要約だけここの文章を基に説明したいと思います。  まず最初は第3次整備目標の達成状況、2023年度末の状況ですけれども、近畿分科会管内のバリアフリーの達成状況は、全国動向から見ますと平均的より随分上を行っております。ここでは全国的に見て低いところだけ挙げておりますので、その辺ご承知おき願いたいと思います。  最初は視覚障害者の誘導用ブロックを書いておりますけれども、これは鉄軌道の整備において視覚障害者の誘導用ブロックが、整備目標からいうと現状値、全国的に約45%ということで、目標値100%に達していない、非常に遅れているということを示しております。ただ、これもJIS規格、新しい基準になってからこういう状況になっておりますので、以前の古い基準といいますか古い状況では整備されております。ですから、今近畿はここの下に書いていますように全国的に見て低いですけれども、新しく張り替えるとかいうことを整備する方向で努力していただけたらありがたいと思います。  その次に、乗合バス車両・リフトつきバスというのが出ております。これは適用除外車両になりますけれども、高速道路を走っているような路線バスなんかですけれども、これが目標値25%に対して非常に遅れていると。全国で9%、さらに近畿でも6%ということで、近畿は遅れた状況にあります。これに関しては全国の評価会議でも障害者団体から常に強い要求が出ております。バス事業者からのお話ですと、なかなか進まないのはやはりお金の面が高くつくので、特にコロナ禍以降の状況で経営的に厳しいという状況がありまして、車両はできているんですけれども、なかなか整備が進まないという状況にあると聞いております。これもどんどん進めていく必要があるように思っています。  福祉タクシーに関しては、ユニバーサルデザインタクシーを含めてですけれども、まだ整備目標に及ばない。特に近畿は遅れているという状況を示しております。  それから、信号機等。これは特に重点整備地区内の必要なところで音響信号機及びエスコートゾーンを100%設置するという目標がありますが、これもまだ近畿では全国平均に達していないということで、この整備も必要になります。  次に示す移動等円滑化促進方針と移動等円滑化基本構想に関しては、近畿地区は進んでおりますけれども、全国的に見て整備が遅れているということでここは示しております。特に移動等円滑化促進方針、いわゆるマスタープランですけれども、これは非常に低いと。作成率2.5%ということです。移動等円滑化基本構想の作成に関しても、全国自治体からいうと2割弱ということで、目標値にははるかに及ばないということで、これの整備も一生懸命やる必要がある。近畿は進んでおる状況ですけれども、目標からいうとやはり低い状況ですので、進める必要があるということです。  2ページの上に書いております心のバリアフリー。これは近畿がどうのこうのというんじゃないんですけれども、全国的に見て、これも整備目標に比べて遅れているという状況を示しております。後で新しい整備目標のことでお話ししますけれども、心のバリアフリーの整備目標に関する議論がかなり煮詰まって行われたといいますか、ここも重要な課題になっておりまして、整備目標の新たな見直しも出てきております。  それでは次に、第15回バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会報告ということで、この2のところを見ていただけますか。そのときに、第4次整備目標について、特に主要課題というのを3つ挙げております。この整備目標は来年度から5年間設定される目標になります。それですから、そろそろ準備に取りかかる必要があるということでここに示しております。主要課題①は、先ほども報告ありましたけれども、マスタープラン、基本構想に関して遅れている状況をどうやって作成促進を行うかということで、対応方針としてはそこに幾つか書いておりますガイドラインの改定。特に重要なのは、自治体が主体になりますから、自治体が自らバリアフリーの状況をチェックするということが必要になってきます。整備が実際には遅れている状況がありますのでそこをきっちりチェックしてもらうというセルフチェックシートの作成とか、それから作成状況の近畿管内における見える化を行い、どこが進んで、どこが遅れているかというふうなことを明らかにする見える化も図りたいということです。それから、バリアフリープロモーター制度を重視するということです。現在では、人が足らないというような状況がありますので、例えば学識経験者なんかをもっと動員できるような体制をつくって各自治体に入ることも必要ですし、勉強会、啓発教室を行うというようなことも考えられます。それから、都道府県の役割をもっと重視したいということで、都道府県が市町村の策定支援を行うとかいうようなことを挙げております。  それから、整備目標の中で、新たに付け加えたのがスパイラルアップを評価するということです。これはどういうことかというと、今ある基本構想を昔つくったままでほったらかしというのが結構多いんです。それは困るので、新たに見直したところ、継続的に協議を進めているところを整備目標の中に取り込んで評価していこうということで、そういう実態が60%を整備目標として掲げております。これもこれから整備目標に入ってきますので、意識していただけたらと思います。  それから、2番目は心のバリアフリー・外見からは分かりづらい障害への対応のさらなる推進の在り方ということで、心のバリアフリーの推進が前回入りましたけれども、今回、公共交通事業者、施設管理者等において接遇等の研修が行われておりますが、そこに心のバリアフリーの3つの体現ポイントの理解ということで、障害の社会モデル等について、しっかり勉強していただいて、現場においても実行していただくということです。そのためのガイドライン等を見直したいというのが入っております。  それから、教育啓発特定事業、学校連携教育事業というのも特定事業に入っておりますので、その辺の整備も図っていきたい。まだ位置づけていない市町村が結構ありますから、そこも意識的に取り組むというのがあります。  それから、交通結節点における交通事業者が異なるところでの接続性の確保ですけれども、これに関しても重要な課題として挙げて、調査の実施と実態把握をきっちりやっていって対応方策を考える。また、優良事例をピックアップするということです。それから、外見からは分かりづらい障害を知的、精神、発達、認知、内部障害、聴覚障害者等ということで、そこら辺も捉えていく。「等」の中に、後でもありますけれども香害、化学物質過敏症の方ですね、そういう人たちへの対応も、特に公共交通機関に乗るとき等のこともありますので、そういうことも意識して次に考えていただけたらということで発言をしております。  それから、主要課題③ではICTの活用です。これは、ここに書いているとおりなかなか難しいので、技術が常に進歩していきますから、困り事もそれに応じて把握して、これでいいのかというような対応チェックを行っていきたいということです。今、大阪万博で行われておりますけれども、情報化はいいんですけれども、それが新たに情報バリアを生じるようになると困るので、そこら辺も意識しながら情報バリアの克服というのが重要な課題になってきます。  以上です。どうもありがとうございました。 ○内田 新田先生、どうもありがとうございました。  また、ご質問等もあろうかと思いますが、後半のほうで時間を取りたいと思います。  では、引き続いて、石塚先生、お願いできますでしょうか。 ○石塚 東北福祉大学の石塚です。  私のほうからは、公共交通機関のバリアフリー基準等に関する検討会と、鉄軌道のバリアフリー化整備推進に関する検討会に参画しておりますので、そこでの議論の一部をご報告させていただきます。  口頭でのご報告とさせていただきます。  まず、公共交通機関のバリアフリー基準等に関する検討会については、私自身がちょっと2回立て続けに欠席になっているので、結果だけのご報告になります。  まず、昨年度からこの検討会で検討されておりましたウェブサイトにおける情報提供に関しては、ガイドラインの改定案ができまして、PDFファイルの文字情報やテキストデータの追加提供など、もろもろの改定案が策定されました。また、授乳室のガイドラインも改定されていて、搾乳のスペースであるということも明記し、また、この授乳室を使う車椅子ユーザーや視覚障害者の方への対応についても対応することということで、ガイドラインの追記が行われることになりました。また、トイレの細々としたガイドラインの記述の修正も行われる予定で、その改定内容につきましては、8月にパブリックコメントが実施されるということになっておりますので、近畿分科会の皆様も気をつけていただき、できればコメントを出していただくといいのではないかなというふうに思っております。  そして、昨年度、今年度引き続きの課題といたしましては、まずは誘導案内板の表示、それから音声案内の件についての当事者目線でのワーキングというのが検討会の中に設置されて、引き続き検討される予定になっています。また、駅構内の踏切に関するガイドラインが出ましたけれども、それに対しての誘導案内の表示方法、それから駅構内に敷設されております視覚障害者誘導用ブロックに、車椅子ユーザーやベビーカーの通行に配慮した一部切り欠き、要はブロックの一部を少しカットする、そういうことについても引き続きこの検討会で今年度検討されて、今年度中には一定の何らかの方針が示されるということになっております。  以上が公共交通機関のバリアフリー基準等に関する検討会の報告です。  2つ目の鉄軌道のバリアフリー化の整備推進に関する検討会については、昨年度初めて設けられた検討会になりました。これは、先ほど新田先生からご報告がありました第4次整備目標を策定するに当たって、鉄道部門のみ先行に検討するための検討会という位置づけで、昨年度で計4回の会議が開催されております。その結果、先ほど新田先生のご報告の資料にもあったと思いますが、プラットホームと車両の段差、隙間を縮小する番線数とか拡幅対策、障害者対応券売機に関して新たに整備目標数値が明示されたという成果が出ています。