バリアフリーニュース 第六十七号 令和5年2月3日 記事1 公共交通事故被害者等支援フォーラムを開催 オンライン 国土交通省では、平成二十四年4月に公共交通事故被害者支援室を設置し、 公共交通事故により被害に遭われた方への支援を行っています。 安全意識の啓発や公共交通事業者による被害者等支援計画策定の意義等について 認識していただくため、公共交通事故被害者等支援フォーラムを開催しました。 開催日時 令和4年十一月二十九日火曜日 十四時から十六時三十分 開催場所 オンライン開催 出席者 出席者総数 五十五名 公共交通事業者 三十四名、その他関係者 二十一名 概要 1 公共交通事故被害者等支援の現状について 国土交通省四国運輸局バリアフリー推進課長 山岡伸匡 2 公共交通事故被害者等支援計画の策定にあたって ことでんバス株式会社運輸サービス部 側瀬芳和氏 3 2.5人称の視点で事故に向き合うということ 大阪大学COデザインセンター教授 八木絵香氏 記事2 バリアフリー教室・バスの乗り方教室を開催しました 鳴門市立林崎小学校 令和4年9月9日 令和4年9月9日金曜日、四国運輸局は、鳴門市立林崎小学校において バリアフリー教室・バスの乗り方教室を開催しました。 教室には、4年生四十五名が参加。 バスの乗り方教室では、徳島バス株式会社のノンステップバスを校内に乗り入れ、 行き先の確認方法や料金表の見方など基本的なバスの乗り方や 運転士の死角について学習しました。 また、バリアフリーに対応したノンステップバスの特徴を学習するとともに、 バスに乗降する車椅子利用者の介助方法やバス内部における固定場所を見学しました。 バリアフリー教室では、鳴門市社会福祉協議会、 徳島県立障がい者交流プラザ・視聴覚障がい者支援センターの講師の指導のもと、 車椅子利用者疑似・介助体験と視覚障がい者疑似・介助体験を行いました。 車椅子体験では利用する人と介助する人の大変さを体験し、 視覚障がい者疑似体験では目の不自由な方の介助方法を教わり、 アイマスクを着用して移動する困難さを体験しました。 参加した小学生のみなさんは、講師の話をよく聞き、疑似・介助体験を通して、 相手の立場を理解し、声かけやお手伝いすることの大切さを学びました。 鳴門市立鳴門市第一小学校 令和4年9月十四日 令和4年9月十四日水曜日、四国運輸局は、鳴門市立鳴門市第一小学校において バリアフリー教室・バスの乗り方教室を開催しました。 教室には、4年生六十一名が参加。 バスの乗り方教室では、徳島バス株式会社のノンステップバスを校内に乗り入れ、 乗車の際に整理券を取ること、料金表の見方、 降車ボタンの場所や料金の投入口についてなど基本的なバスの乗り方や 風船を使用したバスの内輪差について学習しました。 また、バリアフリーに対応したノンステップバスの特徴を学習するとともに、 バスに乗降する車椅子利用者の介助方法について学習しました。 バリアフリー教室では、鳴門市社会福祉協議会の指導のもと、 車椅子利用者疑似・介助体験を行い、 四国運輸局職員による座学教室 心のバリアフリーについて学びました。 車椅子体験では利用する人と介助する人の大変さや、移動する困難さを体験しました。 参加した小学生のみなさんは、講師の話を聞き知識を身に着け、 実際に疑似・介助体験して体で覚えて、 声かけやお手伝いすることを実践につなげるようしっかり学びました。 徳島市立上八万小学校 令和4年9月十六日 令和4年9月十六日金曜日、四国運輸局は、徳島市立上八万小学校において バリアフリー教室・バスの乗り方教室を開催し、3年生五十七名が参加しました。 バスの乗り方教室では、徳島市交通局の協力を得て、ノンステップバスを校内に乗り入れ、 バスの構造やバス停・行き先表示など基本的なバスの乗り方について学習しました。 また、バリアフリーに対応したノンステップバスの特徴を学び、 バスに乗降する車椅子利用者の介助方法やバス内部における固定場所を見学しました。 バリアフリー教室では、徳島市社会福祉協議会や 徳島県立障がい者交流プラザ・視聴覚障がい者支援センターの指導のもと、 車椅子利用者疑似・介助と視覚障がい者疑似・介助の二つの体験を行いました。 