2024年5月27日 更新
不正車検を行った自動車整備事業者の取消処分 (ペーパー車検での車検手続きを実施)
※1「ペーパー車検」とは、自動車検査証の有効期間更新のための点検・整備及び検査を全く実施していない自動車に保安基準適合証を交付する行為です。
1.事業者及び事業場の名称及び所在地
有限会社川野自動車工業〔北海道河西郡芽室町〕
2.行政処分の内容(処分年月日令和6年5月27日)
(1)自動車特定整備事業※2の認証の取消し
(2)指定自動車整備事業※3の指定の取消し
(3)自動車検査員※4の解任命令(2名)
※2「自動車特定整備事業」とは、自動車の原動機を取外して行う整備などの分解整備や自動ブレーキ等に用いられるセンシング装置(カメラ、レーダー等)の調整などの電子制御装置整備を行う事業であり、当該事業を経営しようとする者は地方運輸局長の認証を受けなければなりません。
※3「指定自動車整備事業」(いわゆる「民間車検場」)とは、自動車特定整備事業者からの申請により、検査設備を有するなど一定の要件を満たした場合に地方運輸局長から指定を受けて行う事業であります。当該事業者が交付する「保安基準適合証」を提出することにより、国への現車提示を行わずに車検手続きが行えます。
※4「自動車検査員」とは、指定自動車整備事業者で車検手続きを行う自動車が保安基準に適合しているかどうかの検査を行う者であり、一定の要件を満たした者から指定自動車整備事業者が選任するものです。
3.法令違反等の主な内容
(1)ペーパー車検での車検手続き(8台)
(2)点検整備及び検査を全て実施せずに適合証を交付した(8台)
(3)点検整備を全て実施せず適合証を交付した(1,054台)
(4)故意により検査の一部(速度計検査)を実施せず適合証を交付した(31台)
(5)検査員が検査をしていないにもかかわらず適合証に証明した
(6)検査員が検査の一部を実施していないにもかかわらず適合証に証明した
4.北海道運輸局の対応
北海道運輸局では、当該事業者が不正車検を行った自動車のうち、既に抹消手続きが行われているものなどを除いた自動車について、保安基準適合性の確認が行われていないおそれがあるため、該当する自動車ユーザー(ペーパー車検8台、速度計検査未実施31台)に対して注意喚起を行うとともに、希望するユーザーには最寄りの検査場(独立行政法人自動車技術総合機構(登録自動車))にて無料で保安基準適合性の確認を実施する旨の通知を行っていきます。
問い合せ先
北海道運輸局 自動車技術安全部 整備・保安課
担当:山下、佐藤(一) 電話番号:011-290-2752