ホームページにはこの検討会の取りまとめ報告というものが公開されているんですけれども、その中で、いわゆる整備目標数値以外の今後のバリアフリー化推進の目指すべき方向というのが明示されていまして、その中には、地方部をはじめとする利用者数の少ない駅におけるバリアフリー化や無人駅における対応が明記されました。そして、私参加していてとても印象的だったんですけれども、鉄道事業者のほうから、要は駅単体のバリアフリー化だけではなく、基本構想を自治体にしっかり策定いただいて、駅を中心とする面的なバリアフリー化を推進しないと意味がないのではないかというようなご指摘をいただきました。そのこともあって、目指すべき方向の3つ目に、基本構想の策定の推進ということを、鉄道局の方針としても掲げていただくことを強調させていただき、明記していただくことになりました。また、この取りまとめの報告書の中の後半には、様々な先進事例を掲載いただいているんですけれども、その中で、近畿分科会、まさしくこの会議で、鉄道事業者さんをはじめ各種事業者様との建設的な対話が、よりよい方向を近畿ではつくっていっているということを事例として掲載いただけたということを、最後報告させていただいて、私の報告は以上とさせていただきます。 ○内田 石塚先生、どうもありがとうございました。  では、今のご報告に関しても、先ほど新田先生からのご報告と同じように、後半でまたご質問があればお受けしたいと思います。  では、議事のほうをまず進めさせていただいて、(2)報告等ということで、事務局より資料の2-1から3、4と資料を用意していただいておりますけれども、毎年定例の資料ということで、今回は時間の都合もあるので、資料をご覧いただければということだと思いますが、何か追加してあればお願いいたします。 ○瀬野 近畿運輸局共生社会推進課の瀬野でございます。追加は特にございません。資料をご覧いただきましてご報告に代えさせていただけたらと思います。  以上でございます。 ○内田 ありがとうございました。  新田先生からのご報告にもありましたように、全国がどうだ、それに対して近畿ではどうなっているか、近畿の取組についてまとめられているところでございますので、またこの会議が終わった後にじっくりご覧いただいて、何かご質問があればまた事務局にお問い合わせいただければということにさせていただきたいと思います。  それでは、議事の(3)ですけれども、近畿分科会事業についてということでございます。  それでは、事務局よりご提案をお願いいたします。 ○瀬野 引き続きまして、近畿運輸局の瀬野でございます。  分科会事業の事務局提案でございますけれども、今現在、事務局のほうでバスに関する見学と意見交換会ができればと思っておりまして、今、関係各所と調整をしているところでございます。ちょっと本日お示しできなくて大変申し訳ないんですけれども、調整がつき次第、皆様方にはご案内をさせていただくつもりでございますので、よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○内田 内田です。  どうもありがとうございました。  分科会の事業は、事務局提案に基づいてというものは飛行機であったりとか港、船、フェリーであったりとかやっていましたが、今回はバスを対象にして今準備をされているということでございますので、楽しみにしておりますので、よろしくお願いいたします。  では、(4)、これが3部構成になっておりますけれども、まず、自治体さんからの情報提供、情報交換ということでございます。自治体さん、大阪府さんと奈良県さんから話題提供していただきます。まずは大阪府の亀元さん、ご準備よろしいでしょうか。では、よろしくお願いいたします。 ○亀元 大阪府都市整備部建築環境課の亀元と申します。お時間いただきまして、今回は、大阪府の取組、バリアフリートイレマップというものについてご紹介させていただきます。  まず、大阪府では、毎年こちらの場でもご報告させていただいているんですけれども、施設、まちのバリアフリー化を進めていくということに主眼を置きまして、大阪府福祉のまちづくり条例というものを定めております。バリアフリー法に基づく基本構想等の取組なんかも市町村と一緒に進めているところなんですけれども、本条例では建築物のバリアフリーに関する義務基準の整備ですとかガイドラインの整備、そのほかいろんな取組を進めさせていただいておりまして、その中の一環でこういったバリアフリートイレマップというものもつくっております。特にハード面のバリアフリー化を進めるのに合わせまして、利用者の方が円滑にまちにお出かけいただく、施設を利用いただくということを進めるために取り組んでいるものでございまして、ウェブサイトを活用しましてバリアフリーに関する情報を発信していくというような取組でございます。以前には、ぐるなびさんなんかと連携しまして、ぐるなびサイト内でバリアフリー情報を盛り込んでいただくような取組なんかも進めておりましたけれども、今現在はホテルとかの情報公表制度の仕組みですとか、公共施設を中心に情報発信を行っております。その一つとしてこのバリアフリートイレマップというものも、バリアフリーに特化した形でウェブ上のマップとして公表しているものでございます。  中身は細かく説明するまでもなく資料に記載のとおりなんですけれども、令和4年度よりこの取組を進めておりまして、現在は大阪府の施設、それから市町村の施設などの公共施設、それからコンビニさんとも協働しまして情報をいただいております。それから、鉄道事業者さんにご協力いただいて駅の情報ですとか、大規模ショッピングモールのららぽーとさんとかにもご協力いただきまして、例えば車椅子使用者用トイレがあるかどうか、オストメイト対応の設備があるかどうか、それから大人用の介護ベッド、いわゆるユニバーサルシートと呼ばれたりもしますけれども、こうした設備があるかどうかなどについて、ウェブ上でピクトグラムをクリックしていただくことで詳細な情報を見ていただけるというものになっております。現在、大阪府内で約3,000施設ほど情報を掲載しておりますので、ぜひ、大阪府外の方も本日おられると思いますし、万博もありますので、大阪にお越しになる機会もあると思いますので、ご活用いただけたらと思いますし、それぞれ所属されている団体の中でも共有いただきましたら幸いでございます。  説明は以上となります。ありがとうございました。 ○内田 内田です。  どうもありがとうございました。  では、引き続いて、奈良県さんからご報告いただきたいと思います。奈良県の浜本さん、ご準備よろしいでしょうか。 ○浜本 奈良県の県土マネジメント部道路マネジメント課長の浜本でございます。  奈良県からは、県管理道路におけます特定道路上の改良すべき踏切道に視覚障害者用の誘導表示を設置しましたということでご報告をさせていただきます。  令和4年4月に、奈良県内におきまして、視覚に障害のある方が踏切道内で列車に接触しお亡くなりになるという痛ましい事故が発生いたしました。それを受けまして、国のほうで改定されました道路の移動等円滑化に関するガイドラインを受けまして、県管理道路における特定道路のうち、改良すべき踏切道に指定されております踏切道6か所につきまして、視覚に障害のある方が安全に歩行できるようにということで、凹凸のある誘導表示を設置させていただきました。  続きまして、次のページをお願いいたします。これが、県が管理いたします踏切道で、今回整備が完了した6か所でございます。順次進めてまいりましたが、6番目の箸尾第7号踏切というのがつい先日の5月に設置が完了いたしまして、これで、県が管理している道路で設置が必要な踏切道一覧というのは、一応全部完了したことになります。  その後に、5ページのほうに設置事例をつけさせていただいております。これは、実際ガイドラインができる前から整備している部分もございますので、それからまた歩道部分が完全に分離されている部分と、それから、車道と一体となっている部分では、ちょっと整備の仕方は変わっておるんですけれども、ガイドラインに基づきまして整備をさせていただいております。この6か所だけにとどまらず、現時点でいろいろな地域とか、それから関係団体のご意見も聞かせていただいて、ニーズのある踏切道に対して誘導表示の設置を進めていこうというふうに考えております。現在、鉄道事業者さんと協議をしている段階ではございますが、県の管理箇所で5か所、それから市町村も頑張っておられまして、今年度中に3か所の踏切の設置が完了するというふうに聞いております。  さらに、県としてもどんどんこれから、この6か所だけにとどまらず、踏切道内の誘導表示をできるだけ進めていけたらなというふうに考えておるところでございます。  以上でございます。 ○内田 どうもご報告ありがとうございました。  それでは、議事の4-2に進みたいと思います。施設設置管理者さんからということで、3件のご報告を予定しております。  まず1件目ですけれども、近畿旅客船協会の清水様、ご準備よろしければよろしくお願いします。 ○清水 近畿旅客船協会事務局を担当しております清水と申します。  では、昨年開催されました乗船中の避難誘導に関する意見交換会、開催後の各社、フェリー会社の状況についてご報告させていただきます。  今出ていますフリップボードなんですけれども、まず宮崎カーフェリーさんが昨年の会議に打合せで発表していただいたフリップボードなんですが、意見交換会におきまして、漢字が読めない方もいらっしゃるというご指摘がありましたので、それに対応するためルビを打ったフリップボードに差し替えているということで、これはこのようなものでルビを振って、現場で運用しているということの報告がございました。あと、名門大洋フェリーさんにつきましては、宮崎カーフェリーさんのフリップボードを見習って、自社で作成したものを本船に配付したということです。また、耳が不自由な方も安心して乗れるように商船三井さんふらわあが採用していたフラッシュチャイムについて、今年の6月12日の出航便から導入して本船に配備したということです。