1ページ目 資料5 第3回移動等円滑化評価会議四国分科会への 意見・要望等の内容及び回答・方針 出席者からの意見・要望等の概要 障害の社会モデルへの理解と当事者講師による講座について 各自治体においてバリアフリー基本構想の策定が思うように進んで行かない背景には、 障害の社会モデルという考え方が理解されていないことが、要因として挙げられる。 都市部においては駅舎や公共施設のバリアフリーはある程度整備されてきていることから、 基本構想の必要性に疑問を感じている自治体も少なくない。 しかし、この発想には当たり前という認識が明らかに欠如している。 そこで、当事者が講師を務める形式でのバリアフリー講座を企画していただきたい。 障害の社会モデルを正しく理解して、それを体現していくことで、 障害のある人もない人も共に暮らせる社会が実現できると考える。 浅見委員(香川県視覚障害者福祉協会) 回答・方針 四国運輸局では現在、小学校でのバリアフリー教室、交通事業者や国土交通省職員を 対象としたバリアフリー研修の開催にあたり、当事者講師を迎えて講義や体験等を 行っていますが、今後、四国地方整備局とともに、 自治体向けの基本構想等作成セミナーなど、 当事者講師にも参加いただいての新たな講座の開催を検討してまいります。 四国運輸局 バリアフリー推進課 出席者からの意見・要望等の概要 ありがとうカードの紹介 当協会では、このたび視覚障害者を正しく理解していただくことを目的として、 ありがとうカードを作成いたしました。 コロナ禍の中、触れること、声を出すことに ナイーブになっている今だからこそ、当事者、第三者という関係性を前提としない 考え方に基づいて、解決を模索していかなければならないと思います。 そして、生きやすさは恩恵ではなく誰もが当たり前に持っている権利であることを、 共通認識にしていきたいものです。 浅見委員(香川県視覚障害者福祉協会) 回答・方針 裏面は視覚障害当事者の方々が考案した文章だとお聞きしています。 公共交通の利用時には、声掛けや接触を躊躇してはならない場面もあります。 カードには声をかけてくれてありがとうとの感謝の言葉とともに、 より良い声かけの例が記載されています。 このカードを通じて理解が深まり、誰もが安心安全に外出できる社会に 近づくことが期待されます。 四国運輸局 バリアフリー推進課 ありがとうカード 表面 声をかけてくれてありがとう 公益社団法人 香川県視覚障害者福祉協会 (盲導犬と白杖を持った女性の絵) ありがとうカード 裏面 視覚障害者に出会ったときは ・横断歩道で 今、信号は青になりましたよ ・バス停で、今、○○行きが来ましたよ ・ホーム内で、 何かお手伝いしましょうか ・盲導犬に触らず、ユーザーに声をかけて下さい 危険を感じたら、声かけと手を差し伸べてください。 皆様のご理解で、視覚障害者は自分らしく暮らせます。 これからも声かけをよろしくお願いします。 2ページ目 出席者からの意見・要望等の概要 掲示物の共通化 文字情報を認識しづらい知的障害のある方がマーク等でわかるような 掲示物が増えてきていることはありがたいです。 今後のバリアフリー化を考えると、地域独自のものでなく、 共通化されてくることを願っています。 高尾委員(香川県手をつなぐ育成会) 回答・方針 文字や言語に寄らず、対象物、概念又は状態に関する情報を提供する図形が 案内用図記号(ピクトグラム)です。 高齢者や障害のある方、外国人観光客等理解が容易な情報提供手段として、 公共施設、観光施設等において、広く掲示されています。 国土交通省のホームページでもJIS化された案内用図記号が紹介されており、 今後更なる周知と導入が望まれます。 ホームページアドレス https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_barrierfree_tk_000145.html 四国運輸局 バリアフリー推進課 出席者からの意見要望等の概要 心のバリアフリーに関する掲示物 心のバリアフリー推進の取り組みの一つとして、以下のような掲示物を作成して 掲示してくださると、障害者への理解もより深まり、公共の交通機関の利用への 一助となると思います。 山陽電車 2021年5月21日 山陽電機鉄道株式会社 障害からくる色々な行動に対し、ご理解を深めていただくことを テーマとして新たな啓発ポスターを掲出します 山陽電機鉄道株式会社では、バリアフリー対策として、声掛け・見守りなどの サービス提供に取り組むとともに、ハード面の整備も進めております。 