2024年9月30日 更新
北海道運輸局広報誌『北斗七星』第267号(令和6年9月30日発行)
目次
「地域公共交通人材育成研修」を開催しました
令和6年8月29日(木曜日)〜8月30日(金曜日)に、TKP 札幌駅カンファレンスセンターホールとWebとの同時開催により、地方公共団体交通担当者を対象とした「地域公共交通人材育成研修」を開催しました。
昨年の「地域公共交通活性化・再生法」の改正により、交通事業者のみならず、地域の関係者が連携・協働(共創)して地域全体で地域公共交通を支えていくことが重要とされ、地方公共団体に求められる役割はますます大きくなっています。
このような状況を踏まえ、地方公共団体の交通政策の中心となり得る人材の育成を目的として、有識者による講演や事例紹介、ワークショップなどを行いました。
【特定非営利活動法人まちづくり支援センター 為国 孝敏 代表理事】
【ワークショップの様子】
【個別相談会の様子】
北海道運輸局では、今後ともこのような研修を通じて交通施策の中心となり得る人材育成を目指した取組を継続してまいります。
最後に、本研修の開催にあたりご協力いただきました関係者の皆様、ご参加いただいた皆様には、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
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「人と車のふれ愛フェスティバルinくしろ」を開催しました
令和6年9月1日(日曜日)、釧路運輸支局構内にて、「人と車のふれ愛フェスティバルinくしろ」(主催:(一社)釧路地方自動車整備振興会)が開催されました。
当イベントは、子どもたちにクルマとふれあってもらうこと、自動車の定期点検整備の理解促進等を目的として以前から開催されており、今回で15回目の開催となりました。
クルマの点検・整備、小型ショベルを使ったボールすくい、消防はしご車のゴンドラ搭乗、大型トラック綱引き等の体験型コーナーに多くの子どもたちが集まりました。
当日は好天に恵まれ、1,800名を超える親子連れで賑わいました。
このイベントを通じて、子どもたちにクルマに興味を持ってもらい、将来一人でも多く自動車業界に進んでもらえることを願っております。
【大型トラック綱引き】
【ビンゴ大会】
海で活躍するフネージョが室蘭市の中学に今年も上陸!〜身近な海の仕事について詳しく知るため海事講座を開催〜
令和6年9月6日、北海道海事広報協会の協賛により、室蘭市星蘭中学校3年45名を対象に、海事講座「海のお仕事紹介〜フネージョによる海事講座〜」を開催しました。
このイベントは、普段から海に接しているものの、その仕事を知る機会の少ない室蘭市に暮らす中学生たちに、海で活躍する女性たち「フネージョ(※)」の声を直接届けることで、海事産業への理解を深め、将来の海事分野での活躍につなげることを目的としています。
※フネージョ:
船員や造船・舶用工業など海事分野で働く女性を幅広く象徴する造語。
イタリア語の「アダージョ」(「くつろぐ」、「ゆっくりと」等の意)の語感を込め、母なる大洋を船舶が優雅にゆっくりと航行する姿を想像させ、職場を寛がせるイメージ。
(参考) 『輝け!フネージョ★』 プロジェクト 海事産業における女性活躍推進の取組事例集
https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk5_000060.html
「海」という厳しく、かつ、素晴らしいの現場で活躍する女性として、船舶代理店の室蘭海陸通運(株)の小田紫帆さん、スターマリン(株)の遊覧船船長兼代表取締役伊藤京香さん、太平洋フェリー(株)のアテンダントクルー清川紗希さん、船舶建造を担う(株)アタカ造船所の妹背智子さんをお迎えし、海の仕事を分かりやすく説明していただいた後、各班に分かれ、生徒からの気づいた点や疑問点などについてディスカッションを行いました。
生徒からのアンケート結果では、「内容がわかりやすかった」との回答が約8割、「もっと知りたい・もう一度やりたい」などの好印象な回答が半数以上であった一方、「将来働いてみたい」との回答が約3割弱と控えめな回答結果でしたが、「女性講師でよかった」との回答が8割以上でしたので、今後もフネージョを通じて海の職場の素晴らしさを若者に伝えられるよう、より充実した内容とするよう努めてまいります。
海事振興部及び室蘭運輸支局では、このような海事海洋教育事業及び女性活躍推進事業を今後も継続して行うこととしています。
また、当講座が各校の先生方からも好評をいただいており、今年度は、第2回目として昨年度の開催校である室蘭市立室蘭西中学校1年生(総勢71名)を対象に10月11日にも開催を予定しております。
今回講師としてご参加いただいたフネージョの皆さん
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北海道運輸局『人材確保・育成サイト』
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「紋別ガリンコ乗船体験・海事講座」を開催しました
旭川運輸支局(稚内庁舎)では令和6年9月13日(金曜日)、北海道海事産業人材確保・育成推進協議会との共催、(一社)日本船主協会、(公財)日本海事広報協会の協賛、オホーツク・ガリンコタワー(株)、北海道旅客船協会、日本内航海運組合総連合会の協力により、紋別市内の小学生を対象とした「紋別ガリンコ乗船体験・海事講座」を開催しました。
四面を海に囲まれた私たちの暮らしは「船」によって支えられているものの、船を動かす船員の高齢化が進み、将来的な船員不足が心配されることから、小学生の段階から、海に親しみ、船や船員について学んでいただこうと、紋別市が世界に誇る流氷観光船「ガリンコ号V IMERU(イメル)」を活用して実施しました。
そして今回は、東京の一般社団法人日本船主協会から講師をお招きしました。日本船主協会は、日本の100トン以上の船舶の所有者、運航業者等135社を会員とする事業者団体であり、日頃から海事産業の重要性を学校教育において取り上げてもらうため、船舶・海事施設等の見学会、出前授業への協力や各種資料の提供に取り組んでいる団体です。
今回は、本事業の開催情報を共有していたところ、「講師として参加したい」との申し出をいただき、特別参加していただくこととなりました。
日本船主協会による講座「暮らしを支える船」では、地方では到底入手出来ない写真等を駆使して、海運の重要性を分かりやすく説明するだけでなく、クイズ形式を取り入れるなど、子どもたちを飽きさせない工夫に満ちた内容で、私たちにとっても大変参考になる素晴らしいものでした。
講座終了後、港までバスで移動して、いよいよ「ガリンコ号V IMERU(イメル)」への乗船です!!
