技術職(船舶)の主な業務内容
私たちの仕事は、船舶が安全に運航できるよう検査・監督を行い、国民の生命及び財産、海や大気の環境を守ることです。
船舶検査の主な業務は、船が法律や規則に適合しているかを確認する検査業務です。近畿地方は、エンジンや様々な船舶用機器を製造するメーカーが国内で最も多く集積しており、船に搭載される前の試験に立ち会う機会が豊富にあります。こうした「モノづくり」の現場で、安全性や環境基準に適合しているかを見極めるため、幅広い工学的知識と技術者としての判断力が求められます。
また、船の「トン数」を決定する「測度(そくど)」も重要な任務です。トン数とは「重さ」のことではなく、その船の大きさを表す指標のことで、安全基準の適用や税金の額を決めるための大切な基礎となっています。私たちは図面上だけでなく、実際に完成した船に赴き正確な計測を行います。
さらに、国際拠点港湾である大阪港などでは、入港する外国籍船への監督業務「PSC(ポート・ステート・コントロール)」に注力しています。これは、外国船が国際条約の基準を満たしているかを日本の監督官がチェックする制度です。必要に応じて不備の是正や出港停止を命じるなど、強い権限を持って世界の海事基準を守る最前線で活躍できるのが、この仕事の大きな魅力です。
この仕事のやりがい
技術に触れる
最新の船舶技術や機器メーカーの
現場に直接関われる
責任と権限
世界の海事ルールを守るため 責任ある立場で権限を司る
社会貢献
海の安全と地球環境の保護に 技術者としてダイレクトに 貢献できる
求める人材
- 機械・電気・電子・情報などの工学知識を社会で活かしたい方
- 海や船、巨大な構造物に興味がある方
- グローバルな視点を持って安全を守りたい方
1日の仕事の流れ
午前
現場業務。造船所での新造船検査・測度、メーカーでの機器試験立ち会い、または外国船舶への監督業務(PSC)など。
午後
庁舎内業務。事業者からの技術相談対応、測度計算、検査報告書や証書の作成などのデスクワーク。各種相談対応、デスクワーク(測度計算、検査報告書や証書の作成など)
主な研修
業務に必要なスキルを身につけるため、さまざまな研修メニューを用意しています。以下はその一部ですが、これ以外にも、採用1年目には本省担当者によるWeb講習会が多数開催されます。
また、配属先では検査、測度、PSCの実施方法など、現場での訓練も行っています。
座学研修
初級研修
新規採用の船舶検査官・船舶測度官、外国船舶監督官を対象に、法令・制度、技術基準、国際条約、検査・監督手順を学び、演習を通じて安全管理業務の基礎を習得します。
復原性基礎研修
船舶が傾斜後に元の姿勢へ戻る能力(復原性)に関する基本理論と評価方法を体系的に学ぶ研修です。
不具合事例研究会
実際にあった不具合事例などを議論し、対応要領の共有化とスキルアップを図るための研修です。
英会話研修
外国籍の船舶を監督・検査する業務に従事する監督官が、業務上必要な英語コミュニケーション能力を習得・向上させるための研修です。(外国船舶監督官)
造船学基礎研修
船舶設計・建造に必要な基礎知識(構造力学、流体力学、復原性、工作法など)を体系的に学ぶ研修です。日本造船工業会等が主催し、約6か月間、集中講義と通信教育で実施されます。
企業研修
造船学基礎研修
船舶設計・建造に必要な基礎知識(構造力学、流体力学、復原性、工作法など)を体系的に学ぶ研修です。日本造船工業会等が主催し、約6か月間、集中講義と通信教育で実施されます。
機関解放研修
機関付属機器構造説明と分解組⽴実習などを通じて、船舶機関に関する検査技能を習得します。
乗船研修
船舶に乗り込み、航海、機関管理、安全対策などを実地で学ぶ研修です。
安全体感研修
労働災害の危険を疑似体験し、安全意識を高める体験型研修です。高所墜落、吊り荷事故、巻き込まれ、感電などを装置やVRで体感し、座学・実技・討議を通じて危険感受性を向上させます。
ISO品質管理システム講習会
ISO 9001規格に基づく品質マネジメントの基本と運用方法を学ぶ研修です。品質方針・目標設定、PDCAサイクル、文書管理、内部監査の手法などを習得し、認証取得や維持に必要な知識を身につけます。