今、見ていただいたフリップボードが非常に好評でしたので、近畿旅客船協会におきまして、各社からの統一した指針が欲しいという要望がありましたので、フリップボードの原稿を宮崎カーフェリーさんにご提供いただきまして、それを基にしたパワーポイントでつくったテンプレートファイルを各社に展開いたしました。それと併せて、参考資料として障害者誘導に関連するサイトのアドレスも含めて発信、共有いたしましたので、各社にて可能なところから取り組んでいただけるものかと思っております。  近畿旅客船協会からは以上です。 ○内田 ご報告ありがとうございました。  では、続きまして、関西鉄道協会の南條様からお願いしたいと思います。南條さん、ご準備よろしいでしょうか。 ○南條 関西鉄道協会の南條です。よろしくお願いいたします。  私からは、鉄道におけますバリアフリー化の現状、それから情報提供といたしまして、新技術の活用に関しまして、南海電鉄、阪急電鉄の介助予約、また支援システムにつきまして、最近の状況も含め報告させていただきます。資料はございませんので、口頭での報告とさせていただきます。  まず、昨年7月よりサービスを開始いたしました南海電鉄の「南海サポートほっとネット」でございます。昨年の分科会でもサービス開始の報告をさせていただきましたけれども、介助を必要とする駅利用者が事前に駅係員による介助をWeb上で申込みができるシステムによりまして、駅の係員間の連携をデジタル化し、お客様との対応の効率化を実現するというものであります。導入後、約1年経過いたしましたが、利用状況としては、一月約30件程度と聞いています。南海電鉄として、今後、利用促進向上のための分かりやすいチラシ、またカードなどを作成して、周知、PRの強化を図っていきたいと聞いています。  それから、もう一つは阪急電鉄の「PAパッセンジャーサービス」です。4月24日から本格導入されておりまして、2か月半ほどたちましたけれども、ご利用者数は1日に4件、最近はその倍の8件程度に少しずつですが増えてきたというふうに聞いております。しかしながら、従来の直接駅へお越しになり介助依頼のお申出をなされるお客様もまだいらっしゃるようで、今後、阪急としても周知PRを強化したいということです。  利用されましたお客様からの声といたしまして、「待ち時間なく案内してもらえて便利」それから、「発話障害があり、ウェブ入力できるのはありがたい」と。また、「Webで24時間自由にリクエストができ、また、いつでもキャンセルができるという機能はありがたい」「経路が確実に伝わって安心できる」と。こういったご意見も頂戴しております。  また、改善の要望などもご意見を頂戴しているということですので、今後、ご要望に応えるべく対応してまいりたいということであります。  この4月24日の運用開始日初日には、本分科会委員の六條様にも実際にこのサービスを利用していただいているというところでございます。  両社とも、まだまだPRなどでご利用者への周知ができていないと認識しており、今後、チラシなどによりまして周知活動を強化してまいりたいということでございます。  今後、南海、阪急以外の鉄道とのつながり、連携も望まれるところですけれども、現在、研究中と聞いています。  本日ご出席いただいております障害者団体などの委員の皆様にもぜひご理解をいただき、団体傘下の会員の皆様にもPR、周知をいただけましたら幸いでございます。  南海、阪急のこのサービスにつきましては、それぞれ各社のホームページにも掲載されております。ご覧いただければと思います。よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ○内田 ご報告ありがとうございます。  すごく期待ができるサービスですので、使ってどんどんよくしていくということで、関係諸方面への広報、周知、よろしくお願いしたいと思います。  それでは、3件目でございますけれども、西日本旅客鉄道株式会社の楡井様からご報告いただきたいと思います。 ○楡井 ただいまご紹介いただきましたJR西日本の楡井でございます。よろしくお願いいたします。  私どものほうからは、可動式スロープ、社内では段差解消機と呼んでおるんですけれども、こちらも新技術でございまして、こちらについて少し今の状況をご報告させていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。  まず、今私申し上げました段差解消機と申すものですけれども、今、車椅子の方、ご利用の際には弊社の駅の係員がホームと列車の間に渡し板、スロープを渡しましてご利用いただいているというのが一般的かと思うんですけれども、この段差解消機はホームから自動でスロープを形成する機構を有した機器でございまして、到着いたしました列車の離れと高さをはかりまして、列車ごとに最適なスロープを形成できるという、こういった特徴を持ってございます。ただいまこの機器を試行ということで、桜島駅と新大阪駅のほうに設置させていただいているということでございます。  ご利用の状況でございますけれども、4月22日から試行を開始させていただいておりまして、6月18日までのデータで恐縮なんですけれども、15名程度の車椅子のお客様にご利用いただいていると、こういうことでございます。お客様のお声といたしましては、ちょっと個別の内容もございますので具体は差し控えさせていただくんですけれども、本機器の期待が非常に多く寄せられているということでございます。一方で、これは余談ということではあるんですけれども、こういった機器が導入されると駅の無人化が加速してしまうのではないかという、こういったことを憂慮いただくような声もちょっとありまして、これはちょっと当社の意に反してということではあるんですけれども、そういったお声も恐らくあるんだろうなというようなことで考えてございます。  今後、これは今試行中でございますので、実証の中でいろいろ見極めていく必要があるということなんですけれども、まず車椅子の方の使い勝手がどうなのかということでございますし、あとは、これを本格的に使っていくとなりますと、装置の動作の安定性でございますとか、あとは列車の駅係員、乗務員のオペレーション、こういったことも検証していく必要があるということでございますので、今後、試行をこれからも重ねてまいりまして、課題を整理し、臨んでまいりたいということでございます。  私どもからのご報告は以上でございます。 ○内田 ご報告どうもありがとうございました。  それでは、議事を進めまして4-3ということで、障害者団体さんからのご報告、資料6が準備されております。お三方にご報告いただきます。  では、会場の六條さん、お願いします。 ○六條 NPOちゅうぶの六條友聡といいます。よろしくお願いします。  資料としては当事者団体等の資料の1ページになります。  私のほうからは、まず関空エアポートのリノベーションバリアフリー検討会についてということで、後でちょっと発表されるのであまり言わんほうがいいかなとか思っていたりとかするんですけれども、ひとまずリノベーションバリアフリー検討会が終わったということで、全体的に改修したことで検証や協議が終わったということで、当事者からの意見とかを反映していただいて、ありがとうございます。結構柔軟に対応されていただいたのかと思うんですけれども、報告があるのであまり言わないでおこうと思っています。  あと、バリアフリーというのはすごく積み重ねのことが大事であって、さらに誰もが利用しやすいようにということで、全体的に検証会をしてもらって、あとボーディングブリッジのエレベーターの設置についてとか、いろいろまだまだあると思いますので、そこのところ今後も検討会を設置してもらって、一緒に取り組んでいただければなと思っています。  次に、2025万国博覧会におけるユニバーサルデザイン検討会ということで、施設整備に関するユニバーサル検討会であったりとか、交通のほうであったりとか、サービスのほうも検討会が終えて、今年の4月、万博が開催されています。各検討会でつくったガイドラインの下で運営が進め始めておられて、当事者参画で意見が反映されたことは大きな進展かと思います。実際にここまでやっていただいたということは、すごく博覧会協会や万博に関わってこられた方にお礼を申し上げます。ありがとうございました。  まだまだ、設備とサービスといった振り返りの検証ができていなくて、ソフトとサービスの一体的な取組で当事者の方が楽しめているかというところがすごく課題なところがあるかなと思っています。僕自身、万博に4回ぐらい行ったんですけれども、パビリオンで結構、海外のパビリオンは柔軟に対応していただいているところがあるんですけれども、日本の場合は結構マニュアル的なところで、柔軟に対応されていないところもあったりとかしてしんどかったりすることもあったりとかするので、あと、職員研修はなかなかできていなかったりとかするので、ここで終わりではなくて、これからブラッシュアップして、もう少しいいものにしてもらって、誰もが楽しめるような博覧会を目指してほしいなと思っています。引き続き、検証を希望したいなと思っています。万博を機に大阪、関西のバリアフリーの推進ということで、鉄道については、地域の方や地域外から万博への主要ターミナル駅とかアクセスルートで新大阪、大阪駅、難波とか天王寺とかいうところのバリアフリーで複数ルート確保で分かりにくくなっていたり、案内表示なども結構迷ったりとかするので、当事者と一緒に検証会をしていただくことがすごく大事かなと思っています。  阪急電鉄についてですけれども、先ほど南條さんがご紹介していただいたPAパッセンジャーの予約サポートシステムですけれども、私自身もアクセシビリティ委員会に当事者で参画させてもらっていて、僕だけじゃなくて視覚障害の方にも入っていただいています。そこは意見交換をしながら、今回、4月に実際に実証されたというところで、私自身も何回かさせてもらっています。