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北海道運輸局広報誌『北斗七星』第268号(令和6年10月31日発行)印刷用ページ

2024年10月31日 更新

目次

北海道バスフェスティバル2024で「バリアフリー教室」を実施しました

交通政策部 バリアフリー推進課

 9月29日(日曜日)、札幌市内にて「北海道バスフェスティバル2024」が開催され、北海道運輸局はこのイベント来場者を対象にしたバリアフリー教室を実施しました。
 「北海道バスフェスティバル」は、一般社団法人北海道バス協会が9月20日の「バスの日」にちなんで、バスに親しんでもらうために毎年開催しているイベントです。

 バリアフリー教室は、実際に街中で運行しているノンステップバスを使用して車いす乗車体験を行いました。
 

【バリアフリー教室で使用したノンステップバス
 
 

 車いす乗車体験は、まずスロープを使ってバスに乗車し、車内で車いすの固定方法やバスの中のバリアフリー設備について職員から説明する流れで行いました。

 車いすを体験した方の中から「バスのバリアフリーの工夫について知らなかった」「車いすのお客さんが来たときは手伝いたい」といった感想が寄せられ、バスのバリアフリー設備、車いすの介助の重要性について理解を深めていただけたと思います。
 また、子ども連れのお客様も多く、お子さんだけでなく親御さん方にもバリアフリーについて知っていただく機会にもなったかと思います。

 北海道運輸局では、今後もバリアフリー教室を通じて、「心のバリアフリー」を推進してまります。
 
 

「公共交通事故被害者等支援フォーラム」を開催しました

交通政策部 バリアフリー推進課

 国土交通省では、平成24年4月に「公共交通事故被害者等支援室」を設置し、公共交通事故により被害に遭われた方への支援を行っており、平成27年度より各地方運輸局及び沖縄総合事務局(以下、「各運輸局等」という。)において公共交通事故被害者等支援フォーラム(以下、「フォーラム」という。)を毎年度開催しております。

 令和6年10月2日、北海道運輸局は被害者の立場からの講演や被害者相談機関の講演を通じ、安全意識の啓発、被害者支援の意義等を改めてご認識いただくため、今年度のフォーラムを開催しました。


 
                フォーラム会場                           妹尾交通政策部長挨拶
 
 フォーラムでは、道内から公共交通事業者、関係行政機関、一般の方などにご出席いただき、当課から「公共交通事故被害者等支援の現状」を講演した後、被害者の立場として「8.12連絡会(※)」事務局長の美谷島邦子様から「安全の鐘を鳴らし続けて」、被害者支援機関から北海道警察本部警務部警務課犯罪被害者支援室課長補佐の一戸卓哉様から「警察における被害者等支援」と題してそれぞれご講演いただきました。

※8.12連絡会・・・昭和60 年8 月12 日に発生した日本航空123便御巣鷹山墜落事故の遺族でつくる家族の会
 
  
     三浦バリアフリー推進課長        8.12連絡会美谷島事務局長        北海道警察一戸課長補佐

 出席された方からは、「被害者等支援計画は策定済ですが、公共交通事故被害者等支援について改めてその重要性を認識することができました。」や「万が一事故が起きたあとの対応もしっかり行う必要があると改めて感じました。」などの感想があり、本フォーラムによって被害者支援の重要性についてより理解を深める機会とすることができました。
 
 北海道運輸局では今後もフォーラムを通じた公共交通事故被害者等支援の重要性を広く理解していただく取組みを進めて参ります。
 

海で活躍するフネージョが室蘭市の中学に今年も上陸!〜身近な海の仕事について詳しく知るため海事講座を開催〜

海事振興部 船舶産業振興官

 令和6年10月11日(金曜日)、室蘭市立室蘭西中学校1年生の71名を対象に「海のお仕事紹介〜フネージョによる海事講座〜」を開催しました。
 教育関係者からの好評をいただき、今年度は9月に開催した室蘭市立星蘭中学校に続き「第2弾目」の開催となりました。
 ※第1段目の記事はこちら→ https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk5_000060.html