このたび、ソフト面においてこころのバリアフリー地域・駅・列車をつなぐ ハートフル活動の一環として、障害者の家族会の方々のご意見を いただきながら作成した啓発ポスターを掲出します。 ユニバーサルデザイン2020行動計画では、様々な心身の特性や考え方を持つ すべての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションをとり、 支え合うことが大切とされており、また、そのためには一人一人が 具体的な行動を起こし継続することが必要とされています。 ご利用のみなさまにおかれましては、障害からくる色々な行動に対し ご理解いただき、温かい見守りをお願いいたします。 掲出期間 2021年6月1日火曜日から当面の間 掲出場所 山陽電車および山陽バスの車内 山陽電車の全49駅 協力団体 公益財団法人兵庫県手をつなぐ育成会、明石地区手をつなぐ育成会 ポスター内容 障害からくる色々な行動があります 私のことを知って下さい おおごえ うろうろ いつもの場所 ぶつぶつ あつめる 高尾委員(香川県手をつなぐ育成会) 回答・方針 心のバリアフリーに関する掲示物は、知的障がい者の様々な特性を表しており、 公共交通を利用されるお客様等が、障がい者を理解するうえで、 大変参考になると考えます。 なお、JR四国では、お身体の不自由なお客様、高齢や認知症のお客様等が、 安全・安心に駅や列車をご利用いただけるよう、声かけ・サポート運動を 実施しております。 お身体の不自由なお客様やお困りのお客様等を見かけた場合は、 常日頃から社員による積極的な声かけやお手伝いはもちろん、 同運動のポスター(資料2に掲載)を作成し掲出するなどにより、 周囲のお客様にもご協力いただき、社会全体で見守り支えあうことを 目的に取り組んでいます。 四国旅客鉄道株式会社 当社で導入している掲示物は今現在特にありませんが、添付いただいたポスターは、 様々なケースを簡潔に要約しており、非常に見易い仕上がりであると感じました。 伊予鉄道株式会社 障害からくる行動などを知ってもらうための掲示物の導入は現在ありませんが、 山陽電鉄のようなポスターがあれば、バス車内等に掲出して、 障がい者への理解を深めるとともに外出などの手助けができればと思います。 ことでんバス株式会社 とても分かりやすく、目を引く啓発ポスタ−だと思います。 ご依頼等があれば、できる範囲で協力させていただきたいです。 また、弊社では声かけサポート運動のポスターを掲示し、啓発に取り組んでおります。 全国の交通事業者83社局、障害者団体を含む7団体が 2021年7月5日から9月5日まで実施。 ポスター 大切にしたいみんなの声かけ 車椅子の方、盲導犬ユーザーの方、白杖を使われている方等への声かけの絵を記載。 とさでん交通株式会社 障害からくる行動などを知ってもらうための掲示物の導入は現在ありませんが、 山陽電鉄のようなポスターがあれば、バス車内等に掲出して、障害者への 理解を深めるとともに外出などの手助けができればと思います。 ことでんバス株式会社 バス協会などを通じ、障害からくる行動などを知ってもらうための 掲示物を配布頂ければ車内掲示に協力したいと思う。 障害からくる行動を知らないお客様は、その行動に不安を感じたり、 身構えたりする方もいるので、障害からくる行動は周囲の人に 危険が無いことを周知することで、障害を持つ方とそうでない方の 共存について一助になるのではと考えます。 伊予鉄バス株式会社 現在当社で導入している掲示物は特にはございませんが、 今後依頼があれば、社内で精査した上でご協力できればと思います。 とさでん交通株式会社乗合事業 出席者からの意見・要望等の概要 交通機関等の最新設備について  国内最新設備及び今後開発が進んでいる ・トイレ ・タクシー ・鉄道(新幹線を含め) ・船 ・航空機 ・福祉車両(介護車両及び自身での運転装置) ・ホテル客室 などを写真や映像で紹介していただくのは難しいでしょうか。 可能な範囲でお願いが出来ればと思います。 田村委員(全国脊髄損傷者連合会) 回答・方針 ・新幹線の車椅子用フリースペース 新幹線における車椅子用フリースペースについて 1 車椅子用フリースペースの基本的な考え方 隣の座席への移乗が困難な方、保護者の付き添いや介助が必要な方など 様々な障害の状態に対応し、障がいのある方が一般の方と同様に グループで快適に乗車できるよう、車椅子用フリースペースを一般客室に設ける。 