海事振興部

旅客課/九州の旅客船事業

 「離島をぶらり」
蓋 井 島(ふたおいじま)

蓋井島
1.蓋井島の紹介
 蓋井島は、下関吉母の北西約6kmの響灘に位置し、周囲を険しい断崖に囲まれた緑と神話の島です。古代の集落遺構が発掘された筏石遺跡や、土器などが出土した遺跡もある。昭和のはじめには、下関要塞の要として蓋井島砲台が構築されました。また、“蓋井島”の名は、神功皇后が三韓征伐の時、この島の水の池と火の池の二つの井戸を蓋で覆ったことに由来しています。「山の神」の森では、7年目ごとに市の無形民俗文化財に指定されている「山の神」神事が催されています。
 
蓋井島


蓋井島灯台
2.蓋井島を観る
・蓋井島灯台
 響灘が一望できる高台にある蓋井島灯台は、関門海峡と本州北岸や朝鮮半島とを結ぶ船舶の守神であり、明治45年に関釜連絡船の強い要望を受けて初点灯しました。当時は石油蒸発白熱灯を光源として使用していましたが、昭和26年灯台としては日本で初めて風力発電装置を導入し、自然エネルギー利用の先駆けとなりましたが、今では昭和42年の商用電力の導入により風力発電は廃止されています。
 
・「山ノ神」神事
 7年目ごとに島の住民総出で行われる神事で、一の山から四の山まで4つの山の森から神を迎え、神と人とが共に食事をし、再び山へ神を送るというものです。山ごとに代々祭りを世話する世襲の当元家が決まっており、供えものや造りものなどを揃え、昔ながらの神事を伝えています。
 
蓋井島灯台


3.蓋井島を体験する やまどりの散歩道
・やまどりの散歩道
 蓋井島を手軽に散策するなら、「やまどりの散歩道」の看板が目印になります。全長1,500mの散歩道には響灘を見渡せる高台や蓋井島灯台があり、小鳥のさえずりを聞きながらハイキングが楽しめます。
 
・新鮮な魚介類
 島の周囲は豊かな水産資源に恵まれ、定置網や一本釣りなどの漁が行われていて、新鮮なアワビ、サザエ、イカなどが水揚げされます。また、島ではアワビの栽培漁業や第2、第4土曜日に定期休漁日を設けるなど、独自の島おこしで活力に満ちています。
 
やまどりの散歩道



※このページは、(財)日本離島センター発行の「日本の島ガイドSHIMADAS(シマダス)」(1998年)の内容の一部を転載したものを含んでいます。このページの一部または全部を無断で複製することはできません。

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