僕自身は茨木から梅田までというところの1区間だけなので、やはり予約よりかは駅で口頭でしゃべったほうが早いなというところはあるんですけれども、でも、事前にやっていくことで状況を把握していてもらったりとか、乗換えとか、例えば僕やったら今津駅まで行くんですけれども、十三、西北、今津というふうな、その乗換えをわざわざ言わなくても予約で状況を把握していただいているというところがすごくよかったなと思っています。  あと、視覚障害の方が実際にまだまだちょっと課題に思っているところもあるので、その辺も踏まえてさらなるバージョンアップをしていただきたいなとは思っています。私自身も使いながら一緒に取り組んでいけたらなと思っています。  阪急電鉄は大阪梅田駅の建て替えの話があるので、そこも今の現状を検証していって、建て替えのときに生かしていただけたらなと思っています。  ホテルのバリアフリーについては、観光だけじゃなくて万博で遊びに来られた方が、バリアフリーホテルが結構満席になっていたりとかするので、実際にその状況を把握していくということがすごく大事かなと思っています。結構、バリアフリーのホテルというのは、予約が空いているかどうかというのはウェブサイトで分からなくて、電話で確認しないと。それですぐ断られて、また次のホテルを探すということになるので、結構時間がかかるんです。だから、その辺でやっぱりちょっとしんどいので、一緒に考えていけたらなと思っています。  トヨタの自動車のほうについては、新しいユニバーサルタクシーの新車の計画があれば一緒に当事者のほうを交えて、引き続きお願いしたいなと思っています。  バス事業者に関してですけれども、接遇研修を阪急バス、茨木市のほうでは地元でさせてもらっています。それ以外にも南海バスであったりとか大阪市バスとかが、当事者が入って研修を取り組んでいるというところで、現状の把握をしながら、次、ほかの事業者さんにも取り組んでいただきたいなと思っているので、そこを一緒に検討していただけたらなと思います。  あとは追加なんですけれども、JRさんの先ほどの新大阪から舞洲駅の乗降のところなんですけれども、私自身利用させてもらったんですけれども、実際には連絡がなくても自動で上がってスムーズに乗降ができたかなというので、あとは、僕の電動車椅子は車輪が大きかったんですけれども、小さい車輪の車椅子の方がどうなのかというところとかを検証していただけたらすごくよろしいかなと思います。あのシステム自体は悪くはないので、進めていただけたらなと思います。  以上です。 ○内田 六條さん、どうもありがとうございました。  では、続いて、ウェブでご参加の鈴木さん、ご準備お願いできますでしょうか。お願いいたします。 ○鈴木 鈴木です。お願いいたします。  私のほうから資料を出させていただきました。資料6の3ページ、4ページ目に書かせていただいています。その中から、時間の限りがありますのでかいつまんでご紹介をさせていただきます。  まず1つ目の近畿分科会を年2回行ってくださいというところは毎年申し上げておりまして、今年度努力いただいて、少し時間を延ばしていただいたというところかと思いますが、今日もかいつまんでいたり、全ての報告に質問をしたいというふうな思いがあるような状況にありまして、やはり年2回が望ましいのにと切に願っているところです。  それから、2つ目に書かせていただきました近畿分科会の取組についてのところですが、心のバリアフリーに関しては、最初の新田先生のお話の中にも社会モデルの視点でのガイドラインが今後見ていかれるというお話でしたけれども、近畿の分科会としてもそこを意識しながら一緒に考えていきたいと思っております。  3つ目、当事者委員で提案している取組についてというところですが、1つ目の丸の委員提案企画として、アクセス関西ネットワークとの意見交換会、こちらは年1回実施しておりますが、今年度も1月あたりには開催できるようにと準備を進めておりますので、また皆さんにもご参加いただきたいと思います。それから、3つ目の丸の障害種別の状況を聞き合う当事者会というところで、こちらは塩安さんと六條さんと鈴木の委員提案企画として出しているものになりますが、今年度は年3回実施できればと思っております。近畿分科会での一番最初に言いました意見交換の補足的なところもありますが、当事者委員の方、それ以外の方にもぜひご参加いただき、一緒に近畿の課題について考えていければうれしく思います。よろしくお願いします。  4つ目の香害、化学物質過敏症についてですが、昨年度よりこの課題について意見を資料で出させていただきました。今年度の追加したところとしてお伝えしたいと思います。香害や化学物質過敏症については前年度の資料を見ていただきたいんですけれども、やはり香料や揮発性有機化合物における複合的な影響で体調不良等が出てしまうことによって、電車やバスなどの公共交通機関を利用することができなくなってしまっているという実情があるというところから、近畿分科会においても一緒に考えていっていただきたいと思っている課題の一つです。  一番最初に新田先生のほうからもありました国土交通省バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会で、丸印のところに書かせていただきましたが、検討会の議事録を少し読み上げます。「香害により化学物質過敏症の方が外出できない、電車に乗れないといった状況が出てきている。そういう課題も意識して今後議論していただきたい」という一文が入っております。国の動向も注視しながらになりますが、近畿としても取り組んでいきたい課題として挙げさせていただきました。参考情報として、去年も言いましたが、駅と電車内のアンケート報告が出されています。本年度は、前年度7位だったのが、2025年度は4位にランクアップしているというところ。それから、事業者、管理者の皆さん、公共企業者の空間等に関係している方にしてほしいことの例として5つほど挙げさせていただいておりますが、またそちらはご覧いただければと思います。  一旦私のほうから以上になります。 ○内田 鈴木さん、どうもありがとうございました。  では、渡部さん、お願いできますでしょうか。 ○渡部 渡部です。難聴者協会、中途失聴者です。よろしくお願いします。  今日はたくさんの報告をいただきました。近畿旅客船協会様からフリップ、フラッシュチャイムについてご報告がありました。目で見て分かる案内、情報というのはとても重要です。また利用させていただきたいなというふうに思う取組です。また、関西鉄道協会様から介助サービスをウェブ申込み、こちらも車椅子ユーザーで、かつ聴覚障害とか言語障害を持っておられる方にも有効ということが、よく考えていただけていると思います。そちらも様々なケースでの好事例になると思いますので、引き続きお願いしたいと思います。  私からは、今出していただいている5ページのところ、情報アクセシビリティ推進についてというタイトルがあります。こちらから説明させていただきます。  最近の国の調査によりますと、難聴自覚者数は4人に1人です。今日現在、加齢性難聴の方も超高齢化で増えてきていますし、年が10歳とか29歳まで、こういった若い方にも難聴の方が増えています。また、こういった難聴自覚者数と手帳取得者数には大きな隔たりがありますが、中央ですね右のほうに3点書いていますけれども、今日の会議のような大きさの話し声も聞こえなかったりしまして、生活とか仕事に支障がありましても手帳を取得できず困っているという方が非常に多くおられます。私もちょっと聞こえにくいなという時期から、駅のアナウンスが聞き取れませんでした。そういうようなことから、今の手帳取得の人数だけを見るのではなくて、音声よりも視覚情報が有効な方も含め、より広く、より多くの人に対して音声案内以外の視覚情報システムというものを構築していくことが必要ですので、近畿の皆さんには取り組んでいただきたいというふうに思っています。  資料が下にいきまして②のところ、法律を書いていますけれども、こちら施行されて大分たちますので、ご一読いただければと思います。  次のページにまいりますが、公共交通機関の次期目標を書いています。先ほど新田先生よりお話がありましたが、その中から特に聴覚障害に関するものを抜粋しております。次の目標では案内設備の設置、障害者対応型券売機が原則100%になっています。ただ、下に書いていますように、現在の案内設備の多くは音声案内よりも文字情報での提供量というのが少ないこととか、表示タイミングとかいうのも遅れていまして、情報アクセシビリティ法には適用していないです。また、障害者対応型券売機もエラーが出て呼び出したときには音声案内だけしています。いつ来るか来ないかも分からないまま、待つということが多くあります。こういった案内設備とか障害者対応型券売機については今のまま数だけ増やしていってしまっても、私たちにとってはバリアが残ったままとなりますので、当事者参画のうえで、よりよい方法を見いだし取り組んでいただきたいと思います。  先ほど石塚先生から音声案内のワーキングが設置されたということ、多分難聴者協会はお声がかかっていないのかなというふうに思いますので、より多くの当事者参加が必要だというふうに思っています。  次のページにまいります。7ページです。先日手話施策推進法ができまして、その概要になります。第3条のほうに、国、地方公共団体の責務としまして、手話に関する施策を総合的に策定、実施する責務を有するというふうにあります。近畿運輸局共生社会推進課の皆様は、お会いしたときは必ず手話で挨拶いただきまして、聴覚障害への理解と意思疎通がお互いのものであるという認識で、手話という言語を尊重されているということが伝わってきます。このような取組は、相手が聞こえないからとと相手の障害に目を向けず、意思疎通のために自分で何ができるかというふうに考えて行動する、こうした心のバリアフリーに効果的だというふうに感じていますので、聞こえにくい、聞こえない接遇がある中で手話も学んでいただきたいというふうに思います。  次の8ページにまいります。9月23日は手話言語の国際デーというものになっています。  