自動車技術安全部長 中富 康宏
令和7年 年頭の辞
新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
令和7年の年頭にあたり、自動車技術安全部の業務に関する抱負を述べさせていただきます。
自動車の「検査・登録」に関しては、令和5年から「車検証の電子化」が始まり、同時に「記録等事務委託制度」も運用されておりますが、この制度を利用することで、行政書士、指定整備事業者等が運輸支局等へ来訪することなく自社において車検証情報の更新、検査標章(ステッカー)の発行をすることが可能となりました。
これが利便性、生産性の向上に寄与するものとして、引き続き「ワンストップサービス(OSS)」の利用促進、「記録等事務委託制度」の普及拡大に努めてまいりますので、ご協力をお願いいたします。
自動車の「安全性の確保及び公害の防止」に関しては、独立行政法人自動車技術総合機構と連携し適切な検査業務を行うとともに、関係機関・団体の協力のもと、「自動車点検整備推進運動」「不正改造車を排除する運動」を推進してまいります。
また、街頭検査を積極的に展開することにより自動車の適切な保守管理の推進、不正改造車、車検切れ車両の排除を目指します。
自動車の「高度化への対応」については、特定整備事業の電子制御装置認証の取得を引続き促進すると共に、昨年10月から本格運用となった継続検査のOBD検査が円滑かつ適正に実施できるよう関係機関・団体と連携してまいります。
また、安全かつ円滑な移動手段として地域公共交通の維持などにも期待される「自動運転」については、地方自治体、関係機関等と連携しつつ、地域の取組に寄り添いながら技術的・財政的な支援を講じることで、各地のレベル4自動運転サービスの実現を加速していきます。
自動車の「整備士等整備要員の確保」については、昨年と同様に自動車の整備体験等のイベントを開催し自動車整備士の魅力や重要性について発信してまいります。
輸送の安全確保が求められる「事業用自動車の事故防止」については、飲酒運転の撲滅、人身事故件数・死傷者数の削減等について定めた「事業用自動車総合安全プラン2025」の目標達成に向け、関係機関と一丸となって取組みます。
また、問題となっている「大型車の車輪脱落」については、関係機関・団体の協力のもと同種事故の防止に取組んでまいります。
自動車業界は大きな変革の時期を迎えておりますが、本年が益々明るい年となりますよう祈念いたしまして、年頭の挨拶とさせていただきます。