 今回も、海で活躍する女性たち「フネージョ(※)」の声を直接届けることで、海事産業への理解を深め、将来の海事分野での活躍へつなげることを目的として開催しました。

※フネージョ:
 船員や造船・舶用工業など海事分野で働く女性を幅広く象徴する造語。
 イタリア語の「アダージョ」(「くつろぐ」、「ゆっくりと」等の意)の語感を込め、母なる大洋を船舶が優雅にゆっくりと航行する姿を想像させ、職場を寛がせるイメージ。
 (参考)『輝け!フネージョ★』 プロジェクト 海事産業における女性活躍推進の取組事例集
     https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk5_000060.html

 今回も、「海」という厳しく、かつ、素晴らしいの現場で活躍する女性として、船舶代理店の(株)栗林商会の金森美保さん、(株)商船三井さんふらわあの阿部春香さん、第一管区海上保安本部の蓮見由絵さん、津軽海峡フェリー(株)の阿久根 彩さん、函館どつく(株)の澤田育美さんらをお迎えし、海の仕事を分かりやすく説明した後、各班に分かれ生徒からの気づいた点や疑問点などについてのディスカッションを行いました。
 

 

 今年度2回目の開催校となる室蘭西中学校の生徒皆さんは、海の仕事紹介への関心が高く、ディスカッションでは、「好きな食べ物は?」「好きな音楽は?」と意表を突いた質問も飛び出す等、フネージョが質問攻めになる珍場面もありましたが、これは室蘭の中学生たちが徐々に海を身近に感じ、海で働く女性に親しみを持ち出した証だと思っています。

 今後も引き続き、このような活動を行い、男性社会と思われがちな海事業界の先入観を払拭し、女性のみなさんも海事産業に携わるきっかけになれば幸いです。
 
今回講師としてご参加いただいたフネージョの皆さん
 (左から、金森さん・阿部さん・蓮見さん・阿久根さん・澤田さん)


フネージョの皆さん、今回もありがとうございました!

令和6年度 鉄道関係功労者等表彰式を挙行しました

総務部 総務課

 令和6年10月15日(火曜日)、札幌第2合同庁舎9階講堂において、令和6年度 鉄道関係功労者等表彰式を挙行しました。
 
 鉄道関係功労者等表彰は、鉄道関係事業でご活躍された方に対し、各分野(鉄道・索道等)のご功績に敬意を表して、鉄道の日(10月14日)にあわせて実施しているもので、今年は6名、5事業者、1団体を表彰いたしました。表彰式には、受賞者の皆さまにご出席いただくとともに、来賓及び関係者の方々にご列席いただきました。
 
 表彰式にあたっては、北海道運輸局長の式辞、表彰状授与、続いて来賓を代表して札幌市交通局 札幌市交通事業管理者 交通局長 芝井 静男 様からご祝辞を、受賞者からは北海道旅客鉄道株式会社 清水 一仁 様から謝辞をいただき、滞りなく閉式いたしました。
 
 受賞された皆様のご活躍とご健勝、並びに業界の益々のご発展をお祈り申し上げます。



【運輸局長式辞】


【表彰状授与】


【受賞者の皆様】

物流施設現場見学会を開催しました〜「ものづくり室蘭」を支える物流人材育成Project〜

室蘭運輸支局

 令和6年10月21日(月曜日)、室蘭港フェリーターミナルにおいて地元高校生を対象とした物流施設現場見学会を開催いたしました。

 この見学会は、物流業界においても労働力不足が危機的な状況であり、人材育成・確保のための取組が早急に必要であることから、室蘭を支える地元企業などから物流についての正確な情報提供をすることにより、キャリアアップ可能で、魅力ある職業に興味、関心を持っていただくことで物流業界や地元での就職に繋げようと、関係団体・企業のご協力を得て実施しています。

 プログラムは、物流の最前線で働く関係者の講話やフェリー船内見学、トラックやフォークリフトなど、実際に荷役で使われている自動車、機械への体験乗車等、梱包の実演見学と梱包材への釘打ち体験で構成し、参加者には物流の一端に触れ、理解を深めていただくものとなっています。