このガリンコ号V IMERUは、前方に砕氷ローターを搭載する流氷観光船で、冬の流氷時期には国内外から連日大勢の観光客が乗船します。また夏には、ホタテ漁やウォッチングクルーズ、釣りクルーズなども行っています。
今回は私たちの貸切利用です!
当日は、曇りながら最高気温24度程度と爽やかな風が吹くクルーズ日和となり、船は子どもたちを乗せて紋別港の周りを45分かけて一周しました。
ほとんどの子どもたちが以前乗船したことがあるということでしたが、初めてでは無いにもかかわらず、どの子もとても楽しそうで、船のあちこちで歓声が上がっています!
沖から街を眺めたり、波しぶきを上げてすすむガリンコ号の迫力を堪能したりするなど、誰一人船酔いすること無く、最後まで元気に短い船旅を楽しんでいました。
港に戻った後は、船長からロープワークを学びました。船乗りとしての基本、「いろはの”い”」であるロープワークは、船員という職業を理解するのには欠かせません。とは言え、やはりちょっと難しかったらしく、大勢の児童に覚えて貰うには少し工夫が必要なようです。
子どもたちからは、「いままであまり海の事を知らなくて、初めて分ったこととかもあったし、分かりやすかったです。」「初めて知ることが少しあって「こんなのもあるんだ!」と、ビックリしました。他にもそれぞれの船で役割があって、すごいなと思いました」「ガリンコ号にはたくさんのみりょくがあるってことが分った」との感想が、先生からも「海や船について知ることの出来る良い機会となりました。ガリンコ号に乗ることで船員さんの仕事に興味を持つことができたと思います。」という感想が寄せられました。
子どもたちにとって、実りある事業になったようです。そして、本事業の実施にご協力いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
旭川運輸支局では、今後も将来の海事人材育成・確保に向けた取組を継続してまいります。
参加された児童のみなさんお疲れ様でした!!
白タク行為は違法です!〜新千歳空港で白タク防止啓発活動を実施しました〜
令和6年9月18日(水曜日)、新千歳空港ターミナルビル国際線到着ロビーにおいて、白タク防止啓発活動を実施しました。
「白タク」とは、いわゆる無許可営業のタクシーのことを指し、訪日外国人旅行者の増加にともない白タク行為が増加していると近年特に問題視されています。アプリを介した白タク行為も横行しているようで、取り締まりが難しいのが現状です。
この啓発活動は、北海道を訪れた訪日外国人旅行者に対し、安全・安心な旅行を楽しんでいただくため、違法な「白タク」を利用しないように呼びかけることを目的としています。
今回は、北海道警察本部、札幌方面千歳警察署、千歳市、(一社)北海道ハイヤー協会、千歳地区ハイヤー事業協同組合、カルビー株式会社の参加及び協賛をうけ実施しました。
当日は、北海道運輸局から旅客第二課3名・自動車監査官1名、札幌運輸支局から輸送・監査担当2名が参加し、他の参加者とともに新千歳空港に到着した旅行者に啓発用チラシやポケットティッシュなどの啓発グッズを配布しました。
参加者の皆様の積極的な声かけのおかげで、多くの訪日外国人旅行者にチラシを手渡すことができ、白タクの違法性や危険性をアピールすることができたのではないかと思います。
北海道運輸局では、今後も訪日外国人旅行者が増加する観光シーズン時期には、「白タク」行為の防止に向けて引き続き取り組んでまいります。
【旅客第二課長による挨拶】
【啓発活動の様子】
「鉄道フェスティバルin北海道」を開催しました
令和6年9月21日(土曜日)に、札幌市北3条広場(アカプラ)において「鉄道の日」北海道実行委員会主催による、「第31回「鉄道の日」記念イベント 鉄道フェスティバルin北海道」を開催しました。
本イベントは、日本の鉄道が1872年10月14日に開業されたことを記念して、平成6年に10月14日を「鉄道の日」と定め、毎年その前後の日程で「鉄道への関心と理解を深め、鉄道の発展に寄与する」ことを目的に、全国各地で開催しているものです。
このイベントでは、道内の鉄軌道事業者やロープウェイ等の索道関係者、鉄道関係の団体に出展いただき、「鉄道の日」北海道実行委員会会長(JR北海道 綿貫泰之社長)による挨拶を皮切りに、団体それぞれのブースやクイズ大会などのステージイベントが行われました。
会場には、鉄道ファンが楽しめる「物販コーナー」等のほか、お子様にも楽しんでもらえる「新幹線ふわふわコーナー」を設け、テッピーなどの「ゆるキャラ」も登場して会場を大いに盛り上げてくれました!