2 車椅子スペース数の考え方 1編成あたりの提供座席数に応じて以下のように設定(グリーン車を除く) 1編成あたりの座席数1千席を超える場合、車椅子スペース数総席数の0.5%以上。 総席数の0.5%は国際パラリンピック委員会アクセシビリティガイドによる 競技会場における車椅子座席の割合(一般の大会) 備考 多目的室を含む 1編成あたりの座席数5百から1千席の場合、車椅子スペース数5席以上。 備考 多目的室を含む 1編成あたりの座席数5百席未満の場合、車椅子スペース数4席以上。 備考 多目的室を含む 3 車椅子用フリースペースの具体的な要件 @少なくとも2人以上の方が車椅子に乗ったまま窓際で車窓を楽しめること A車椅子用フリースペースの通路は、乗客やワゴン等の通行に支障のない 通路幅を確保すること Bストレッチャー式車椅子を含む大型の車椅子の方が2人以上で利用可能なこと C車椅子使用者の移乗用席を2席以上(座席数5百席未満は1席以上)、 それに隣接して(車両の構造上の理由等により隣接することが困難な場合は 近接も可とする)介助者もしくは同伴者の席を2席以上設けること 現行のN700Sは車椅子スペース2席 2020年8月3日実証実験におけるN700S試験車両のレイアウトは車椅子スペース6席 参考 主な新幹線車両に当てはめた場合 N700S 1千席以上のイメージ 車椅子スペース6席プラス多目的室1室 E5・H5系、E7・W7系 5百から1千席のイメージ 車椅子スペース4席プラス多目的室1室 ミニ新幹線E8系 5百席未満のイメージ 車椅子スペース3席プラス多目的室1室 2024年春導入予定 ・東京空港交通株式会社のリムジンバス エレベーター付リムジンバス 世界でも例のないエレベーター付リムジンバスを営業用バスとして国内初導入。 平成30年12月より営業運送開始 東京シティエアターミナルから羽田空港国際ターミナル。 主な特徴 新たな車椅子での乗降方式を採用  エレベーター装置を車内に設置 客室開口部が小さく雨風の影響が少ない 車内での垂直昇降により利用者の安心感を向上  エレベーター部への乗降は、スロープ板を使用 停留所では省スペースで円滑な乗降が可能  エレベーター及び車椅子固定方式の改善により、乗降に係る所要時間の短縮  エレベーター下に、手荷物収容スペースを確保 ・航空機関連 航空機等のバリアフリー事例紹介 第10回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰資料から抜粋 樹脂製車椅子(モルフ) 保安検査場で金属探知機に反応せず、飛行機の座席まで乗ったまま移動。 PBB(搭乗橋)アダプター ターミナルのPBB(パッセンジャーボーディングブリッジ)を接続することで、 車椅子利用者がストレスなく、また、風雨・雪にさらされることなく搭乗。 アダプターに昇降式のエレベーター機能を設置しており、フルフラットの状態で 車椅子ごと搭乗でき、障害のない人同様にスムーズに搭乗・降機。 その他の設備等 リフトバス 車椅子対応リフター付きタラップ車 機内に入れる車椅子 フルリクライニング 機内用車椅子 コミュニケーション支援ボード アイパッド など 第11回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰から抜粋 木製車椅子 保安検査場で金属探知機に反応せず、飛行機の座席まで乗ったまま移動。 病院のMRI等での利用も期待できる。 移動搬送モバイルロボット 車椅子使用者の手荷物を自動搬送。 ストレッチャー 仰向けに寝た姿勢のままで搭乗できる。カーテンでのプライバシーにも配慮。 搭乗スロープ PBB(パッセンジャーボーディングブリッジ)を直接使用できない小型機への 乗降に際し、車椅子で搭乗できるスロープを配備。 また、乳幼児連れや高齢者の乗降時の不安を解消。 その他の設備等 小型機専用車椅子リフト 車椅子リフト付きステップ車 機内に入れる車椅子 機内用車椅子 遠隔手話通話サービス 車椅子でも入り易い機内トイレ など 第12回国土交通省バリアフリー化推進功労者大臣表彰から抜粋 宮崎空港 小型機対応ロングPBB 小型機対応旅客搭乗橋(ひなたらくちんブリッジ)開発・新設 これまで1百人乗り未満の小型機では、搭乗口の位置が小型機によって 違いがあることから、通常の旅客搭乗橋が使えず、雨の中一旦地上に降りて 徒歩やバスで移動となっていたが、日本初となる小型機対応旅客搭乗橋2基の 設置により、搭乗ゲートから直接搭乗することが可能となった。 