9ページ、10ページにまいりますが、例年、ブルーライトアップというものをしています。共生社会を受け継ぐために、広く一般的に啓発できるよい機会ですので、協賛いただける場合は10ページのところにあります問合せ先にご連絡お願いしたいと思います。  最後に、11ページになります。万博が10月13日まで、そして11月はデフリンピックが開催されます。単にスポーツ大会ということではなく、デフリンピックの特徴として3点チラシの中に書いていますが、その3点の真ん中にありますけれども、「「耳」がきこえなくても「目」で見て分かる工夫(視覚的保障)がされています」というふうにあります。この大会は聴覚障害者が中心となってつくられる大会です。世界各国の聴覚障害者も集まってこられますので、どのような工夫がされているか、視覚情報について参考にされ、聴覚障害や手話への理解につなげていただきたく尽力いただけたらというふうに思います。  ちなみに、今の万博会場の中でも様々なバリアフリーやアクセシビリティがされていますが、私たちにとっては字幕とか視覚情報が足りないという点もあります。是非当事者と一緒に行ってもらって、そこの点も整備していただきたいな、気づいていただきたいなというふうに思います。  以上になります。 ○内田 渡部さん、ご報告ありがとうございました。  では、一旦休憩に入ります。 (休  憩) ○内田 内田です。  定刻になりましたので再開したいと思いますが、ここからはちょっと次第と進み方が変わりまして、まず、先ほど六條さんからのご報告でちらっと触れていただきましたけれども、関西国際空港のリノベの件についてご報告いただきたいと思います。資料7というのがあります。それから、資料8というのがあって、資料8は運営規則という堅い文章なんですが、これの第4条に委員以外の者の出席ということで、分科会長がお願いしてご報告いただくこともできるというふうになっておりますので、関西エアポートさんに取組の具体的な内容、成果についてご報告いただきたいということで、本日ご参加いただいているということでございます。  では、関西エアポート株式会社の清水さん、ご準備よろしいでしょうか。 ○清水 関西エアポート運用部カスタマーサービスグループの清水と申します。  本日は、このような会にお招きいただきましてどうもありがとうございます。  私のほうからは、関西国際空港のT1ターミナルリノベーションでバリアフリー検討会を行ってきました。その成果についてご報告させていただければと思います。  これまでの検討会の振り返りというところで、このバリアフリー検討会というのは、本日ご出席されているメンバーの方をはじめ当事者の方にもお越しいただきまして、2021年から25年度、約4年間にかけて計8回実施させていただきました。また、細かい内容に関しましてはフォローアップ会という形で、分科会のような形のものを開催させていただいております。当初は3回を予定しておりましたが、議論が活性化されて、いろんな検討課題というのができてきましたので、結果的には8回の開催ということで、非常に活性化した会だと振り返っております。  回を重ねる中で工夫を重ねてきましたということで、具体的に写真を載せております。対面会議が基本でありましたが、途中コロナ禍ということもありまして、オンラインを併用して、より多くの方にご参加いただくような工夫をいたしました。真ん中の写真、トイレのモックアップということで、バリアフリートイレの扉の開錠ボタンの位置などを実際モックアップしながら確認したり、右側、サイン、特にトイレサインがメインでしたが、誘導サインの確認というのを現地で行わせていただきました。また、ちょっと下のほうにいろいろ写真がございますが、一番右側のほう、エレベーターに関しては、実際、当事者の方にもお越しいただきまして、車椅子が入った場合、どのようなサイズ感になるのかというところであったり、あと操作ボタンの位置、視覚障害者の方向けの操作ボタンの位置というところの確認というのもモックアップで確認をさせていただきまして、議論をさせていただいたということがございます。  具体的に取り組んだ内容に関しましてご報告させていただきます。  まず1点目がエレベーターの緊急通報システムです。これは、ご意見への対応が難しい中で何かできることはないかという検討の結果編み出した項目でございます。エレベーターの緊急時、閉じ込めなどが発生した場合に、音声通話ボタンというのがエレベーターには標準的に設置されておりますが、緊急時の対応モニターが欲しいというようなご意見をいただいておりました。しかしながら、空港全体の全エレベーター約100台に導入すると5億円超のかなり大規模なコストがかかってしまうということや、あと、メーカーがかなりばらばらでございますので、メーカーによる仕様が混在しておりまして、メーカーによる対応というのが難しい点がございました。また、過去実績においても、閉じ込め事案が発生する頻度というのは年に1回程度あるかないかというところという中で、かなりハード面の改修というのは難しいというところの意見交換を重ねる中で、モニターがあることが重要ではなくて、緊急時に視覚障害者の方が使用できる手段というのが必要だよねという目的に立ち返った部分がございました。それで何かできる方法はないかということで、エレベーターのボタンの位置にQRコードをセットしまして、そのQRコードを読み込んでいただくと、管制室とチャットでやり取りができるというような形のシステムを構築しました。こちら、今、関西空港内の全エレベーターのほうにそのQRコードのシールというのを貼っておりまして、かなり関心をいただいている部分ではございます。こちら、対話を重ねることで必要なものが何かというのを導き出せた事例となっております。  エレベーターの扉幅の検討というところで、こちらに関しては、車椅子の使用者と視覚障害者の当事者をお呼びいたしまして、エレベーターの車椅子のご利用の方のご希望と、視覚障害者のご希望というところを意見交換させていただきました。両方のご意見を取り入れた内容というところで、車椅子の使用者の方には、エレベーターの扉というのは籠の端まで開くような動線を広く取ってほしいというご要望がある一方で、視覚障害者の方というのは、扉の横に操作ボタンがあるほうが利用しやすいということ、双方のご意見を取り入れた形のエレベーターが右下の写真となっております。操作ボタンは右側、エレベーターの扉は左側の籠いっぱいまで開くような設計とさせていただきまして、現在、こちら、リノベーションしたエリア、保安検査場から出国審査場に行く動線であったりというところでこのようなエレベーターを設置して、現在、円滑に運用しております。これは障害当事者様のご意見というところを取り入れた結果となっております。  トイレピクトサインの改善です。こちらに関してはフェーズ2からフェーズ3まで何度も議論を重ねて改善を行ってきた内容でございます。まず、フェーズ1のトイレでは、左上の写真にあるような男子トイレは緑、女子トイレはピンク、車椅子ピクトに関しては緑というところなんですが、ちょっと男子の緑と車椅子のピクトの緑が同じように見えるというところで、再度議論を重ねました。フェーズ2のトイレに関しましては、女子トイレはピンク色、男子トイレを青のピクトの色に変えまして、車椅子バリアフリートイレに関しては緑色。緑色は弊社の空港の中では施設サインの色として使用しております。なので、男女どなたでも使えるトイレということで緑色に改善いたしました。さらに、フェーズ3におきましては、LGBTQの方のご意見というのも取り入れた形の改修をしております。ピンクと青というのを全面的に押し出すものではなく、サインの一部にピンクと青のカラーを取り入れるという形で分けておりまして、ピクトに関しては白色という形にしております。また、バリアフリートイレはどなたでもご利用できるトイレという意味で、オールジェンダーというような文字を入れさせていただいております。弊社4階チェックインエリアの新しいトイレなどにはこのようなピクトを加えております。  関西エアポートとしての得られた気づきと成果ということで、移動円滑化の基準や各種ガイドラインに記載されている項目以外にどんなことが当事者のハードルになっているかという気づきがございました。具体的には先ほど具体例をお見せした内容となっております。特にトイレサインなどに関しては、PDCAの繰り返しというところが、よりよい結果に落ち着いた形になったかなと思っております。また一方で、大型水圧式のエレベーターの開発、民間の一企業だけでは対応が難しいというご意見もございましたので、引き続き分科会の課題としていただければと思います。  私たち関西エアポートとしても、バリアフリーというのは非常に重要な課題となっております。今後に関しましても、近畿分科会を通じて新しいガイドラインの取組というのを関西空港の施設に取り入れる方法を工夫していけたらと思っております。ハードの改修というのは、一旦大きな改修というのは終了しておりまして、次回の大きな投資というのはまだちょっと計画が立てられておりません。ただし、ソフト面というところについては、引き続き進化している部分ではございます。私たちのチームでも、空港事業者、エアラインさんであったりとか警備員さん、検査員さん、テナント従業員などに対してのバリアフリー研修というのを年に1回開催しております。その研修の内容に関しましても、車椅子の実務であったりとか、あとバリアフリー法の改正に伴う内容であったり、専門家をお呼びして開催しておりました。そういった中で、新しい情報をどんどん取り入れて、空港事業者にも広げていきたいと考えております。  ご清聴ありがとうございました。 ○内田 ご報告ありがとうございました。  それでは、本日、残されている時間、質疑応答というか、皆様からご意見等いただきたいと思います。  まずは、当事者委員の方からご発言いただきたいと思います。吉川さん、お願いいたします。 ○吉川 アクセス関西ネットワークの吉川です。精神障害で認知機能に問題があって忘れやすいので、先に発言させていただきます。すみません。  