2025年1月30日 更新
三陸鉄道の鉄道事業再構築実施計画の変更認定について
令和6年12月26日付けで三陸鉄道株式会社等から申請のあった鉄道事業再構築実施計画の変更について、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律第24条第2項に基づき、令和7年1月30日付けで認定を行いました。
実施計画では、引き続き、沿線10市町村が三陸鉄道北リアス線・リアス線・南リアス線の鉄道用地を保有し、これを三陸鉄道に無償で貸し付けるほか、岩手県及び関係12市町村が鉄道施設の修繕・維持管理に要する費用等を負担することにより、八木沢・宮古短大駅へのアプローチ等の環境整備、パーク&ライドの整備、二次交通の接続強化等を行うこととされています。
これらが実現すれば、三陸鉄道の利便性・持続可能性が向上するものとなります。
三陸鉄道の鉄道事業再構築事業の概要(PDF)
1.対象路線
三陸鉄道 北リアス線(宮古〜久慈間:71.0 q)、リアス線(釜石〜宮古間:55.4 q)、南リアス線( 盛〜釜石間:36.6 q)
2.事業構造の変更の内容
引き続き、沿線10市町村が三陸鉄道北リアス線・リアス線・南リアス線の鉄道用地を保有し、これを三陸鉄道に無償で貸し付けるほか、岩手県及び関係12市町村が鉄道施設の修繕・維持管理に要する費用等を負担する事業構造とする。
3.計画期間
平成31年3月23日※〜令和11年3月31日(10年間)
※現に認定を受けている計画の変更認定のため
4.地方公共団体その他の者による支援の主な内容
(1)鉄道用地の無償貸与の継続
(2)鉄道施設等の設備整備・維持管理等に要する費用の負担
(3)地域の関係者との協働やまちづくり、観光施策と連携した利用促進
5.利用者の利便の確保に関する主な事項
(1)利便性向上の取組(事業費 3 億円)
沿線の住宅地や大学等の教育機関から八木沢・宮古短大駅へのアクセスを向上させるため、駅へのアプローチ等の環境整備を行い、利便性の向上を図る。
(2)安全・安心で質の高い輸送サービスの提供(事業費 66.7 億円)
線路・電路・車両設備の更新と機能向上等により乗り心地などの快適性や列車運行の定時性・安定性及び速達性の向上を図る。
(3)利用促進等による収入の確保に対する支援(事業費 6.6 億円)
駅前等のスペースを活用してパーク&ライドを実施するほか、二次交通の接続強化や運行ダイヤのパターン化、企画列車等の乗車券のデジタル化等により利便性向上を図り、新たな鉄道利用者の増加につなげる。また、外国の旅行サイトや SNS等による情報発信の強化、駅施設等の多言語対応など外国人旅行者にも利用しやすい環境整備等による利用促進を進める。
事業費合計 76.3 億円 ※(1)、(2)の一部について社会資本整備総合交付金を活用予定
6.鉄道事業再構築事業の効果
(1)関係自治体による鉄道施設等に係る修繕・維持管理費用及び設備投資費用の負担、関係自治体をはじめとする地域関係者の積極的な支援による収入の確保等の経営改善施策が実施されることにより、実施計画期間中を通じて収支を改善し、安全で安定した運行を維持することが可能となる。
(2)八木沢・宮古短大駅アクセス路整備による駅施設の機能強化及び利用環境の改善をすることにより、利便性向上による利用拡大が図られる。
(3)三陸鉄道且ゥ体がこれまで以上に地域の観光資源としての役割を果たすとともに、経営の持続性が高まり、地域住民の日常生活の足としての役割を担い続けることが可能となる。
○年間利用者数
・計画最終年度(令和10年度) 821 千人/年
・計画変更前 (令和 5年度) 618 千人/年
○事業収支(三陸鉄道鰍フ営業収支)
・計画最終年度(令和10年度) △627 百万円
・計画変更前 (令和 5年度) △667 百万円
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- 令和7年1月30日報道発表資料(PDF)
