2019年3月29日 更新
PSCの国際協力体制の構築|外国船舶監督官
PSCの国際協力体制の構築
船舶は国境を越えて移動するために、ひとつの国がPSCを強化しても、国際基準を充足しない船舶(サブ・スタンダード船)は他の国に逃避するだけで、効果的な検査とはなりません。 そこで国際海事機関(IMO)は、効果的なPSCを実施するには地域的な国際協力体制の構築が必要であるとする総会決議を採択しました。これを受けて、現在、パリ、ラテンアメリカ、東京、カリブ海、地中海、インド洋、アブジャ、黒海、リャドの9つの地域でPSCの実施に関する覚書(Memorandum of Understandings(MoU))が締結されており、加盟国による相互の協力体制を通じてPSCが実施されています。 Tokyo MoU我が国と直接に関係のある東京MOUについてご紹介します。東京MOUの正式名称は「アジア・太平洋地域のポート・ステート・コントロールに関する覚書」です。東京で同覚書が締結されたために「東京MOU」と称されています。東京MOUでは、PSCにおける検査手法の統一化、検査統計等の作成と公表、国際会議への出席、加盟国間の通報及び連絡体制の構築、検査船舶に係るデータベースの運用、PSC検査官の能力向上のための活動等に取り組んでいます。 東京MOUには、我が国をはじめとする20ヶ国以上の国々が参加しており、地域全体でサブ・スタンダード船の排除を図っています。 中国政府海事局職員を受け入れての研修 Tokyo-MoU General Training Course(GTC)
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