【実行委員会会長の挨拶】
【テッピー(中央)と、どこでもユキちゃん(右)&エコレールマークちゃん(左)】
【北海道新幹線ふわふわドーム】
当日は約5,500人の方にご来場いただき、大盛況のうちに幕を閉じました。
ご来場の皆さま、ご協力いただいた関係者の皆様に対し、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。またこれをきっかけに鉄道への関心を持っていただけていましたら幸いです。
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2024年問題の解決とカーボンニュートラルの実現に向けて〜「海上輸送モーダルシフト促進セミナーin札幌」を開催〜
物流は国民生活や経済活動を支える重要な社会インフラです。
一方、物流分野においては、働き方改革の推進に伴う「2024年問題」への対応やカーボン ニュートラルの実現に向けた取組が求められています。
このような状況に対し、トラック輸送から鉄道輸送や海上輸送へ転換する「モーダルシフト」が有効な手段の一つとして期待されており、昨年10月に策定された「物流革新緊急パッケージ」では、鉄道(コンテナ貨物)内航(フェリー・RORO船等)の輸送量・輸送分担率を今後10年程度で倍増する目標が掲げられています。
9月24日、北海道運輸局は、「海上輸送モーダルシフト促進セミナーin札幌」を開催しました。本セミナーには、荷主や物流業に携わる方など、約70名が参加しました。
講演では、当局から「モーダルシフト関連補助事業」、「貨物利用運送手続き関係」について情報提供させていただいた後、井本商運株式会社 葛西様より「2024年内航コンテナ船という選択」と題し、航路ネットワークと運航船舶紹介や内航フィーダー輸送現状、2024年問題解決に向け海運へのモーダルシフトの可能性、海コン便サービス等について説明していただきました。
続いて、津軽海峡フェリー株式会社 井上様より昨年開設された室蘭〜青森航路について、ダイヤ紹介、船内環境の個室化改造、航路特性について紹介していだだきました。
さらに、十勝海運株式会 堀田様より十勝港の特徴や、5月に開設された十勝〜京浜航路や取組事例の紹介していただき、「2024年問題解決に向けては輸送ルートの選択肢を増やすことが重要である」と話されておりました。
北海道運輸局では、引き続き関係機関と協力しながら、物流に関する諸課題の解決へ向けて一助となるべく取組を進めてまいります。
【左】北海道運輸局 交通政策部 環境・物流課 村上課長補佐
【右】北海道運輸局 海事振興部 貨物・港運課 足達係長
【左】井本商運(株) 葛西様
【右】津軽海峡フェリー(株) 井上様
十勝海運(株) 堀田様
室蘭運輸支局で「いのちのパネル」を展示中
室蘭運輸支局本庁舎(室蘭市日の出町)では、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)にご協力いただき、「いのちのパネル」を庁舎玄関に展示しています。
「いのちのパネル」は、
いのち・体の自由を奪われた者から
「このような被害は二度と起こして欲しくない」
というメッセージです
室蘭運輸支局の玄関には、12枚のパネルを展示しています。パネルには、「失われた家族に対する悲痛な言葉」、「交通事故の根絶に向けた思い」等が掲載されています。
パネルを展示することで、支局来庁者の方々に対して、広く交通安全を呼びかけ、悲惨な交通事故の根絶を目指します。
北海道運輸局では、北海道警察、北海道及び運送事業者団体等及び当局で構成される「北海道地域事業用自動車安全対策会議」において、北海道地域における今後5か年の事故削減目標と各種施策を策定し、「北海道運輸局安全プラン2025(※)」として、関係業界団体及び関係機関と連携し管内の事業用自動車の事故削減目標を達成するべく、これまでの達成状況を踏まえ、業界ごとの規模、規制に配慮してPDCAサイクルに沿って取り組んでいます。
※北海道運輸局安全プラン2025
https://wwwtb.mlit.go.jp/hokkaido/00001_00044.html
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