自動車交通部長 大久保 栄作
令和7年 年頭の辞
令和7年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
新しい年を迎えるにあたり、自動車交通部の所管する業務に関する抱負を述べさせていただきます。
乗合バス事業については、公共交通機関として生活に欠くことのできない大事な社会基盤であり、その役割はますます重要になっています。九州のバス業界では人材確保やバス利用促進のための様々な取組みを強化しており、本年1月25日には、バス運転手専門の就職イベント「どらなびEXPO」が九州で初めて開催されます。このような地域や業界を挙げた取組みがしっかりと実を結ぶよう、私どもも共に取り組んでまいります。
貸切バス事業については、コロナ禍以降目覚ましい回復となったインバウンドを中心に、需要の更なる拡大が期待されます。地域の生活と観光を支える重要な交通機関として、貸切バス事業が安全と信頼を礎にその力を十二分に発揮できるよう、関係機関とも連携して取り組んでまいります。
タクシー事業については、公共交通が不十分な地域における、持続可能で利便性の高い交通サービスが確保出来るよう取り組むとともに、供給力不足が指摘される中で、課題解決に向けて創設された日本版ライドシェアについては、安心・安全を第一に、タクシー事業者の管理のもと適切に実施されるよう引き続き取り組むとともに、乗合タクシーや公共ライドシェアなどの活用も含め、地域の実情に合わせた移動手段の確保に繋がるよう支援してまいります。
トラック事業については、引き続き「2024年問題」へ取り組むとともに、標準的運賃の改正告示、荷主・物流事業者・軽トラック事業者に対する規制的措置が盛り込まれた改正物流2法の施行、トラック・物流Gメンの改組・体制拡充によるサプライチェーン全体の取引環境の適正化を目的とした荷主・元請事業者の監視強化等の新たな施策について、関係機関・団体とも連携ししっかりと取り組んでまいります。
運送事業の最大の使命は、輸送の安全・安心の確保であり、今後も、法令遵守の徹底、適切な監査の実施、運輸安全マネジメント制度を通じた安全管理体制の構築など、輸送の安全性の向上に引き続き取り組んでまいります。
新しく迎えるこの一年を、関係する皆様と協力し、自動車運送事業の健全な発展を通じて、人々の暮らしを支え、地域経済の発展に貢献できるよう取り組んでまいりますので、引き続き、ご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。