車椅子体験では利用する人と介助する人の大変さを体験し、 視覚障がい者疑似体験では目の不自由な方の介助方法を教わり、 アイマスクを着用して移動する困難さを体験しました。 参加した小学生のみなさんは、講師の話をしっかりと聞き、 普段聞けない疑問に思ったこともたくさん質問して、 疑似・介助体験ではお互いに声を掛け合って体験することができました。 高松市立花園小学校 令和4年9月二十二日 令和4年9月二十二日火曜日、四国運輸局は、高松市立花園小学校において バリアフリー教室・バスの乗り方教室を開催し、3年生三十六名が参加しました。 バスの乗り方教室では、ことでんバス株式会社の協力を得て、 ノンステップバスを校内に乗り入れ、ICカードの使い方や 料金表の見方など基本的なバスの乗り方について学習しました。 また、バリアフリーに対応したノンステップバスの特徴を学び、 車椅子利用者のバス乗降についても学習しました。 バリアフリー教室では、高松市社会福祉協議会及び 香川県視覚障害者福祉センターの指導のもと、 車椅子利用者疑似・介助と視覚障がい者疑似・介助の二つの体験を行いました。 車椅子体験では利用する人と介助する人の大変さを体験し、 視覚障がい者疑似体験では目の不自由な方の介助方法を教わり、 アイマスクを着用して移動する困難さを体験しました。 参加した小学生のみなさんは、講師の話をしっかりと聞き、 疑似・介助体験では相手の立場を理解しお互いに協力しあって体験に取り組むことができました。 徳島市立八万南小学校 令和4年十月二十一日 令和4年十月二十一日月曜日、四国運輸局は、徳島市立八万南小学校において 「バリアフリー教室」を開催し、4年生七十四名が参加しました。 昨年度に引き続きコロナ感染症対策として、非接触の考えから、 従来の体験型の教室ではなく、日本財団パラスポーツサポートセンターが主催する オンライン版「あすチャレ!ジュニアアカデミー」のプログラムを活用させていただきました。 パラ・パワーリフティング女子五十五キログラム級の日本記録保持者である 山本恵理さんを講師としてお招きし、 どのような障害があるのか、また、パラアスリートがどんな工夫をして競技に臨んでいるかを 動画や講義 クイズ形式 で学びました。 参加した児童のみなさんからは、 山本先生のチャレンジしよう!がんばろう!という考え方がとてもすてきだと思いました、 車の運転などできないことを工夫することで できるようになりすごいと思いました、 障害のある人にとって 障害は体の事だと思っていたけど本当の 障害は社会 人の心 ルールのことだと知れてよかった、 というような感想が寄せられました。 藍住町立藍住西小学校 令和4年十月二十六日 令和4年十月二十六日火曜日、四国運輸局と徳島運輸支局は、藍住町立藍住西小学校において バリアフリー教室・バスの乗り方教室を開催し、4年生八十九名が参加しました。 バスの乗り方教室では、徳島バス株式会社の協力を得て、 ノンステップバスを校内に乗り入れ、整理券の取り方や 料金表の見方など基本的なバスの乗り方について学習しました。 また、バリアフリーに対応したノンステップバスの特徴を学び、 車椅子利用者のバス乗降介助の実演や 風船を使ってバスの内輪差についても学習しました。 バリアフリー教室では、障がい当事者の方や 藍住町社会福祉協議会職員及び社会福祉法人凌雲福祉会職員の指導のもと、 車椅子利用者疑似・介助と 視覚障がい者疑似・介助の二つの体験を行いました。 車椅子体験では利用する人と介助する人の大変さを体験し、 視覚障がい者疑似体験では目の不自由な方の介助方法を教わり、 アイマスクを着用して移動する困難さを体験しました。 参加した小学生のみなさんは、講師の話をしっかりと聞き、 実際に疑似体験をしたり声掛けや介助体験をして、 バリアを無くすことの大切さを学びました。 記事3 事業者向けバリアフリー研修を開催しました 令和4年十二月7日水曜日、ことでんバス株式会社では、 さらなる接客・接遇サービスの向上を図るため、 バリアフリー教室を開催し、乗務員十名が参加しました。 はじめに、四国運輸局より障害者差別解消法の概要の説明とともに、 実際の対応事例を紹介しました。 次に視覚障がい当事者の方から、自身が受けた体験の中で 良かった対応、改善して欲しい対応についてお話いただきました。 