全4ページ 1ページ目 バリアフリーのマスタープラン、基本構想の 作成、改善に関わる住民提案制度のご紹介 あなたのまちのバリアフリー化について、 お困りのことはありませんか? このようなことで困っていませんか? それぞれの施設にバリアが残っている。 歩道が狭く、電柱が通行の妨げになっている。 横断歩道の前に勾配があるため、待っているのが大変。 点字ブロックがつながっていない。 点字ブロックの上に自転車が駐輪している。 手すりを使うと階段を斜めに上り下りしなければならず危険。 駅舎内に段差がある。 手すりの両端に水平部分がなく、 階段の途中から手すりがはじまっている。 施設ごとにバラバラにバリアフリー化が進められている。 病院がバリアフリー化されているのに、歩道が狭いので車いすで通院できない。 駅前がバリアフリー化されたのに、駅舎内に段差があるので電車に乗りづらい。 歩道に点字ブロックが整備されたのに、建物内につながっていない。 誰もが暮らしやすいまちづくりを進めるために、バリアフリーの考え方を広く共有したい。 解決策があります。 2ページ目 駅、道路、建物などの連続したバリアフリー化を進めるために、 市町村がバリアフリーのマスタープラン・基本構想を作成する制度があります。 マスタープラン 移動等円滑化促進方針 の概要 駅を中心とした地区や、高齢者、障害者等が利用する施設が集まった地区 (移動等円滑化促進地区)において、面的、一体的なバリアフリー化の方針を 市町村が示すものです。 マスタープランの作成により、基本構想を作成していない自治体や基本構想を 作成していない地区等で、道路や駅施設、建築物等の具体施設のバリアフリー化事業の 調整が難しい段階においてもバリアフリー化を促進させることができます。 なお、基本構想作成を済みの地区でも、更なるバリアフリー化の促進に向けて マスタープラン制度を活用し、バリアフリー化の方針を再設定することもできます。 バリアフリー基本構想の概要 バリアフリー法に基づき、駅を中心とした地区や、高齢者、障害者などが利用する 施設が集まった地区(重点整備地区と言います)において、駅・道路・建物などの バリアフリー化を重点的かつ一体的に推進するため、市町村が、その地区における バリアフリー化のための方針、事業等を内容とする基本構想を作成することができます。 関係する事業者・建築主などは、基本構想に基づき、具体的な事業計画を作成し、 事業を実施していくことになります。 基本構想等の素案を検討する際の留意点 市町村への事前の相談、問合せについて 市町村ごとにまちなみのつくり方や考え方が異なるため、 どのようなものを素案として住民に求めるかは、各市町村によって異なります。 各市町村に事前相談の仕組みがある場合もありますので、 素案作成の前に市町村に相談、問合せをすることが望ましいです。 3ページ目 バリアフリーの基本構想等の作成・見直しを市町村に提案する際には、 必要な事項を記載した計画の素案を作成して、市町村に提出します。 市町村がバリアフリーに関するマスタープランや基本構想を作成していない場合や、 作成していても、それを見直してほしい場合には、利用者、住民、NPO 法人、 公共交通事業者などのみなさまが、市町村に対して、バリアフリーに関する マスタープランや基本構想の作成・変更を提案できます。 基本構想等の素案に必要なこと 基本構想等の素案には、基本的に以下の3点1から3が記載されている必要があります。 1生活関連施設とは連続したバリアフリー化をして欲しい施設。 2 それらの施設をつなぐルート。 3どのように改善してほしいか。 駅にエレベーターをつけて欲しい、病院に、車椅子駐車スペースを増やして欲しい、 福祉施設に点字ブロックを整備して欲しい、道路の歩道を広くして欲しいなど。 住民組織の提案による簡易な基本構想素案の例 茨城県土浦市 土浦市では、バリアフリー新法に基づく住民提案制度ができる前から、 市民団体がまちのバリアフリー化に向けた取組みを進めていました。 電車やバスの乗車点検、シンポジウム、勉強会などを経て作成された バリアフリー基本構想素案が、平成十九年7月に市へ提案されました。 基本構想の素案について 提案された基本構想素案は、以下の3項目が示された簡易なものです。 1基本構想策定は,高齢者、障害者がよく利用し,観光客も多い土浦駅周辺から土浦港、 ショッピングモール505から亀城公園までを一体的に整備すること。 2基本構想策定、推進は、企画から現場の調査、施工、事後評価に至るまで高齢者、 障害者等当事者が深く関与できる参画の仕組みをつくること。 3ユーザーエキスパートや、参加したい人すべてが参加できる公募の仕組みをつくること。 ユーザーエキスパートとは自分自身や近親者が障害を持っている等の理由で バリアフリーに詳しい方。 提案を行った市民団体から、市の担当者や事業者も含め、誰でも参加できる意見交換会の 開催を求めました。意見交換会で、理解と信頼を深めることができました。との声。 土浦市からのアドバイス 住民提案の動きがある団体の情報があった際には、積極的に協働し 提案提出につなげることで、ニーズを早期に把握するとともに、 自治体の政策にある程度沿った提案につなげることができると思います。 そのほかの留意点 市町村に提案する前に、仲間内で話し合ってほかの人の意見も聞いて取り入れたり、 ほかの市民グループの方と一緒に取り組むと、市町村に提案が受け入れやすくなります。 提案の際は、口頭で要望を伝えるのではなく、必要な事項を記載したものを 市町村の担当部署に提出してください。 4ページ目 次のような流れで、バリアフリーの基本構想等を市町村に提案することができます。 1住民提案の検討 素案の作成 STEP1みんなと一緒にまちのバリアを発見しましょう。 みんな(地元の町内会、商店街組合など、同じ地域にお住いの方々など)と一緒に、 駅、道路、建物などのバリアを探しましょう。 STEP2みんなでバリアフリーのまちについて話し合いましょう。 まちを移動する視点から、駅、道路、建物などがバリアフリー化されているかどうか、 みんなと話し合いましょう。 早めに市町村に相談して、アドバイスを受けることも大事です。 STEP 3 みんなで考えたことを市町村に提案しましょう。 1生活関連施設、2それらの施設をつなぐルート、3どのように改善してほしいかを 計画の素案としてまとめ、地元の市町村に提案しましょう。 市町村に素案の提出、バリア箇所の要望 市町村は受付要件を満たすように聞き取り・助言、 採用される判断基準について説明・助言を行う。 2市町村受付 3市町村内部で検討 提案された素案に対して庁内で議論します。 4マスタープラン、基本構想の作成の決定 5マスタープラン、基本構想の作成の着手 ただし3においてマスタープラン、基本構想を作成しないことの決定した場合、 ほかの事業の参考としたり、個別対応が可能であるか検討します。 バリアフリーのマスタープランと基本構想の作成や見直しについては、 移動等円滑化促進方針・バリアフリー基本構想作成に関するガイドラインも 参照してください。 URL https://www.mlit.go.jp/sogoseisaku/barrierfree/sosei_barrierfree_tk_000012.html 国土交通省各地方支分部局等お問合わせ先 総合政策局 バリアフリー政策課 03-5253-8111(内線:25-506) 四国運輸局交通政策部 バリアフリー推進課 087-802-6727 四国地方整備局企画部 企画課 087-851-8061 以上です。