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◆年頭の辞 九州運輸局 海上安全環境部長 生駒 豊 印刷用ページ

海上安全環境部長 生駒 豊海上安全環境部長 生駒 豊
令和7年 年頭の辞
 
 令和7年の新春を迎え、謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
 
 新型コロナウィルス感染症の感染症法の位置づけが一昨年5月に5類感染症に変更され、昨年は人流・物流が一層活性化し、ほぼコロナ禍以前の水準へと回復が見られましたが、数年続いた停滞からの変化が海上運送及び海上レジャー等における安全面にもたらす影響は、必ずしも楽観できるものではありません。
 
 特に旅客船に関しては、「輸送の安全の確保」が最重要事項であり、事業者への指導・監査を積極的に実施するとともに、令和4年4月に発生した知床遊覧船事故を教訓とする「旅客船の総合的な安全・安心対策」に順次取り組んでおり、昨年4月から小型旅客船の船長などに対する「特定操縦免許」、「特定教育訓練」制度が新たに開始され、事業者への周知などその確実な実施に努めてまいりました。本年は、船舶設備の追加の安全対策、運航管理者と安全統括管理者の試験制度などが開始されることから、事業者の対応が確実に図られるよう取り組むとともに、無通告監査を積極的に実施するなど、安全・安心対策を着実に推進してまいります。
 
 また、海難事故の大半がプレジャーボートなどの小型船舶によるものであることから、海上保安部や警察署などの関係機関と連携して、小型船舶操縦者の遵守事項に関する周知啓発やパトロール等の活動を実施します。
 
 我が国に入港する外国船舶に対しては、ポートステートコントロール(寄港国による監督)を適切に実施し、構造・設備及び乗組員の配乗等が条約で定められた安全及び海洋環境保護等の基準を満たしていない、いわゆるサブスタンダード船の排除に努めるとともに、海難船舶による油濁損害や放置座礁船などの万一の発生に備え、船主責任保険未加入の外国船舶が我が国に入港しないよう事前通報の審査等を通じて保障契約証明書の確認を実施します。
 
 これらに加え、船員災害防止の観点から、船員災害防止協会が実施する各種講習会や訪船指導を通じて、船員労働災害に対する船員及び船舶所有者の安全意識向上を図ります。
 併せて、船員の健康確保の観点から、産業医制度導入やメンタルヘルス対策を確実に実施し、また、船員の労務管理の適正化や働き方改革をさらに推進するため事業場監査を通じた指導・監督を実施していきます。
 
 海上安全環境部においては、海上保安部や警察署などの関係機関との連携・協力体制を一層強化しつつ、管内の支局・事務所と一体となって、これらの施策を着実に推進してまいります。
 
 最後になりますが、本年が事故や災害のない明るい年になることを祈念しまして新年の挨拶とさせていただきます。
 

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