2023年12月1日 更新
令和５年度近畿運輸局交通関係環境保全優良事業者等表彰受賞者一覧表
令和５年度受賞事業の概要
| 令和５年度受賞事業の概要 |
| 受賞者 | 主な受賞事由 |
| 株式会社商船三井 株式会社商船三井さんふらわあ |
「日本初のＬＮＧ燃料フェリーを就航、環境負荷の大幅低減とモーダルシフトの推進に貢献」
フェリー輸送は、これまでトラック輸送からのモーダルシフトにより、環境負荷の低減、ドライバー不足の軽減、長時間労働の改善に重要な役割を担ってきた。
本取り組みは、我が国のフェリーとして初めて環境負荷が小さいＬＮＧ（液化天然ガス）を燃料としており、液化故に圧縮率が高いことから大阪〜別府（大分県）を１回の燃料充填で運航を可能にした。 就航にあたっては、内航事業においてＬＮＧ供給インフラの実績が乏しい中、ＬＮＧ充填の際に多くの関連部門や協力会社と協議の上で総合力を発揮し「トラックｔｏシップ」のバンカリング体制の確立を成功させたことは、その先進性を高く評価するとともに、いわばオープンイノベーションの成功例ともいえる。 また、船舶の大型化でトラックの積載台数を大幅に増やすことにより、海上モーダルシフトを促進し、トラックドライバーへの時間外労働の上限規制の適用や運転手不足等の諸問題への対応にも資するものである。 さらに、クルーズ船のような非日常性と快適性を手軽に体感することができるようにして、快適な船旅を実現すべく客室の高質化を図るとともに、身近な乗り物のフェリーをＬＮＧ燃料化することで、移動中の環境負荷を大幅に低減させることによって利用客の環境問題への関心を喚起する役割も期待できる。 |
| 株式会社エコトラック | 「カーボンニュートラルＬＮＧを燃料とする大型ＬＮＧトラックの運行により、温室効果ガスの削減に貢献」 貨物輸送における燃料の脱炭素化は重要な課題であるが、国内貨物輸送において中心的な役割を担っている大型トラックは、電気及び水素燃料の利用も実用化には至っていないのが実情である。 大型ＬＮＧ（液化天然ガス）トラックはＣＮＧ（圧縮天然ガス）トラックと比べ、長距離運行が可能となる利点はあるが、充填スタンドが大阪府内で１箇所のみである。このような中で、創意工夫を行うことにより大型のＬＮＧトラックを導入した上で実用化し、その燃料としてカーボンニュートラルＬＮＧを使用することにより、ＣＯ２の排出量を実質的にゼロとしている点で先進的であり、本取り組みは高く評価できる。 また、国内唯一の民間事業者による自主的な取り組みであること、保有台数も今後継続して増車していくとのことであり、大型トラックの燃料の脱炭素化において先導的な役割を果たしておりその意義は大きい。 今後、ＬＮＧ充填スタンドが整備拡充され、他のトラック運送事業者へのＬＮＧトラックの使用が波及すれば、脱炭素化の効果はより大きくなることが期待できる。 また、創業以来長年にわたり低公害車のみによる輸送体制を構築しており、低公害車の普及促進に長年寄与されている企業姿勢は特筆に値する。 |
■問い合わせ先：近畿運輸局 交通政策部 環境・物流課
TEL：06-6949-6410 FAX：06-6949-6169