私思いましたことですけれども、点字ブロックの奈良県のお話なんですけれども、どこでもそうかもしれませんけれども、例えば西大寺ですとか大きなハブになるような駅のところでも、細い車と歩道も同じで、ガタガタの道が結構あるんですが、そういう道に点字ブロックを先につけたとしても、私、自走式の車椅子に乗っているし、下肢不自由なんですけれども、昨日もちょっと車にぶつかってこけたんですが、そういうのがあるんですね。だから、その後にまた地面を平らにするといっても、せっかくの点字ブロックがもったいないので、道をならして点字ブロックをするとか、何か効率のいい方法とかはないのかなと思いました。  また、旅客船のお話も聞きました。火災発生というのは、火災という言葉が分からない知的障害の方。知的障害の方に、漢字は読みにくいから平仮名という配慮はすごくいいと思うんですけれども、火災とか単語が難しい傾向にあるので、火事が起こりましたとか、客室とかも、自分の部屋でとか、そういう、ただ振り仮名をつけたらいいというわけではないということを考えていただきたいんですが、これは支援学校の先生とか、あとほかのウェブサイトにも、どういう言い方をしたらいいのか書いているところがありますので、参考にしていただきたいと思います。  また、次に鉄道なんですが、鉄道のインターネットの予約ですけれども、それは大変に発達障害とか場面緘黙で発話が難しい方、精神障害者で発話するときに自分が言いたいことと違うことを言ってしまう方とかがいるんですが、そういう方にはとてもいいと思いました。そして、当日とか前日に体調不良とかになりやすいので、そのときに電話をかけるとなると、電話ができない人が結構精神障害者で多いので、ウェブでキャンセルしやすいというのは、とてもアクセシビリティがいいと思いました。  それと、周知の方法なんですけれども、チラシとかはその人しか見ないし、ポスターとかも地味だったら目につかない。障害者が見る広告媒体というのはやっぱり広報とか、あと通所施設であるとか、駅の改札の横とか、そういうふうに障害者が見るところはどこだろうということをちゃんと考えて広報してほしいなと思います。  あと、JRなんですけれども、段差なしに乗れて、スロープが出てくるというのはとてもありがたいことです。でも、段差がなしで行けますよと言われても、電動の人は行けるけれども、自走式は無理というケースが結構あります。一回私も新大阪に行ってみようかなと思うんですけれども、段差とか勾配とかは電動を中心として考えられているのかなと気になりました。  余談で、駅の無人化につながるんじゃないかというふうに言われるとおっしゃっていましたけれども、駅の無人化問題というのは障害者にとってとても大きな問題で、障害者が恐れていることです。余談のレベルでもなく。だから、無人化するつもりはないということを明言してほしいなと思います。  それで、資料のほうにいきますと、資料2-1、ページ49で、心のバリアフリーというのが、本当に私たち障害者当事者が思っている意味で進められているのかどうかというのがあまりよく分からないです。用語が、何となく感じのいい言葉が独り歩きしていないかと思います。令和4年の21.4%、令和5年に21.6%と、ほとんど変わっていないのは、考えられる要因は何だったのでしょうか。  そして、その下なんですけれども、立場を理解して行動ということなんですが、その立場というのは何を意味しているのか。社会的にいろいろ権利とかが剝奪されていて、健常者が担保されていることが担保されていないとか、そういう立場にあることという社会的な障壁があるということとか、そういう立場なのか。どういうことを立場と言っているのかとか、あと、理解して行動という理解というのはとても難しい概念だと思うんですけれども、それも理解と使っているけれども、その中身は何なのか。行動というのも、ちゃんと声をかけているのか否か、席を譲っているか否かとか、具体的にいろいろあると思うんですけれども、それが81.7%とか81.3%とか、私が生活している中に、そんなに…… (通信が切れたため、以下Teamsのチャットからの発言) 行動なにをしたのか? わからない。 見えにくい、特に知的、発達、精神など、障害者に対してはあまり80パーセント台を感じない。見えてないからだと思う バリアフリー教室いつも同じことをしている。自分は自走式だから押して貰うときはたすかるけれど。精神、知的、発達のことも教室でしてほしい。感想で、当事者性を持った感想があってよかった。 ○内田 では神徳さん、お願いできますでしょうか。 ○神徳 WACわかやまの神徳です。よろしくお願いいたします。  私も昨日夜テレビを見ていましたら、渡部さんの資料にありますように、自分では難聴とまでいかなくても、高齢になってきたらやっぱり聞こえにくいという人が非常に多くなっているというようなことをNHKのテレビ番組で放送していました。それを見ていて、私もちょっとそんなところがあるのかなと思いながら、耳鼻咽喉科へ行って、自分の聴力レベルがどれぐらいになっているのかを調べないといけないかなというふうに感じたところです。やっぱり高齢になると高い音とか低い音とかが聞こえにくくなってしまって、いろんな言語での情報が伝わりにくいといいますか、分かりにくくなってくると思いますので、渡部さんが言っていたように、文字情報と音声情報を兼ね備えたものが私たち高齢者に理解できるようになると思いますので、片方(文字情報か音声情報か)だけじゃなくて、どちらも高齢者にとっても役に立つということを考えて、情報を発信していただけるようなものにしてほしいと思います。  それと、言葉・音声で情報をいただくのも必要なんですけれども、今は何か不具合があるとピッピッピッとか音で不具合がありますよというのを教えてくれるんですけれども、それが何の不具合なのかというのが私たち高齢者には分かりにくいのです。やっぱり音声で、ここが不具合になっていますよというようなことを教えてもらえるような情報にしていただけたらなと思います。駅などどこかに行ったときにそこでピッピッピッと鳴ったけれども、なぜ鳴っているのか、私が何かしたからそういうふうになったのか理解できないというようなことがあります。そんなところは言葉・音声だったり文字だったりで教えていただけるようなことを考えていただけたらと思います。  以上です。 ○内田 ありがとうございました。  では、ウェブでご参加の前野さん、お願いできますでしょうか。 ○前野 滋賀県脊髄損傷者協会の前野です。よろしくお願いします。  新田先生のお話にもありましたように、バリアフリー分野のICT活用というところで、大阪万博の研修会で大阪に寄せてもらったときに、ちょっと時間があったものですからヨドバシカメラのほうに食事に行ったんですね。そこから次、会場に行くときに、大阪駅を北から南に移動する際に、グーグルマップでルート検索して、徒歩を選んで移動したわけなんですけれども、時間で大体15分で行けるというルートやったんですけれども、実際には45分かかりました。というのが、大阪駅を北から南に渡るルートが分からなくて、エレベーターをいろいろ乗り継いで行こうとしたんですけれども、最終的に行けなくて、どこかのテナントビルのインフォメーションにおられた方にルートを聞いて、やっとこさ渡れたということなんですね。大体30分ぐらい大阪駅をうろうろしておりました。ですので、徒歩でのルート、それから電車、公共交通機関を使ったルートはグーグルマップとかで分かるんですけれども、やはり車椅子での移動となると段差があって行けない、階段があって行けないとかいうやはりバリアがありますので、ぜひともそういった情報、もっと車椅子のルートも分かるような情報が提供できるようなサイトであったりとか、ルート検索ができるようなことを、今後皆さんと一緒に考えていけたらなと思います。それがまず1点。  先ほど吉川さんがお話しされていた中にあったんですけれども、無人化駅の問題ですね。利用人数が少ないから無人化しますよというのは、私は大変間違っているなと思うんです。利用人数が少ないところを無人化にされますと、バリアが残ったままの状態の駅になって、やはりそこにも少なからず障害を持たれる方も暮らされているわけですから、そういったところが無人化されますと、全く使えない駅になってしまうんですね。駅員さんもいない、誰の手も借りられない状況の駅になりますので、そういった利用人数の少ない駅を無人化するのであれば、まず優先的にバリアフリー化をしていただきたいと思います。エレベーターであったりとかトイレであったりとか車両との段差をなくすとかというところを、まずハード的にバリアをなくしていただくのが優先ではないかなと思います。そうなれば、ヘルパーの手だったりとか地域の方の手助けで公共交通機関を利用できるようになるかなと思いますので、ぜひともそういった優先順位の決め方も考えていただけたらと思います。  以上です。 ○内田 どうもありがとうございました。  では、ウェブでご参加の辰己さん、お願いできますでしょうか。 ○辰己 私、奈良県視覚障害者福祉協会、近畿ブロックの代表をしています辰己でございます。  私、踏切内誘導表示の設置状況について、先ほど奈良県県土マネジメントの浜本課長様より報告もありましたけれども、ほかの近畿の自治体の設置状況、敷設状況というのを今お聞きしたいと思っています。私ども住んでいるのは奈良県橿原市なんですけれども、7月4日に新しく踏切内誘導表示とその周囲のエスコートゾーンの設置をしていただいたところなんですけれども、踏切内誘導表示につきましては、利用する当事者側も足の裏とか白杖の先端でその誘導表示が確実に分かるような歩行訓練というか、それを取り入れたいなということになりました。それから、エスコートゾーンについては、横断歩道についてはエスコートゾーンと音響式信号機の必ず同時の敷設をお願いしたいなと感じたところでございます。できれば、ほかの近畿地区の自治体の設置状況をちょっと聞かせていただけたらなと思います。  以上です。 ○内田 辰己さん、ありがとうございました。  