2026年10月30日 更新
北海道運輸局広報誌『北斗七星』第293号(令和8年10月30日発行) 
目次
- 令和8年度 鉄道関係功労者等表彰式を挙行しました
- 「交通空白」解消・官民連携プラットフォーム全国マッチング・イベントin札幌
- 北海道で全国最多の車輪脱落事故を防ぐために
- 安全プラン2030を「行動」へ
令和8年度 鉄道関係功労者等表彰式を挙行しました
令和8年10月14日(水曜日)、札幌第4合同庁舎2階会議室において、令和8年度 鉄道関係功労者等表彰式を挙行しました。
鉄道関係功労者等表彰は、鉄道関係事業でご活躍された方に対し、各分野(鉄道・索道等)のご功績に敬意を表して、鉄道の日(10月14日)にあわせて実施しており、今年は鉄道関係功労者3名、運転無事故表彰5事業者、交通関係環境保全表彰1事業者を表彰いたしました。表彰式には、受賞者の皆さまにご出席いただくとともに、来賓及び関係者の方々にご列席いただきました。
表彰式にあたっては、北海道運輸局長の式辞、表彰状授与、続いて来賓を代表して北海道索道協会 植田 拓史 様からご祝辞を、受賞者からは日本貨物鉄道株式会社 北海道支社 佐藤 貴之 様から謝辞をいただき、滞りなく閉式いたしました。
受賞された皆様の益々のご活躍とご健勝、並びに業界の更なるご発展をお祈り申し上げます。

「交通空白」解消・官民連携プラットフォーム全国マッチング・イベントin札幌
国土交通省「交通空白」解消・官民連携プラットフォームでは、地域における移動手段の確保に向け、自治体や交通事業者等と多様な技術・ノウハウを有する民間企業とのマッチングや連携・協働体制の構築を進めています。近年、地域における「交通空白」は、通学・通院・買い物といった移動手段の確保のみならず、就労機会や消費活動、高齢者の外出機会の減少など、地域の暮らしや経済活動に大きな影響を及ぼす課題となっています。
本イベントは、こうした課題の解決に向け、地域交通に関する課題やニーズを共有し、お困りごとを抱える自治体や交通事業者、パートナー企業などのマッチングを図り、具体的な解決策の創出につなげることを目的として開催しました。
はじめに、北海道運輸局 石塚智之 局長より開会挨拶を行い、「交通空白」の解消を地域の発展や成長につながる重要な取組として位置付けるとともに、自治体や交通事業者とパートナー企業との連携による課題解決への期待を述べました。また、地域公共交通に加え、学校・病院・福祉施設・商業施設等が有する輸送資源を活用する「地域輸送資源のフル活用」の重要性について紹介がありました。

次に、有識者として室蘭工業大学大学院工学研究科 有村幹治 教授にご登壇いただき、地域交通を取り巻く現状や課題、自治体とパートナー企業が連携して取組を進める上でのポイントなどについてご講演いただきました。

【室蘭工業大学大学院工学研究科 有村幹治 教授】
各講話終了後には「マッチング・ネットワーキング」(「交通空白」にかかる課題を抱える自治体・交通事業者等とソリューションを持つパートナー企業を結びつける交流の場)を開催し、自治体や交通事業者とパートナー企業が個別ブースやフリースペースを活用しながら活発な意見交換を行いました。

また、希望する企業による「ミニピッチ」(各社約3分の事業紹介)も行われ、各社のサービスやソリューションの紹介を通じて、多様な連携の可能性について情報共有が図られると同時に、北海道運輸局・国土交通省ブースも設けられ、改正地域交通法や道路運送法関係のお悩みについてのご相談も受け付けました。
参加者からは、地域交通の課題解決に向けた具体的な技術やサービスについて直接相談できたことや、新たな連携先とのネットワーク構築につながったことなどについて好意的な意見が寄せられました。

【北海道運輸局・国土交通省ブースの様子】
北海道運輸局では、今後も「交通空白」解消・官民連携プラットフォームの取組を通じて、自治体や交通事業者、民間企業等との連携を一層推進し、地域の実情に応じた持続可能な交通サービスの確保に向けた支援を行ってまいります。
北海道で全国最多の車輪脱落事故を防ぐために
〜大型車の車輪脱落事故防止キャンペーンを開始〜
大型車の走行中に車輪が外れる事故が、北海道で多発しています。令和7年度の発生件数は全国で128件、このうち北海道は33件で全国最多となりました。全国の約4件に1件が北海道で起きている計算です。外れた車輪は周囲の車両や歩行者に危険を及ぼすおそれがあり、事故の防止は喫緊の課題となっています。