最後に香川県視覚障害者福祉センターと香川県立盲学校から講師を招き、 バスを使用した視覚障がい者疑似体験及び乗降介助体験を行いました。 疑似体験では、見えにくくなるゴーグルを着用してバスの停留所や 時刻表、バスの行き先がどのように見えるかを確認し、白状を使って単独で乗降をしました。 介助体験では、実際に運転席から、車両に乗降する方に対して 声掛け・誘導を行い、より伝わりやすい声の掛け方を学びました。 参加した乗務員からは、 疑似体験では普段あたりまえにやっていることが困難になりました、 少しの声掛けが非常にありがたく感じる、 耳を傾け みんなが何の不便もなく乗ってもらえる様な細やかなサービスの必要性を感じました、 といった感想がありました。 記事4 バリアフリー対策に貢献のあった団体を表彰しました 香川県高松市 令和4年度四国運輸局優良事業者等表彰(福祉・バリアフリー対策への貢献)表彰式 四国運輸局では、福祉・バリアフリーへの取組について、 著しく顕著な功績のあった事業者等に対し四国運輸局長表彰を行うこととしています。 今年度は、令和4年十一月二十九日火曜日に香川県高松市の 香川県自動車整備振興会技能教育センターにおいて表彰式を行い、以下の1団体を表彰しました。 被表彰者 平成レッグス株式会社 被表彰者の取組概要は次のとおりです。 シルバーサポートタクシーの導入・保育園等の運営を通じて地域社会の課題を解決 平成レッグス株式会社 香川県高松市郷東町一一七番地 代表取締役社長 住谷 幸伸 取組みの概要 @シルバーサポートタクシーSSTの導入。 地域の高齢者に寄り添うサービスを二千十六年より開始。 目的地への移動だけでなく、買物や病院へ同行するなど、 高齢者のニーズに応えている。 担当の乗務員は、ユニバーサルドライバー研修 障がい特性の理解や、 円滑なコミュニケーションの確保など接遇と介助の向上を目指す研修を修了している。 A社屋隣に保育園を作り、女性のドライバーの助けに。 SSTの開始にあわせて、さくらの杜保育園を開園。 子育て中の女性が働きやすい職場環境を整えた。 従業員のほか地域の子どもたちも入園が可能であり、待機児童の解消にも繋がった。 さくらの杜保育園は香川県で初めての企業主導型保育園である。 B地域の子どもたちが安心して成長できる場所を。 二千二十二年度より、放課後児童クラブと運動療育に特化した 児童発達支援・放課後等デイサービスを運営している。 保育園と同じく地域の子どもたちも入所が可能。 共働き家庭の送迎の負担を減らす 小学校までのタクシーお迎えサービスもあり、 地域の家庭に必要とされる事業を展開している。 記事5 高齢者障害者等用施設等の適正利用推進キャンペーン実施されておりました。 記事6 連載第4回 移動等円滑化促進方針 連載第3回 バリアフリーニュース第六十六号では基本構想について以下のとおり説明しました。 自治体の中心地区の中で、どこまでの範囲を重点的な整備地区にするか、 どの施設・経路をバリアフリー整備するのかを個別具体的に 定めていくという意味で基本構想はアクションプラン実施計画と言えます。 そのため、整備対象となる施設等の管理者の同意は必須となります。 公的部門が予算化し実施していく公共施設や 道路等の整備計画、民間の施設管理者等がその実施に同意した バリアフリー整備計画を合わせて、特定事業と言います。 基本構想に位置付けることでその実施を義務化することが出来るのですが、 逆に、この特定事業の記載を必要とする点が高いハードルとなって、 基本構想の作成が進まないとも言えます。 是非ともバリアフリー化したいが整備の実現 特定事業化 の目処は 全くない、といった施設があるのなら、 将来の基本構想 特定事業の実施 につなげるためにも、 今できることとして 移動等円滑化促進方針を作成しませんか。 促進方針の記載項目は、 @バリアフリー化を促進すべき、地区、経路、施設の指定。 A地区や施設等におけるバリアフリー化の方針。 B自治体全域における心のバリアフリーの取組内容。など。 広く住民意見が反映され定められた促進方針は言わば、市町村民の総意です。 