海上安全環境部長 生駒 豊
令和8年 年頭の辞
令和8年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
今年度も九州運輸局は、「輸送の安全の確保」を最重要課題とし、事業者への指導・監査に積極的に取り組んでまいります。
特に旅客船については、令和4年4月に発生した知床遊覧船事故を端緒に進められてきた「旅客船の総合的な安全・安心対策」により、この4月から、小型旅客船の船長などに対する「特定操縦免許」の義務化や、運航管理者と安全統括管理者に対する新たな試験制度に基づく有資格者の選任義務、船舶設備に対する追加の安全対策などが開始されます。
事業者のこれらへの対応が円滑に行われるよう取り組むとともに、無通告監査を積極的に実施するなど、安全・安心対策を着実に推進します。
また、海難事故の大半がプレジャーボートなどの小型船舶によるものであることから、海上保安部や警察署などの関係機関と連携して、小型船舶操縦者の遵守事項に関する周知啓発やパトロール等の活動を実施します。
我が国に入港する外国船舶に対しては、ポートステートコントロール(寄港国による監督)を適切に実施し、構造・設備及び乗組員の配乗等が条約で定められた安全及び海洋環境保護等の基準を満たしていない、いわゆるサブスタンダード船の排除に努めるとともに、海難船舶による油濁損害や放置座礁船などの万一の発生に備え、船主責任保険未加入の外国船舶が我が国に入港しないよう事前通報の審査等を通じて保障契約証明書の確認を実施します。
昨今の船員不足の一層の深刻化を踏まえ、魅力ある選ばれる職業とするため、災害の防止や労働環境の改善に取り組んでまいります。
災害防止については、船員災害防止協会が実施する各種講習会や訪船指導を通じて、船員労働災害に対する船員及び船舶所有者の安全意識向上を図ります。労働環境については、快適な海上労働環境の形成、女性船員の活躍の推進、ハラスメント対策や育児や介護に参加するための環境整備など、多様な方が働きやすい環境の構築を目指し、船員の働き方改革や労務管理の適正化に取り組みます。
海上安全環境部においては、海上保安部や警察署などの関係機関との連携・協力体制を一層強化しつつ、管内の支局・事務所と一体となって、これらの施策を着実に推進してまいります。
最後になりますが、本年が事故や災害のない明るい年になることを祈念しまして新年の挨拶とさせていただきます。
