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神戸海事広報大使|2代目海事広報大使になりませんか?〜『神戸・みなと体験』を実施印刷用ページ

 12月27日(月)、冬休みの特別企画として、一般応募により集まった44名(子供24名、保護者20名)が海・船・港を丸ごと体験する「神戸・みなと体験」を実施しました。
 大学やコンテナターミナル、旅客船などで神戸港を巡り、船や港の役割と仕事について学んで感想文を提出してもらい、関心度の高さが伺える参加者の中から、2代目の「神戸海事広報大使」を選定します。

【スケジュール】
神戸大学(海事科学部)で機関(エンジン)と操船の疑似体験(シミュレータ体験) →旅客船「しゃるまん」神戸港内遊覧とみなと学習会 →港湾職業能力開発短期大学校神戸校(港湾短大)でガントリークレーンの操縦シミュレータとフォークリフトなどの見学体験 →神戸国際コンテナターミナルで本物の大型クレーン(ガントリークレーン)見学と出前授業 →神戸港国際流通センターでマイナス25度の冷蔵倉庫見学
 三宮で集合し、バスで神戸大学海事科学部まで移動する車中、一般募集の中学生4名、小学生17名に対して、海事広報大使の活動についての紹介と、1代目大使の大矢君と杉山君が自己紹介と感想を伝えました。
【エンジンと操船のシミュレータ体験】
操船シミュレータ
時化(しけ)の映像(水平線がかたむいています)
 神戸大学では、約1万トンの自動車専用船の船橋(デッキ)とエンジンの操縦シミュレータを体験しました。
 船橋では、神戸港そっくりの風景がひろがっており、目的の方向に向かって舵を切るのですが、船はゆっくりの早さでしか方向を変えられません。停まりたいときはプロペラを逆回転させるのですが、止まるまでにかなり前進してしまうこともわかりました。何よりも不思議なのは、シミュレータの映像の景色が本物のように揺れると、まるで自分たちが船に乗っているかのように揺れを感じることで、時化(しけ)の景色のときは船酔いしそうでした
エンジンシミュレータ
エンジンの制御装置を操作
 船のエンジンは、自動車のようにカギを差し込んで回すだけで動き出す、という簡単なものではありません。ましてや1万トンクラスの船だと、エンジンは5階建てのマンションぐらいの高さにもなります。ボイラーなどの設備も含めると、機関室はまるで工場のような規模になり、そのたくさんの機器を順番に操作していくことを学びました。
 その後は、大学構内の海事博物館で、立派な北前船の模型をはじめとした船模型や、歴史的に価値のある航路図などの貴重な展示物を見学しました。
【旅客船「しゃるまん」神戸港内遊覧とみなと学習会】
 旅客船「しゃるまん」では、神戸港振興協会の森田部長の解説による「みなと学習会」を受けました。コンテナターミナルやサイロ、中古車販売場、造船所から空港に至るまで港の施設や、途中にみられるコンテナ船、ばら積み船、艀(はしけ)など様々な船や港湾施設を実際に見ながらの説明はわかりやすく、ふつうは大人でも知らないような説明をたくさん聞くことができました。
しゃるまん
森田さんは神戸港のことを誰よりも知っています。
デッキ
潮風が冷たいけど、デッキ(船室の外)から見学。
【ガントリークレーンの操縦シミュレータとフォークリフトなどの見学体験】
 港湾短大で、昼食休憩後からガントリークレーンの操縦シミュレータ体験、天井クレーンの操作の見学や、フォークリフトを実際に触らせてもらいました。特に高さ35mのガントリークレーンの操縦席は映像とはいえ迫力満点で、さらにその操作は子供たちにお馴染みのUFOキャッチャーのようなので大盛り上がりでした。本物だったらとんでもない“クレーンとコンテナの衝突”を連発し、そのたびに操作室はリアルな揺れを再現するので、順番交代の声がかかってもなかなかその場を離れない子もいました。 
ガントリークレーン操縦シミュレータ
大型UFOキャッチャーのようなガントリークレーン操縦シミュレータ
フォークリフト
こちらは本物のフォークリフト
【本物のガントリークレーン見学と出前授業】
 同大学校の後は、本物のガントリークレーンを見に神戸国際コンテナターミナルへとバス移動し、事務所棟の屋上から6700個積みのコンテナ船の荷役を行うガントリークレーンを眺めました。先ほど経験したガントリークレーンの操縦室は実はあんなところにあるんだ・・・と知り、みんなびっくりです。参加されたお母様からも「あの35メートルも上の操縦席まではどうやって上がるのですか?」という質問があがりました(※エレベータで上がります)。コンテナ船も、さっき「しゃるまん」から見た時よりもはるかに大きく見えました。
 そのあと、「海と港が仕事の舞台〜神戸港」の教材を使った森田部長の授業を受けました。実際に授業で使っているテキストなのでわかりやすいのか、今日見学してきたものを思い出しつつみんな興味深く聞きました。
ガントリー
本物のガントリークレーンの荷役風景
出前授業
出前授業(港、船、船員の役割)
【マイナス25度の冷蔵倉庫体験】 
 最後は冷蔵倉庫を見学しました。なぜ家の冷蔵庫よりもはるかに低温で荷物を保管しなければならないのかというと、お店などに並ぶまでに品質が変化してしまわないためです。普通では体験することのない“マイナス25度の世界”、もしここで濡れたタオルを振り回すとすぐに凍って棒のようになるそうです。寒すぎて長くいられないので、ドアがあいたらみんな滑らないように気をつけながら大急ぎで出てきました。
冷蔵倉庫内
周りにはたくさんのアイスクリームの箱が。
冷蔵倉庫外
超寒かった〜!
【どんな仕事がしたいですか?】
 三宮の解散場所までの移動のバスの中で、「いろんな体験をしてもらいましたが、船員になりたいですか?コンテナターミナルで働いてみたいですか?」と聞いてみると、子供たちの意見はほぼ2つに分かれました。船員がいいと答えた中では、航海士よりも機関士の方が人気がありました。

 寒い中でのいろんな見学・体験はけっこうきつかったと思うのですが、参加した子どもたちはもちろん、同行された保護者の皆さんも含めて、楽しんでくださっていたご様子でした。参加後には感想文をお寄せいただき、選考のうえ、2代目海事広報大使を決めるのですが、そのときにはぜひ、自分の周りの人に話し、レポートを掲載しているこのホームページを見た人が「港のことがよくわかった」「楽しそうだな」ということが伝わるように、がんばって活動していただきたいと思います。

参加された皆さん、お疲れ様でした!
集合写真

神戸海事広報大使

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