2025年9月30日 更新
北海道運輸局広報誌『北斗七星』第280号(令和7年9月30日発行) 
目次
- 白タク行為は違法です!
〜新千歳空港で白タク防止啓発活動を実施しました〜 - 退官予定自衛官への企業合同就職相談会及び運転体験会を開催
〜バス、タクシー、トラックの計10社が参加〜 - 大学生が”釧路港の物流”を体感
「物流施設見学会」を開催 - 船員の労働災害発生率は陸上の約3倍!
〜令和7年度(第69回)船員労働安全衛生月間〜
白タク行為は違法です!
〜新千歳空港で白タク防止啓発活動を実施しました〜
令和7年9月24日(水曜日)、新千歳空港ターミナルビル国際線到着ロビーにおいて、白タク防止啓発活動を実施しました。
「白タク」とはいわゆる無許可営業のタクシーのことを指し、訪日外国人旅行者の増加に伴い白タク行為が増加していると近年特に問題視されています。
この啓発活動は、北海道を訪れた訪日外国人旅行者に対し、安全・安心な旅行を楽しんでいただくため、違法な「白タク」を利用しないように呼びかけることを目的としています。
【啓発リーレット (左)日本語、英語 (右)中国語(簡体・繁体)、韓国語】
今回は、北海道警察本部、札幌方面千歳警察署、北海道、千歳市、(一社)北海道ハイヤー協会、千歳地区ハイヤー事業協同組合の協力をうけ実施しました。 当日は北海道運輸局の旅客第二課3名・自動車監査官1名が、他の協力機関の参加者とともに新千歳空港に到着した旅行者に啓発用リーフレットやポケットティッシュなどの啓発グッズを配りました。
参加者の皆様の積極的な声かけのおかげで、多くの訪日外国人旅行者に啓発グッズを渡すことができ、白タクの違法性や危険性をアピールすることができたのではないかと思います。
国慶節や春節など、今後も道内には多くの訪日外国人旅行者が訪れる見込みです。北海道運輸局では引き続き「白タク」行為の防止に向けて取り組んで参ります。
退官予定自衛官への企業合同就職相談会及び運転体験会を開催
〜バス、タクシー、トラックの計10社が参加〜
【会場:北見運転免許試験場】
令和7年9月13日(土曜日)、北見運輸支局は自衛隊帯広地方協力本部との共催で、退官予定の自衛官を対象したバス、タクシー、トラックの企業合同就職相談会及び運転体験会を開催いたしました。
現在、運輸業界では路線バスの廃止・減便や、タクシーの稼働率低下、「物流の2024年問題」と言われるトラック業界の輸送能力不足など、運転者不足による問題が顕在化・深刻化しています。この相談会及び運転体験を契機に、運送業界に興味を持ち、運転者という仕事が退官後の就職の選択肢となるよう、本イベントを開催したものです。
当日は北見運転免許試験場を会場とし、自衛官10名、バス・トラック・タクシー事業者の計10社にご参加いただきました。

運転体験会では各企業のご協力によりバス、タクシー、トラック計6台が用意され、バスとトラックでは運転体験を、タクシーについては車内設備を見学していただきました。




ご参加いただいた自衛官の方々並びにご協力いただいた参加企業、関係者の皆様には、改めて感謝を申し上げます。
北海道運輸局では、引き続き運輸業界及び関係機関と連携し、運転者の確保に向けて取り組んでまいります。
大学生が”釧路港の物流”を体感
「物流施設見学会」を開催
【バルク桟橋の見学】
令和7年9月12日(金曜日)釧路港において大学生を対象とした「物流施設見学会」を開催しました。
北海道運輸局釧路運輸支局では、就職先としての物流業界を強く印象づけ、労働力の確保へつなげる取り組みとして、令和4年度から物流施設見学会を実施しており、今年度は、釧路公立大学の学生10名と教員1名に参加いただきました。
見学会は関係者からの物流関係の講話の他、釧路開発建設部所有の船に乗船して海上からの港内見学、三ッ輪運輸株式会社の貯蔵槽倉庫(サイロ)内見学などを行いましたが、参加者は皆熱心に聞き入り、各見学先では多くの質問が寄せられました。
【物流関係の講話】

見学会に参加した学生からは「将来の選択肢としてこういう道もあると今回の見学先と講義を受けて学べた」、「港で想像よりも大きな施設やたくさんの人が関わっているのを知り、物流は大事なものだとわかった」、「様々な商品が身近なところにたどり着くまでの物流の様子を知ることができ視野が広がった」等の意見が寄せられました。
北海道運輸局釧路運輸支局といたしましては、見学会に参加された学生の中から将来の物流業界を担う人材が現れることを願いつつ、今後も関係団体等と連携して物流業界に対する関心・興味の醸成を図る取組みを継続してまいります。
最後に、本見学会の開催にあたりご協力いただきました関係者の皆様には、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。
船員の労働災害発生率は陸上の約3倍!
〜令和7年度(第69回)船員労働安全衛生月間〜
【令和7年度(第69回)船員労働安全衛生月間ポスター】
船員労働安全衛生月間(9月1日〜9月30日)は、国土交通省及び水産庁が主唱し、海上における船員労働安全衛生思想の普及、船舶所有者及び船員による自主的な安全衛生活動の促進等により船員災害の防止を図ることを目的として、昭和32年度から実施され、今年度で69回目を迎えております。
今年度は「耳で確認 目で確認 指差し呼称で更なる安全」がスローガンに掲げられており、確認作業を徹底することで事故を未然に防ぐことの重要性を呼びかけています。月間の活動内容としては、道内各地区の船員労働安全衛生協議会が主体となり、安全衛生講習会や無料健康相談所の開設など、多岐にわたる活動が実施されており、北海道運輸局職員が船舶に直接訪問して、安全衛生状況を確認する訪船指導も実施しております。

講習会では、小樽海上保安部交通課による道内の事故発生状況や事故事例、事故防止対策、救命胴衣着用の重要性などについての講演が行われました。事故事例についての紹介では、危険としての認識はあっても「大丈夫だろう」との「漫然」な行動の結果により、事故や怪我を発生させたケースが多いという説明がありました。当日は54名の参加があり、この講習会を通じて、常に何が起きるかわからないことを念頭におく重要性を改めて確認したものと思われます。

【小樽地区安全講習会】
船員の労働災害発生率は、これまでの船員労働安全衛生月間や日頃の指導等を通じて減少しているものの、近年では鈍化しており、陸上労働者と比べると依然として高い水準にあります。
北海道運輸局は、より安全な労働環境構築を目標に、船員や船舶所有者に対し、継続して指導や啓蒙活動に取り組んでまいります。
訪船指導の動画を「北海道運輸局 公式X」で紹介しております