このほか、小型機以外の旅客搭乗橋についてステップレス(段差無し) 旅客搭乗橋3基が設置され、高齢者や身体の不自由な方の不便を解消し、 利便性が高められた。 その他の先進事例 空港ターミナル関係 自動運転車椅子について概要のご紹介 羽田空港で自動運転車椅子を活用したサービス開始(JALグループ) 空港における自動運転パーソナルモビリティーの実用化は世界初。 概要 提供開始日 2020年7月1日 場所 羽田国際空港国内線第1ターミナル南ウィング、 保安検査場B通過後の待機所から搭乗口3番から7番。 対象搭乗口は順次拡大予定。 内容 待機場所から搭乗口まで、自動運転車椅子にてご案内。 ご利用終了後は自動運転により待機場所に返却。 対象者 対象搭乗口をご利用のすべてのお客様 ホテル及び旅館のバリアフリー客室 宿泊施設バリアフリー化促進事業 取組事例@ 誰もが使いやすい客室を全ての宿泊者に提供するために、 客室のバリアフリー改修を実施。 和洋室テイストのバリアフリー客室は車椅子で利用可能なうえに、 一般の方にも販売。 車椅子にタイヤカバーを使用することにより、 和室も車椅子でそのまま利用可能。 概要 施設名 上杉の御湯御殿守 所在地 山形県南陽市赤湯 構造 鉄筋コンクリート造等 階数 地上4階 竣工年 1989年 客室数 31室 改修内容 客室の大規模改修 写真 施設外観 スロープ設置(自主事業) 写真 和室 車椅子でもそのまま利用可能 写真 寝室 車椅子から移乗しやすいセミダブルベッド 写真 客室内通路 段差が無く広いスペースを確保 写真 客室内トイレ・洗面台・浴室 車椅子で利用可能なスペースを確保 宿泊施設バリアフリー化促進事業 取組事例A 客室に車椅子使用者の利用に対応した据置きスロープとベッドの設置。 食堂を車椅子対応ができるテーブルタイプの個室型衝動に改修。 改修した客室の近くに車椅子で利用可能な多目的トイレを設置。 概要 施設名 さぎの湯荘 所在地 島根県安来市古川町 構造 鉄筋コンクリート造等 階数 3階 竣工年 1995年 客室数 20室 改修内容 客室段差解消、食事処のバリアフリー化、多目的トイレ等 写真 施設外観 写真 客室の改修 据置スロープ 車椅子対応の畳とベッドの設置 写真 食堂のバリアフリー化 車椅子使用者に配慮された高さのテーブル・椅子 段差が無く広いスペースを確保 写真 多目的トイレ オストメイトを完備した車椅子で利用可能な多目的トイレ 宿泊施設バリアフリー化促進事業 取組事例B バリアフリー半露天風呂付きモダン客室への改修を2部屋実施。 既設のバリアフリールームの評判がよく、増設を決定。 客室統合による改修で広さを確保しているため、 2世帯旅行にも対応可能。 概要 施設名 ホテル光陽閣 所在地 佐賀県嬉野市嬉野町 構造 鉄筋コンクリート造 階数 地上7階 竣工年 1988年 客室数 21室 改修内容 客室の大規模改修 写真 施設外観 写真 客室内の半露天風呂 車椅子でも利用可能 写真 寝室 車椅子の方が利用しやすいベッド 写真 リビング 車椅子でも移動可能 宿泊施設のバリアフリー化促進事業 取組事例C 既存の客室2部屋を統合し、 温泉付きのユニバーサルルーム1部屋に改修。 客室内でも車椅子がスムーズに移動できる動線を確保。 トイレと浴室に手摺や移乗台を設置することで 車椅子利用者単独でも利用可能。(自主事業) 概要 施設名 北こぶし知床ホテル&リゾート 所在地 北海道斜里郡斜里町 構造 鉄筋コンクリート造 階数 地上7階 竣工年 1996年 客室数 180室 改修内容 客室の大規模改修 写真 施設外観 写真 客室入口 ゆとりある幅員とスロープ 写真 客室内ベッド 車椅子からの移乗スペースを確保 写真 客室内通路 客室内を車椅子で移動可能 写真 客室内トイレ 便座の両脇に手摺を設置 写真 客室内浴室(温泉)移乗台を使って浴槽へ 四国内の最新設備 四国旅客鉄道株式会社 7200系 写真 特急7200系の外観 写真 多目的トイレ 伊予鉄道株式会社 軌道車両 写真 超低床車両 新型LRT車両5000形 とさでん交通株式会社軌道車両 写真 超低床車両ハートラムUの外観 写真 車椅子スペース 写真 車両のつなぎ目に扉なし 四国開発フェリー株式会社 おれんじおおさか 写真 おれんじおおさかの外観 写真 車椅子対応シングルルーム 写真 多目的トイレ 四国運輸局バリアフリー推進課 以上です。