〇【緊急メッセージ】大型車の車輪脱落事故防止について
東北地域の大型車のユーザーの皆様へ
東北の皆様、危機的な状況です。
一歩間違えると 大事故につながりかねない大型車の車輪脱落事故ですが、実は、ここ東北地方が平成28年度から4年連続で全国ワーストとなっています。特に、近年大幅に増加しており、何と全国の4割の事故が東北の大型車によるものとなっています。
このため、東北運輸局では、本年11月から来年2月までの間、関係者と連携し『大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン』を展開し、車輪脱落事故ゼロを目指して取り組みます。
つきましては、大型車のユーザーの皆様方におかれましては、適切な確実なタイヤ交換作業の実施、一定走行後の増し締めの実施、適切な運行前点検を実施するようお願いします。
令和2年11月9日
東北運輸局長 亀山 秀一 .
〇大型車の車輪脱落事故撲滅に向けて
近年、大型車の車輪脱落事故件数が増加していることを踏まえ、ホイール・ナットへのマーキングやホイールナットマーカーを活用した新たな点検の実施の方法等を導入します。 |
1.改正の概要
近年、大型車の車輪脱落事故件数が増加していることを踏まえ、自動車の点検及び整備の実施方法を自動車使用者が容易に理解できるように定めた「自動車の点検及び整備に関する手引き」(平成19 年国土交通省告示第317 号)を改正し、ホイールナットマーカー等を活用した新たな点検方法や車齢4年以上の車両に車輪脱落事故が多く発生していることを踏まえ、ホイール・ボルト及びホイール・ナットの交換目安等を規定します。
<大型車の車輪脱落事故件数>
・令和元年度の事故件数は過去最大
・
詳細は令和2年10 月30 日のプレスリリース参照
[1] 日常点検の実施の方法
・ホイール・ナットへのマーキングやホイールナットマーカーを活用した目視によるホイール・ナット及びホイール・ボルトの緩みの点検の明確化
[2] 定期点検(3ヶ月ごと)の実施の方法
・新品から4年を経過したホイール・ボルト及びホイール・ナットを入念に点検することを交換の目安として明記
[3] 整備の実施の方法
・タイヤ交換手順の明確化
・タイヤ交換後の増し締めの実施手順の明確化
2.スケジュール
公布 : 令和3年3月31 日
施行 : 令和3年4月1日
報道発表資料
自動車の点検及び整備に関する手引き
〇車輪脱落事故防止についてブリヂストングループ会社と意見交換を行いました
令和2年12月21日(月曜日)、東北運輸局の自動車技術安全部長が、ブリヂストンタイヤサービス東日本株式会社仙台港店においてタイヤ交換作業の手順を確認するとともに、ブリヂストンタイヤソリューションジャパン株式会社の東北技術サービス部長と車輪脱落事故防止について意見交換を行いました。
意見交換において得られたタイヤ交換作業における東北の地域性ならではの注意点等については、今後、当ページにおいて紹介する予定です。
〇年末年始輸送安全総点検の実施について
人流・物流における大量の輸送需要が発生・集中する年末年始の期間において、「安全」「安心」の確保に資するため、国土交通省では令和2年12月10日から令和3年1月10日まで、各輸送機関等の総点検を実施しております。詳細は下記のページをご覧ください。
東北運輸局においても管内事業者への立入り調査を実施しました。こちらの事業者では大型車のホイールナットの緩み防止策として、 ホイールナットマーカーを活用していただいておりました。タイヤ交換から1ヶ月が経過して車輪脱落事故が増え出す時期となっております。皆様の車両におかれましても、 今一度ナットに緩みが生じていないか点検をお願いします。
〇大型車のホイール・ボルトの緊急街頭点検について
令和2年11月18日(水曜日)、山形自動車道蔵王パーキングエリアにおいて、山形運輸支局及び自動車関係団体(※)が大型車のホイール・ボルトの緊急街頭点検を実施しました。
10台のトラックについて、トルクレンチを使用してナットの締め付け状況を点検し、うち1台について締め付けが甘かったため増し締めを行いました。
※公益社団法人山形県トラック協会、一般社団法人山形県自動車整備振興会、一般社団法人日本自動車販売協会連合会山形県支部、一般社団法人山形県バス協会、一般社団法人山形県自家用自動車協会、山形県自動車車体整備協同組合、独立行政法人自動車技術総合機構東北検査部山形事務所
〇車輪脱落防止資料
大型車の車輪脱落事故は冬期に多発する傾向にあることから、令和2 年11 月から令和3 年2 月までの4 ヶ月間、「車輪脱落事故防止キャンペーン」として以下の取組を実施します。
・キャンペーン概要
自家用事業用を問わず、大型車の使用者にあっては、以下の取組の積極的な実施をお願いします。
なお、自動車運送事業者における実施状況については、12 〜1 月の年末年始輸送安全総点検において確認します。
【大型車全車共通】
・タイヤ交換作業は、日程と時間に余裕を持って計画的に実施する。
・タイヤ交換作業は、正しい知識を有する者に行わせる。
・車輪脱落事故防止のための「4つのポイント」を確実に実施する。
・特に脱落の多い左後輪については重点的に点検する。
・著しく錆びたボルト、ナット、ホイールは使用せず交換する。
・長距離運行等でタイヤ交換後50 〜100 km走行後の増し締めを行うことができない場合、帰庫後に必ず増し締めを行う。
・増し締めを行う際は、必ずトルクレンチを使用し規定トルクで締め付ける。
【事業用大型トラック】
・自社でタイヤ交換作業を行う場合、別紙1「タイヤ交換作業管理表」に記載の作業を確実に実施し、結果を記録する。
・自社以外で行った場合を含め、タイヤ交換作業後に別紙1「タイヤ交換作業管理表」に記載の内容により増し締めを確実に行い、結果を記録する。
・一日一回運行前に行う日常点検の際、別紙2「日常点検表」に記載の内容によりボルト、ナット、ホイールの点検を確実に行う。
・ナットの緩みの点検の際、点検ハンマーによる打音検査のほか、ボルト、ナットへのマーキング又は市販のホイールナットマーカーを活用する。
キャンペーンの詳細は こちら
マーキングの例
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ホイールナットマーカーの例
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車輪脱落事故防止のための動画や各種資料が掲載されています。社内研修や事業用自動車の運転者指導監督等にお使い下さい。
「大型車の車輪脱落事故防止キャンペーン」の活動の一環として、大型車の車輪脱落が死亡事故につながる危険性があることを啓発する動画を、YouTube国交省公式アカウントに公開しました。
動画は社内教育等でご利用いただくことが可能です。その際に国土交通省に使用の確認をいただく必要はございません。 動画は以下のURLから視聴することができます。
https://youtu.be/BE6-rcq81C8
車輪脱落事故防止のため、社内教育等で活用できるよう研修資料を作成しました。
容量が大きいため、ローカルPC等に保存してから読み取り専用で開くようにしてください。
ダウンロードは
こちら(PowerPoint形式 55.7MB)
社内での周知等にお使い下さい。