知識ゼロから海の安全を守る船舶検査官へ。充実の指導環境で成長を実感
2025年4月入省(国土交通省の船舶技官として採用され近畿運輸局に配属)
現在の仕事内容と、その中での役割について教えてください。
採用1年目の現在は、一人前の検査官を目指す準備期間です。業務の基礎となる「検査事務」と、実地での「検査執行」の訓練を並行して行い、知識と技術を同時に磨いています。
検査事務では、船舶検査の申請のために窓口へ来られる事業者の方への対応や、提出書類のチェック、電話でのお問い合わせ対応などを行っています。また、船舶に搭載する物件の図面および強度計算書等がルールに適合しているかを確認する図面チェックも重要な役割です。一方、検査執行では、上司に随行して造船所などの現場に出向きます。
現場では検査担当者と打ち合わせを行い、船体の外板や救命設備の現状確認など、実際に船舶の検査を行っています。私は船舶に関する知識がない状態からのスタートでしたが、これらの現場での検査執行や事務対応を通じて、知識や実務を基礎から身につけている最中です。
船舶技官を選んだ理由を教えていただけますか?
日本において、船舶は人や物の輸送を支える非常に重要なインフラです。
私が船舶技官を選んだのは、そのような船舶の安全性について、技術的な観点から検討や判断を行う業務に大きな魅力を感じたからです。日本の海上輸送の安全を根底から支え、社会に広く貢献できる仕事に携わりたいと考えました。
学生時代は船舶に関する勉強をしてこなかったため、専門知識はゼロからのスタートでしたが、安全に直結する責任ある業務を通じて自分自身も成長できる環境があると感じました。
近畿運輸局は他局と比較しても船舶に搭載する物件について搭載前に個別に検査する機会が多く、専門知識を深められる強みがある点も、自分にとって魅力的な環境だと思っています。
入省当時に感じたことや、入省前後でのギャップはありましたか?
入省した当時は船舶に関する知識がなかったため、専門的な船舶技官として業務に対応できるのか、正直なところ不安を感じることもありました。
しかし、実際に働き始めてみると、上司や先輩方から丁寧な指導を受けられる環境がしっかりと整っていました。質問もしやすく、安心して業務に取り組める職場だと感じ、不安はすぐに払拭されました。
業務内容自体は入省前に丁寧な説明を受けていたため大きなギャップはありませんでしたが、職場の雰囲気には良い意味でのギャップを感じました。
公務員ということで、入省前はややお堅いイメージを持っていましたが、実際は部署内のコミュニケーションがとても活発です。どの課においても明るい職員が多く、気軽に話しやすい雰囲気の職場である点は、近畿運輸局の大きな強みだと感じています。
入省当時に苦労したことや、日々の業務で難しさを感じることはありますか?
学生時代は船舶に関する勉強をしてこなかったため、まずは船舶に搭載されている多種多様な設備や専門用語を覚えることに苦労しました。日々の業務においても、判断に迷うような申請やお問い合わせをいただくことがあり、難しさを感じることがあります。
そのような際には、関係法令や過去の事例をしっかりと踏まえたうえで対応方針を決める必要があり、最終的な判断を行うまでの検討過程は大変です。
しかし難しい案件でも、自分だけで抱え込まず上司に相談しながら対応方法を整理していくことで、必要な判断力や専門知識が着実に身についていると実感しています。また、接遇研修や公務員倫理の研修も事業者の方への対応に大いに役立っています。
今感じる「仕事のやりがい」と、働く上で大切にしていることを教えてください。
仕事のやりがいは、船舶検査という人命や海上輸送の安全に直結する重要な業務に携わりながら、専門知識や関係法令を習得し、その知識を別の実務でも活かせるようになった時に感じます。
日々の業務を通じて身に着けた知識が、検査執行だけでなく、窓口での事務対応などさまざまな場面で結びついていくことで、自身の成長を日々実感しています。
仕事をする上で大切にしているのは、分からないことをそのままにせず、常に学び続ける姿勢です。私は船舶に関する知識がゼロからのスタートだったため、現場での検査において、上司に随行する際には自ら積極的に質問を行い、少しでも理解を深めることを意識して業務に取り組んできました。
今後のキャリア展望と、就職を考えている方へのメッセージをお願いします。
まずは近畿運輸局において、船舶技官としての確固たる基礎をしっかりと習得したいと考えています。そのうえで、検査事務や検査執行など様々な業務を幅広く経験しながら、技術的な判断力を持つ船舶技官としてさらに研鑽を積んでいきたいです。
就職活動中の方にお伝えしたいのは、船舶技官は私のように船舶に関する知識がゼロの状態からスタートしても、充実した研修や上司からの丁寧な指導を通じて、十分に活躍できる職種だということです。専門知識がなくても、学び続ける意欲があれば安心して成長できる環境が整っています。
もし少しでも海上輸送の安全を守る仕事に興味があれば、ぜひ皆さんも船舶の世界に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。