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 姫路で気になるスポットと言えば、途切れとぎれになったモノレールの橋脚ではないでしょうか。
 知らない人は「あれは何?」「水道橋みたい」と聞いてくるけど、子どもの頃にこのモノレールに乗った私としては、あれはモノレールの橋脚だよと教えたくて仕方がない。そのモノレールに、昨年2月の姫路産業観光モニターツアーで40年数年振りに出会い、きちんと整備された状態でこのほど再会してきました。
姫路市中心部に残るモノレール橋脚
     2連結の車両を展示
今から半世紀くらい前、姫路復興のシンボルとしての姫路城の「昭和の大修理」も無事終わり、さらなる地域産業の振興と発展した姫路を内外にPRするためにS41年4月から6月までの2ヶ月間催されたのが姫路大博覧会。そして、このための姫路駅からメイン会場の手柄山までのアクセスとして整備されたのが姫路モノレールです。ゆくゆくは飾磨まで延長して姫路南部のさらなる発展にとの夢のある話しも聞かされましたが、結果はS41年5月開業からわずか8年で休止し、S54年には廃止となりました。

 このモノレールは、今の鉄道と同じように橋脚の上に敷かれた1本のレールの上を鋼製の車輪で走る方式で、理論的にはかなりの高速走行ができる珍しい構造のもの。だけど、わずか1.6kmの距離ではそんなスピードも必要がなく、ロッキード社のこの複雑な構造ゆえメンテナンスは大変だったようで、姫路大博覧会の終わりとともに減り続ける乗客数とともに、路線延長はやはり夢として幕を閉じることとなり、車両は手柄山に眠ることになりました。
昨年3月の一般公開前の状態
    お色直しも済んだ現在の状態
 一方、無用の長物どころか、周辺開発の関係でむしろお荷物と化したのがその橋脚。撤去には20億円以上もの費用がかかるらしく、結果的に“どうしても危険”“開発のために邪魔”で撤去した以外が未だに残っているわけです。最近は、現代産業遺産としてのモノレールとあわせて、現代産業遺構としての橋脚も注目を集めています。
遊園地・プールで人気の手柄山
    当時のままの行き先案内板
 そして、モノレール車両が眠る手柄山というのは、JR姫路駅から南西約1.5kの小高い山で、周辺一帯は遊園地や水族館、温室植物園、平和資料館、中央公園などとして姫路大博覧会当時より整備され、市民の憩いの場となっているところです。さすがに半世紀も経つとあちこちに老朽化が目立ち、そこで水族館をはじめとする周辺施設のリニューアルにあわせて、モノレール車両も産業遺産として活用されることになり、ファミリーから年配の方まで多くの方が訪れる話題のスポットとなっています。
時代を感じさせる運転席
     広々と開放感あふれる車内
 車両は、とにかく窓が大きく開放感にあふれ、座席も大人2人が腰掛けてもゆったりとしています。また、床は東京モノレールのような段差もなくフラットで、現代のバリアフリー基準で考えても車いすスペースが十分確保できそうなほど素晴らしい出来で、こんな車両が40年前につくられたとは正直驚きです。
 また、当時プラットフォーム上にあった時計や時刻表、ゴミ箱なども展示されています。場所は、手柄山交流ステーションという水族館の入口と直結したところにあり、入館は無料です(水族館は有料)。
 ぜひ、皆さんも一度訪ねてみてください。    (投稿職員しろまるひこ)

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