今ご質問の具体的な踏切道、それからエスコートゾーンの話、このデータについては、今というのはちょっと難しいと思いますので、また集約して事務局のほうから報告してもらうというような形にさせていただければと思います。 ○辰己 よろしくお願いします。 ○内田 はい。ありがとうございました。  では、ウェブでご参加の上宮さん、お願いできますでしょうか。 ○上宮 上宮でございます。  私も吉川さんがご指摘された分と重なるんですけれども、近畿旅客船協会ですかね、幾つか掲示物をご紹介いただいて、私、第一印象としては非常によくできた掲示だなというふうに思いました。知的障害の方に限っていうと、軽度の障害であれば振り仮名があるだけで大分理解が違うのかな、理解できるのかなというふうに思います。吉川さんがご指摘されたように、確かに難しい表現というか、火災とかということを指摘されましたけれども、そのあたり、できるだけ絵で分かるような形。この掲示もかなり絵で分かるようになっているので、よくできているなと思いましたけれども、確かに難しい表現については、できるだけ簡単な日本語に訳していくというのは大事かなと思いました。  ちょっと今回の発表とは関係がないかもしれないんですけれども、少しだけエピソードを紹介させていただきますと、万博の前に大阪メトロの中央線の行き先が、それまでのコスモスクエア駅から急に夢洲駅に変わったということで、結構中央線を利用している知的障害のある方が混乱を招いたということで、今まで作業所なりの帰りにコスモスクエア駅行きに乗る予定の方が、急に夢洲駅行きに変わったものですから、その電車に乗っていいものかどうか分からなくなってしまって、ふだん見慣れている学研奈良登美ヶ丘行きの、要は逆方向の地下鉄に乗ってしまったというのがかなりあったんです。初日に。やはり知的障害、軽い障害の方もそうなんですけれども、頭の中に運行経路みたいもののイメージを持っていない方が多いので、私ども団体の責任でもあるんですけれども、こういう行き先変更があった場合は万全な注意というか、周知徹底しておくべきかなというふうに思いました。エピソードとしての紹介です。  私からは以上です。 ○内田 ありがとうございました。千里中央から箕面萱野に変わったのも結構戸惑った方が多かったかと思いますが。  では、ウェブでご参加の尾上さん、お願いできますでしょうか。 ○尾上 尾上です。  まず、近畿分科会の取組というのは会議だけではなくて、いろんな独自の検証会などの企画が好事例になって進んできたかなと思っているんですね。その点で、先ほど六條さんのほうから話のあったトヨタのモバイルトイレですね。こちらのほう、ぜひこちらの近畿分科会の企画で検証会ができないかなと思います。というのは、5月の末に東京の迎賓館で開催された政府主催のイベントでともともフェスタというのがあったんですけれども、そのときにモバイルトイレがあったんですね。私、最初、ポータブルトイレ的なものが中に設置されているのかなと想像していたのですが、むしろ新幹線の11号車にあるようなバリアフリートイレに近い構造かなと思いました。そういう意味では野外フェスであったりキャンプであったり、あるいは災害時などでも活用が十分考えられるかなと思ったんですが、短時間での利用でしたので実際に使い勝手を確かめ、さらに改良すべき点など当事者評価の機会が欲しいなと思っていますので、ぜひ近畿分科会の特徴であります独自のそういう比較検証会という中で考えてもらえればと思います。  2つ目なんですけれども、先ほどの関空の報告、とても重要な取組だったと、改めて報告を聞きながら思ったんですけれども、特に写真の中で紹介をいただいた車椅子の使用者と視覚障害者が参画してのモックアップ研修ですね。あれで本当に今後のエレベーターの在り方ということを一つ検討できたのではないか。特にそのモックアップ研修で、私たちもあの籠の大きさで車椅子が3人、3人並んで6人乗れるということをモックアップで確認でき、自分たち自身も驚いた。やっぱりふだん袖部が邪魔になって斜めに入っているから乗れなかったんだなということを改めて思った次第です。関空の報告いただいたこの取組が、今後も、関空さんはもちろんですけれども、いろんな分野でも当たり前になっていけばなと思った次第です。  それと関わってなんですけれども、新田先生の報告の中に、国のほうで当事者参画ガイドラインをつくったということで、特に次のバリアフリーの基本方針の中で国などの特定建築物については100%当事者参画でやるんだというふうな目標が出されるようになっています。ぜひこの近畿分科会、いろんな分野で当事者参画を進めていただきたいんですが、その点から、先ほど渡部さんや南條さんから無人駅の問題が出されました。特にやっぱり無人駅、あるいは改札無人や時間帯無人というのを含めると物すごく広がっていると思うんですね。吉川さん言われたとおり、無人化自身は私たちにとって社会的障壁、バリアを増やすことになるので、何とか避けていただきたいなと思うんですけれども、さりとて実際に広がっている状況の中で、駅員がいなくても使えるようにするという点からしますと、インターホン、あるいは券売機、精算機、こういったものが、障害があっても使えるようにするというのを、これまでももちろん大切なんですけれども、今まで以上により重要というか、これまでだったら取りあえず駅員さんに連絡がつけばというのが、駅員さんがいない状態なので、インターホン、券売機、精算機の仕様を、これは国の基準やガイドラインでは、トイレとかに比べたらあまり詰め切れていない、正直粗い内容なので、ぜひここの近畿分科会発で国の仕様みたいなことについて、例えば聴覚障害の立場から、視覚障害の立場から、何々障害の立場からこういうものをということを、ぜひ発信していっていただければと思います。  以上です。 ○内田 どうもありがとうございました。  では、ウェブでご参加の渡部さん、お願いできますでしょうか。 ○渡部 先ほど長く報告させていただきましたけれども、それについて会長から、ほかの委員からとか質問がありましたら受けたいと思うんですが、どなたかいらっしゃいますでしょうか。 ○内田 渡部さん、今の時点では特段ないようです。皆さん関心を持たれていますが、質問という形では今はないようです。 ○渡部 ありがとうございます。  先ほどの関空からの報告については本当にいろいろとですね、エレベーターの中のQRコードについては本当に新しい取組でした。その取組が決まったのが聴覚障害者だけの分科会といいますか、その日を使っていただきまして、直接ゆっくりと話ができたんですよ。いろんな障害者を交えた大きな会議も必要ですけれども、一つ一つの障害でポイントを当てて、視点を当てた解決ということも大事だなというふうに感じた会議でありました。今後、当事者参画と一言で言いますけれども、いろんな方法があるなというふうに思いますので、よりよい方向で一緒に見つけていけたらいいというふうに思っています。  以上になります。 ○内田 ありがとうございました。  では、ウェブでご参加の鈴木さん、お願いできますでしょうか。 ○鈴木 鈴木です。いっぱい質問はあるんですが、時間があると思いますので、絞ってお話しします。  今日報告いただいた全ての取組に関して、当事者参画といいますか、当事者に意見を聞いてとかというところ、ご報告の中でも一文ありましたけれども、それらのところで生かされたところだとか、逆に気づかれたところ、やってよかったなみたいに思われたところなどがあれば、ぜひ共有いただきたいなと。これは今後にも続いてになりますが、お願いしたいなと思ったところと、お聞きしたいなと思ったところです。  関西エアポートさんの報告のところでも、長い取組の報告をいただきましたけれども、やはり当事者参画として取り組んできたことで得た成果というところもお話ししていただきました。やはり当事者参画として、実際の工事に関しては終えたというお話でしたけれども、やはり避難訓練だったり接遇だったり取組として実施して設計したカームダウン、クールダウンだったり、それらの設備がどう生かされているのかとか、さらに改善ができることがあるのかとか、いろいろフォローアップ的なところで当事者参画の意見交換ができる可能性というのをぜひ引き続き検討いただけたらうれしいなと思ってお聞きしました。  それから、皆さんのところでもご意見出ていましたが、無人駅に関しましては、やはり吉川さんも触れていましたが、無人はしないということを明言してほしい、とても不安な事柄の一つになっています。実際に取り組まれているスロープに関しましては、いろんな方のご意見を聞いた上でよりよい改善をというところで検討を進められると思いますけれども、重ねて、南海とか阪急で行われている事前予約のシステムのところでも、当日来られる方もいるというふうなお話をされていたかと思います。事前予約が難しい障害という方もいるということを踏まえて、先ほどの吉川さんの事前予約で安心できるという障害の方、いろんな障害状況の方がいるということを含めて今後の改善や対応に生かしていただきたいなと思ってお聞きしました。  あと、南海のところの事前予約のウェブができるというところの話のところで、駅連携がデジタル化されたというお話があったと思いますが、そちら逆に南海を使われた当事者の方からお聞きしたときに、その方は事前予約をしていなかったけれども、駅を利用したときに、以前よりも駅間連絡がとてもスムーズになって、待たされる時間が少し改善したというふうなお話をお聞きしました。やはりそういうふうな活用することで改善されること、それから障害状況によって必要なツールが違うということも含めながら、誰もが安心して使える公共交通を一緒に考えていきたいなと思いました。  長くなってすみません、以上です。 ○内田 ありがとうございます。  では、会場に戻ってきて、六條さん、お願いできますでしょうか。 ○六條 六條ですけれども、皆さん言われたのでほとんどかなと思っているんですけれども、改めて関空のバリアフリーのリノベーション、検討会とかワークショップ、モックアップを通じてエレベーター、トイレなどが結構すごく、寸法だったりとかボタンの配置であったりとか籠の大きさであったりとか、いろいろ実際に体験して分かったことというのがあったかなと思います。