作成の意義とは、 市町村としては@で指定された 生活関連施設、経路 は将来的にAのバリアフリー化方針に基づき 整備を実施すべきと位置付けたこととなり、 その管理者・交通事業者側の立場から見ると 整備を実施するまでの 猶予が与えられた ということになります。 Bの心のバリアフリーの取組を通じて 障がい当事者の困り事について 市町村民の 理解 が進み、それが施設のバリフリー化を後押しします。 移動等円滑化促進方針 移動等円滑化促進方針 とは、自治体の中心地区の中で、どの範囲までを 特にバリアフリー化の促進が必要な地区とするか、 将来どの施設・経路をバリアフリー整備していくべきかを定め 公表するもので、将来の基本構想策定 特定事業の実施 に至る、前段階としての計画です。 移動等円滑化促進地区内の施設や道路であって、他の施設等と接する部分の改良等を計画する 事業者や道路管理者からの事前の届出を義務化することもできるので、 より一体的・計画的なバリアフリー化の推進に寄与します。 また、立地適正化計画においては 自治体の中心地区を都市機能誘導区域として設定とすることが多いため、 立地適正化計画を作成する際に、移動等円滑化促進地区についても併せて検討することで 移動等円滑化促進方針の効率的な作成につながります。 生活関連施設とは、高齢者、障害者等が利用する旅客施設、官公庁施設、福祉施設その他の施設。 生活関連経路とは、生活関連施設相互間の経路。 移動等円滑化促進地区とは、生活関連施設が3つ以上集まり、それらの移動が通常徒歩で行われる地区。 ※建築前のバリアフリー新法に基づく移動円滑化基準適応対象の施設も生活関連施設として位置付け可能。 事例紹介 秋田県大館市 人口7.1万 バリアフリーマスタープラン 移動等円滑化の目標は 誰もが、安全・安心・快適に暮らし、活き活きと地域とつながり、支え合う共生のまち大館 6 移動等円滑化促進地区における移動等円滑化の取り組み の中の 2 心のバリアフリーの取り組み では、 心のバリアフリーを推進するため、行政を中心として事業者や市民と協働で、 理解を深めるための啓発・広報活動や行動につなげるための教育活動に取り組みます。 と記載されております。 令和2年度 大館市バリアフリーマスタープラン 策定 一年後には、 令和3年度 大館市バリアフリー基本構想 策定。 高齢者や障害者等を含めた誰もが住みよいまちである 健康福祉都市 の実現。 マスタープラン策定に必要な経費 生活関連施設等選定のための アンケートやまち歩き費用、協議会委員の旅費などについて、二分の一を上限とした補助が受けられます。 まずは市町村職員から始めよう。 心のバリアフリー・障害の社会モデルについて以下のような質問や意見がありました。 役所・役場の設備内でいうと 具体的にどういったものがありますか、 精神障害関連の内容ですよね、 障害の医学モデルとの違いがはっきり分かっていません、 まずバリアフリーとユニバーサルデザインの違いがわかっていないです、 福祉計画の中に示していますが 国土交通省の示す心のバリアフリーとは無関係です。 心のバリアフリーや障害の社会モデルについては、 残念ながらしっかり理解されている方は多くないのではないでしょうか。 四国運輸局では、公共交通事業者の職員向けバリアフリー研修、 障がい当事者講師によるセミナーなどを開催し、 心のバリアフリーや障害の社会モデルについて多くの人に知ってもらう工夫をしております。 従来から行っている啓発活動に加え、市町村としてのバリアフリー方針を示すことで これまで以上に市町村全体としての共通認識を持ってもらうことができます。 マスタープラン作成の担当部署について マスタープラン作成自治体の担当部局 ホームページ掲載分で調査。 令和4年十二月1日現在:作成二十七自治体の担当部署は八十九部署でした。 調査グラフでは、保健福祉系、道路・土木・建設系、企画・政策系と都市計画系などの 複数の担当部署が中心となって協議会を立ち上げています。 当計画は一つの部署だけで作成するものではございません。 また、立地適正化計画や都市計画マスタープランなどの協議会を元に、 バリアフリーマスタープランの協議会を構成することもできます。 第5回連載記事では、移動等円滑化促進方針 マスタープラン と基本構想の事例を紹介します。 以上です。