国土交通省の分析では、全国の事故の約5割が11月から1月に集中し、5割以上がタイヤ脱着作業後1か月以内に発生しています。北海道では冬用タイヤへの交換が必要ですが、冬の気象条件だけが原因ではありません。さびや汚れの清掃、適切な給脂、規定トルクでの締付け、交換後の増し締めなど、基本的な作業と管理を確実に行うことが重要です。
国土交通省は10月から、大型車の車輪脱落事故防止キャンペーンを始めました。北海道運輸局も北海道警察、北海道開発局、NEXCO東日本北海道支社などの関係機関と連携して、街頭点検や運転者への啓発、事業者向け講習会などを進めています。
北海道運輸局では、これまでもトラックステーションや道路上でホイール・ナットの緩みを確認してきました。令和7年度は215台を点検し、3台に緩みが認められています。キャンペーンでは、こうした現場の取組に加え、タイヤショップや運送事業者にも具体的な事故防止策を伝えていきます。
車輪脱落事故防止は「北海道運輸局安全プラン2030」における冬期安全対策の一つです。タイヤを交換する人、車両を管理する人、運転する人のそれぞれに、確実な作業と点検が広がるよう取り組んでいきます。

安全プラン2030を「行動」へ
〜事業用自動車の事故防止セミナーを開催しました〜
北海道運輸局は、「北海道運輸局安全プラン2030」を具体的な行動につなげる取組の一つとして、10月22日、バス、タクシー、トラック事業者等を対象に「事業用自動車の事故防止セミナー」を開催しました。
8月末に策定した「北海道運輸局安全プラン2030」では、北海道の地域特性や事故の実態を踏まえ、次の4点を重点課題に位置付けています。
• 冬期の事故対策
• 健康起因事故対策
• 旅客輸送の安全確保
• 貨物軽自動車運送事業者の安全対策
事故を減らすには、制度やルールを知るだけでは足りません。経営者、運行管理者、整備管理者、運転者がそれぞれ日々の行動を変え、安全対策を現場に定着させることが重要です。
■ セミナーの内容
はじめに、国土交通省物流・自動車局安全政策課が「事業用自動車総合安全プラン2030について」と題して、事業用自動車の事故の現状と、2030年に向けた国の事故防止対策を説明しました。

続いて、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)札幌主管支所に「重大事故はなぜ起こるのか〜不安全行動の背景と事故防止のポイント〜」と題してご講演いただきました。実際の事故事例を基に、ルールを知っていても守られない背景や、ヒューマンエラーを重大事故につなげないための考え方を解説いただきました。「気を付ける」「注意する」だけでは事故は防げません。その行動がなぜ起きたのかを考え、事故につながる要因を一つずつ取り除くことが重要です。
最後に、一般社団法人日本自動車工業会に、大型車の車輪脱落事故について、発生状況のほか、正しいタイヤ脱着作業、日常点検、増し締めなど事故防止の具体的なポイントを解説いただきました。

【日本自動車工業会講演の様子】
■ 北海道で多発する車輪脱落事故
令和7年度、北海道では大型車の車輪脱落事故が33件発生しました。これは全国(128件)の約4分の1に当たり、都道府県別で最多です。北海道では、冬用タイヤへの交換時期と事故の発生時期が重なる傾向があります。このため、「北海道運輸局安全プラン2030」では、積雪寒冷・凍結路面に対応した安全対策の一つとして、車輪脱落事故の防止に重点的に取り組むこととしています。
今回のセミナーでは、適切な点検・整備に加え、新しい技術を活用した事故防止策を知っていただくため、「車輪脱落予兆検知システム」を会場に展示しました。このシステムは、ホイール・ナットの緩みなどを検知し、車輪脱落につながる異常を早期に知らせるものです。

■ 一つひとつの基本を、毎日確実に 安全プラン2030が目指すのは、事故防止の知識を増やすことだけではありません。
• 点呼を確実に行う
• 体調の変化を見逃さない
• 事故やヒヤリ・ハットを次の指導に生かす
• タイヤ交換後の増し締めを確実に行う
• 事故防止に有効な新しい技術を活用する
一つひとつは基本的なことでも、毎日確実に続けることが事故防止につながります。
北海道運輸局安全プラン2030では、事業用自動車が第一当事者となる事故について、2030年までに次の目標を掲げています。
• 24時間死者数:6人以下
• 重傷者数:95人以下
• 人身事故件数:590件以下
• 飲酒運転:ゼロ
この目標の達成には、行政や事業者の取組だけでは十分ではありません。北海道運輸局は、関係行政機関、関係団体、事業者、そして交通を利用する皆様とともに、「オール北海道」で安全プラン2030を具体的な行動に移し、事業用自動車の事故削減に取り組んでまいります。