その知見というのは万博のほうにも生かされていたりとかしていて、結構近畿分科会でやってきたことというのはすごく大事な取組をやってきたなと思っています。関空さんにはカームダウン、クールダウンを初めて関西で設置したところであったりとかするので、もう少しどういう運用状況なのかとかというのも、振り返り検証をしてもらうことと、あとやはり接遇研修を近畿分科会と一緒に取り組むことができたらなと思いました。  あと、奈良の踏切の件が、施工前と施工後という形で分かりやすく写真で載ってあるんですけれども、当事者の方々の意見がどうだったのかというのは、今後こういうところに出していただくときには、そこもちょっと意見を入れていただくと、当事者はこういうふうに思っているんだなというふうな評価ができるかなと思いますので、それは奈良だけじゃなくてほかの府に対してもやはりお願いしたい状況かなと。それがやはり当事者が参画していく仕組みになっていくかなと思うので、ぜひご協力いただければなと思います。  私のほうから以上です。 ○内田 どうもありがとうございました。  まだいろいろご発言いただきたいことをお持ちの方いらっしゃると思いますが、全体のスケジュールの都合がございますので、最後のラウンドは学識委員の方にお願いしたいと思います。   では、辻本先生、お願いできますでしょうか。 ○辻本 和歌山大学の辻本です。どうもありがとうございます。  資料の2-1の目標達成状況のところで、恐らくこれが移動等円滑化の評価会議では実は最も大事な資料かもしれないんですけれども、その中で近畿地方については幾つか遅れているものがあったというふうなことで、その一つが、辰己さんのお話にも出てきましたけれども、音響式信号機ですとかエスコートゾーンですね、その整備がどうも遅れているというふうなことでした。誰もが安全に移動できるまちをつくる、しかもそれは面的に進めていくというふうなことを考えるときに、ちょっと一つ検討していただきたいことがあるんですけれども、それは何かといいますと、信号、あるいはエスコートゾーンとなりますと、恐らく担当は警察だと思うんです。その警察関係の委員の方というのがこの評価会議に入っておられないというところがちょっと気になりますので、少しその点検討いただけないかなというのが一つ今日のご提案でございます。  あと一つお尋ねしたいことがございまして、これは大阪府のバリアフリーのトイレマップなんですけれども、非常にすばらしい取組だなと思ったんですが…… (通信が切れたため、以下Teamsのチャットからの発言) ○辻本 大阪府さんにお尋ねしたいのは、3000か所の掲載で整備費用はいくらだったかと、情報の更新をどうされるのかです。 ○大阪府亀元からご回答させていただきます。 まず整備費用はなしです。職員の手弁当で進めております。情報を各社や市町村からいただき、googleのマイマップ機能を活用し、マップを作成しております。 ○辻本 ありがとうございます。素晴らしいです。 ○亀元 情報の更新は課題でございまして、現状は、年一度程度となっております。今年度、新たに管理者自ら情報更新を行うUDマップ(WEB)の構築を進めております。簡単ではございますがご回答申し上げます。 ○内田 新田先生、お願いできますでしょうか。 ○新田 どうもありがとうございます。  私のほうから2点ほど。1点目は、基本構想マスタープランが地域のまちづくりを進める上では、非常に重要になってきますので、その策定の促進に向けた取組を総合的にやっていく必要があるかなと思います。その中で、近畿は進んでいると言っていますけれども、府県レベルで見たら非常に差がありますし、市レベルで見ても差がありますので、そこら辺をどうしていくかというのは、これからさらにそれぞれの市町村の取組も必要ですけれども、府県の役割も重要になってきますから、その辺も意識して地域差の解消に向けた努力を行っていただきたいと思います。  それから、枠組みとは別に内容の充実には、先ほどの吉川さんの心のバリアフリーの課題がありましたけれども、これをどう具体化していくかというのは非常に重要な課題ですので、今度新しい整備目標では具体的に3つの質問が出てきますけれども、その辺を意識しながら、その背景にある心のバリアフリーの用語についての要望や問題がありながら、結局変えることは、閣議決定絡みの話になるのでできなかったんですけれども、用語の名称は置いといても、内実をいかに充実していくか、ポイントは行動に結びつけるということで、国民レベルと併せて事業者レベルの取組を促進していくというのが重要かなと思っていますので、その辺も意識して取り組んだらと思っています。  以上です。 ○内田 ありがとうございました。  では、三星先生、お願いできますでしょうか。 ○三星 三星でございます。よろしくお願いいたします。  実は各市町村の自治体の基本構想、マスタープランの進捗の話でございます。まずは、近畿地方におきましてもこれらの取組は全国に先駆けてずっと進んできたわけですけれども、最近もまた活発になってきております。その理由が、私が見るところ、一つは、一旦各市でもつくりましたけれども、取り残すといいますか、つくっていない駅があったりします。それらを追加して基本構想をつくるというケース。それから、もう一つのケースとしては、つくってから10年たつ、あるいは20年たつと。これはまちが変わってきております。あるいは社会の課題が変わってきております。それらを勘案しましてつくり直しに当たるものに取り組んでいるというケース。これがあります。それから、バリアフリーといってもレベルが今上がってきておりますので、従来、昔つくった基準や昔つくった当事者参画のやり方では足りないということで、新しく取り組んでいるというようなもの、今3つほどニーズを申し上げまして、これらに取り組んでいる自治体が幾つかあります。しかし、残念ながらかなり多く、ほとんどと言っていいくらい、今申しました3つのニーズにかかわらず、それにきちんとまだ取り組んでいない自治体もあります。さらに、これからの大きい課題としては当事者参画のシステムづくり。これはちゃんとした市の要綱なり規則なりで確定していくという取組が始まっております。それから、小規模な上牧町のような取組は特にこれからは大事になると思います。  すみません、最後の最後、何といっても市町村の取組、基本構想等におきましても、遅れているかなと思うのは聴覚障害、視覚障害、音声言語障害、あるいは知的精神発達障害、LGBTQといったところで、特に情報障害と言われる方々の取組が基本構想の中に形式的にしか反映されていない。あるいは全く基本構想として具体化されていない。あるいは、したはいいが継続改善でちゃんとトレースしていないために機能していないと。昨日の堺市の協議会で聴覚障害の方から万博に対してかなり厳しい指摘がありました。ここではちょっと詳しく申し上げませんが、日本館でも聴覚障害のことに関係して同種時の問題があったりしまして、見直しますと、これらの情報障害は各市町村の基本構想におかれましても、より進んだレベルに行ってほしいなと。  以上です。 ○内田 ありがとうございました。  では、毎度のことながら時間が厳しくて、また要望に答えられなくてあれなんですが、できるだけ公式の近畿分科会の回数を増やすというのは、今の制度の仕組みからしてなかなか難しいかと思いますけれども、非公式の会合なりでもう少し意見交換を実質化するようなことについては事務局とも相談して進めたいというふうに考えております。  そのほか、具体的にご指摘いただいた内容、今後、資料を整理する、あるいは報告するときには当事者のご意見なんかはどうだったかというのを整理してくださいとか、できるだけ経験を共有できるようにしましょうねというご指摘があった点、全て賛同できますので、このあたりも事務局と相談しながら進めていきたいと思います。  それでは、予定した終了時刻になっておりますので、進行のほうを事務局にお返しいたします。 ○大前 内田会長、ありがとうございました。  それでは、開始からおおむね2時間半となりましたので、閉会させていただきたいと思います。  閉会に当たりまして、神戸運輸監理部総務企画部次長、西尾より一言ご挨拶を申し上げます。 ○西尾 神戸運輸監理部の西尾です。  本日の分科会にご出席いただきました関係者の皆様、誠にありがとうございました。また、内田先生、円滑な進行ありがとうございました。感謝申し上げます。  本日の分科会では、各構成員から大変有意義なご報告、またご意見、ご提案をいただきました。資料を拝見して、私のほうがちょっと印象に残りましたのは、六條様からのハード面、ソフト面の振り返り、積み上げが大事であること、また鈴木様からの心のバリアフリーについて、これからは思いやりではなく社会モデルの視点や移動の権利の重要性を理解することが必要であるということ、そして渡部様からご提供いただきました目に見える案内表示の必要性とか、あるいは手話に関する法律の12項目の基本政策を改めて再認識したところでございます。  あと、近畿旅客船協会様からご紹介のありましたフリップボードですけれども、あちらのほうは分かりやすい言葉への変換というご意見がございましたけれども、こちらのほうは好事例としてさらに横展開できるといいなというふうに思いました。  いずれにしましても、本日の内容をこの分科会だけではなく、それぞれの団体内に持ち帰ってしっかり共有いただくことも重要かなというふうに思いますので、ぜひ横展開のほうをお願いしたいというふうに思います。  最後に、バリアフリー化を一層推進するには皆様のご協力、連携が必要です。引き続き、誰もが安全に利用できる公共交通機関、そしてまちづくりを目指して取り組んでいきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。  以上です。 ○大前 ありがとうございました。  それでは、令和7年度移動等円滑化評価会議近畿分科会はこれで終了いたします。  本日は、お忙しいところ、皆様ありがとうございました。オンラインの方は適宜ご退出をお願いいたします。