INTERVIEW

技術の視点で

高める

鉄道部技術・防災課

M技術係長

01

現在の業務内容について教えてください。

現在は、四国管内の鉄道・軌道・索道事業者から提出される届出・申請書類の審査が主な業務で、施設や車両に関する内容を主としています。
鉄道は想像できると思いますが、軌道や特に索道は聞き慣れないのではないでしょうか。軌道とは、主に路面電車を言います(実際はもうちょっと複雑ですが)。
索道とは、一般にロープウェイやリフトと呼ばれるものを指します。鉄道部に赴任したとき、業務に索道が含まれていることに驚きました。そもそも索道という言葉を知りませんでしたね。

02

デスクワークと現場ワークはどちらが多いですか。

デスクワークが圧倒的に多いです。出張もありますが、1ヶ月単位の中でデスクワークの頻度を超えることはほぼありません。
「技官」と聞くと、技術系を連想しますが、鉄道部での業務は事務的作業が主ですね。

03

運輸局の技官(陸系)の業務について教えてください。

運輸局の技官には、陸系と海系があり、私は陸系の技官になります。その陸系技官の業務は、鉄道と自動車の大きく2つに分かれています。私自身、前職は自動車整備士であり、運輸局採用時から現在の鉄道業務に従事するまで、鉄道業務の経験はありませんでした。その理由として、鉄道業務に従事する鉄道部は、本局である四国運輸局にしかないことが挙げられます。
鉄道・軌道・索道事業者の数は限られますし、業務も事業者とのやりとりが主です。対して自動車は、事業者の数も非にならず、ユーザー対応もあるため各県に関係部署があります。そのような背景から、四国運輸局の陸系技官の多くが自動車業務に携わっています。鉄道業務は陸系技官として従事する機会は少ないですが、だからこそやり甲斐も多いです。

04

技官(陸系)を志望する就活生へ一言お願いします

四国運輸局での技官と事務官の割合は、圧倒的に技官の方が少ないです。そのため、技官の業務は限られます。鉄道や自動車という限られた分野の業務に携わりたい人に向いていると言えます。
鉄道業務にのみ従事することは難しいですが、そのような区分の試験での採用や全国異動を了承するなどの課題をクリアすれば可能性は0ではありません。ただ、基本は自動車業務と思っていただいた方がいいかもしれません。
私は、中途採用で四国運輸局に入局しました。近年では、国家公務員の採用試験も様々な区分がありますので、情報を待つのではなく自ら調べることが重要に思います。国家公務員ですので、管内での県外異動は原則ありますが、四国ならば4分の1です。私は、岡山県出身ですが、他の地方と比べれば異動距離も短いです。鉄道や自動車の技術的分野に興味がある方々には是非ご応募いただければと思います。

自動車技術安全部 技術課

K自動運転係長

01

現在の業務内容について教えてください。

自動車が安全に運行するに当たり、主に技術的な面での基準の確認・審査等を行っています。自動車は道路運送車両法という法律で安全性の確保、公害の防止などについて基準が定められていますが、例えば自動運転車や電気自動車といった新しい技術が日々向上していくと同時にこれらの基準も改められていくため、新しい知識に触れることが出来るというのはやりがいの一つとなるかと思います。

02

自動車や鉄道に詳しくないと技官(陸系)になれないのでしょうか?

詳しくなければならないということはありません。私も学生時代は全く関係ないことを専攻していましたので、知識に関してはほぼゼロから始まりました。職務の中で学んでいくことが多く、時には全く関係のない業務に携わることもありますが、それぞれの分野で経験を積んだ先輩たちも多く、興味をもって仕事をしていくうちに勝手に詳しくなっていた。ということだってありますので、ご安心ください。

03

検査業務の面白い点はありますか?

普段の生活の中で直接接する機会がある車といえば、ファミリーカーや小型トラックのようなものが大半かと思いますが、実際に検査を行う車は実に多種多様です。消防車などの緊急車両、キャンピングカーなどの特種自動車、往年の人気車種や高級輸入車、果ては普段ほぼお目にかからないような大型車両まで検査の対象となるため、車や機械に興味があるならば楽しい職場です。

04

働く中で事務官と一緒に仕事をすることもありますか?

事務官と全く関わらない業務というのは逆に少ないかと思います。自動車検査の現場でも、自動車の検査証・ナンバープレートなど登録に携わる業務や、日々の物流を支えている運送事業者に携わる業務など、事務官の方々と関わる場面は多々あります。また、事務官が主体となる業務に回ることもありますので、コミュニケーションがとりやすい職場であると思います。

海上安全環境部 船舶検査官

H海事技術専門官

01

現在の業務内容について教えてください。

船舶検査官は、船舶安全法に基づいて船舶の安全性に関する検査を行う職業です。具体的には、船舶の船体、機関、装備品などを点検し、船舶の構造や機器の動作に問題がないかを確認し、不具合があれば改修や修理を勧告し、船舶の安全性を確保するための指導を行います。また、新造船や装備品の図面審査も行います。このため、船舶の種類や大きさに応じて、専門的な知識や技術が求められます。

02

海の安全を守るといえば、“海上保安庁”というイメージがありますが海上の安全に関する運輸局の役割について教えてください。

運輸局は、船舶や海運業界における安全規制や監督を担当しています。そのため、船員の適格性の評価や訓練制度の整備、船舶の登録・登録簿の管理、航海情報の提供、海上交通の安全確保などが主な役割です。海上の安全を確保するために、ハード・ソフト両面から船舶や海上交通の安全性を維持・向上させる役割を果たしています。

03

入省までの過程を教えてください。

昔から船が好きだったので、舶用工学を学べる大学に進学し、機械工学や船舶の運航について勉強していました。大学卒業後、修士課程に進学し研究をしている最中に、「船舶検査官」という職業が存在することを知り、自分の好きなものを仕事にすることを決意し、船舶検査官として入省しました。

04

船舶検査官のやりがいを教えてください。

日本国内の貨物輸送の約4割は海運が占めており、日本にとって重要な輸送手段です。船舶検査官として船舶の安全性を確保していることはもちろん、船舶検査を通じて海上での事故や海洋汚染などを未然に防ぐことに貢献出来ていると実感しています。また、自らが担当した船舶が無事に就航する際は感慨深くもあります。

※所属は令和4年度現在のものとなります。