 参加者ははじめに、港湾の物流に携わる企業から、船が入港するときの「代理店業務」、モノを輸出入する際の「通関業務」等の講話を受けた後、フェリー船内の見学、各種体験を行い物流におけるフェリーの役割を学びました。


 
              【物流企業の講話】                           【フェリー船内見学】

 
           【ラッシング固縛・解除体験】                       【フォークリフト体験乗車】


【梱包材への釘打ち体験】


 見学会に参加した生徒からは「フェリーに乗ることが初めてで新鮮だった。」「普段ならできない体験をすることができた。」「進路選択の幅が広がった。」、先生からは「見学会終了後の生徒から『楽しかった』『また行きたい』などという声ばかりで、引率者として大変嬉しい。」との感想があり、強い関心を持っていただけたと思っております。
 この見学会で物流産業の必要性・重要性を知っていただき、参加者における進路の選択肢のひとつとして、地元室蘭の物流企業への就職のきっかけとなればと期待しております。

 室蘭運輸支局としては、今後も関係団体と連携して、このような見学会を通じ、物流業界における人材確保の取組みを進めていきたいと考えております。

「第9回北海道インバウンドフォーラム」を開催しました

観光部 国際観光課

 令和6年10月22日、北海道運輸局は北海道開発協会と共に、訪日インバウンドにおける「地域理解」と「持続可能な北海道観光」のあり方を考える「第9回北海道インバウンドフォーラム」を開催しました。
 
 北海道インバウンドフォーラムは、平成27年11月に、インバウンド事業情報共有サイト「北海道インバウンド・インフォ」の開設1周年を記念してスタートしました。
 北海道内外の旅行会社、宿泊事業者、DMO、行政などから70名を超える多くの皆様にご参加をいただき、会場はほぼ満席となりました。



<開会あいさつ>
「北海道運輸局」村上観光部長



<基調講演・パネリスト>
「田辺市熊野ツーリズムビューロ―」多田会長

  
<パネリスト>
(左)「大雪カムイミンタラDMO」佐藤副理事長、(右)知床ねむろ観光連盟」佐々木事務局長


<ファシリテーター>
「北海道大学大学院」准教授 石黒先生
 
 基調講演では、「田辺市熊野ツーリズムビューロー」会長 多田 稔子 様をお招きし、「世界に開かれた持続可能な観光地づくり」とのタイトルで、地域に伝わる「巡礼の文化」を、住民の方々と磨き上げ、海外からも熱い注目をあびる「歩く熊野旅」へと発展させた取り組みについてご講演いただきました。


【基調講演の様子】
 
 パネルディスカッションでは、基調講演をいただいた多田会長に加え、旭川市をはじめとした道央の1市8町を管轄地域として観光地域づくりを進める「大雪カムイミンタラDMO」副理事長 佐藤 昌彦 様と、道東広域でアドベンチャートラベルのネットワーク化を進めている「知床ねむろ観光連盟」事務局長 佐々木 亮介 様にご登壇いただきました。ファシリテーターとして、観光地経営論を研究されている北海道大学大学院 准教授 石黒 侑介 先生に進行いただき、パネリストの皆様から、日ごろ観光振興を進めるなかでの経験やお考えをから、地域理解と持続可能な観光について議論いただき、それぞれの立場からの貴重な意見をいただけた有意義なパネルディスカッションとなりました。


 【パネルディスカッションの様子】
 
 ご参加いただいた皆様からは、「地域で循環する観光のあり方と進め方についてよく理解できた」「インバウンド目線での受け入れ環境整備の重要性がよく分かった」という感想や、「地域住民の方に理解をしていただく取り組みを、北海道にどう取り入れていくことができるか考えていく必要がある」といった意見などをいただき、「住んでよし、訪れてよしの持続可能な観光地北海道」を実現するには、地域住民の方々の観光振興に対する理解と、旅行者の地域住民の生活などに対する理解といった相互理解を深めていくことが必要であることを、皆様と共有できたと感じております。
 
 北海道運輸局では、今後も観光の発展に向けて尽力してまいります。
 

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